ぎょうざの皮のプレゼンテーション【喜んで人を動かす伝え方】
プレゼンテーションと聞いて
あなたは何が思い浮かびますか?
黒いステージのスティーブ・ジョブズ?
動画で見たTEDのプレゼン?
トヨタの社長のトヨタイズムのプレゼン?
人によって色々なイメージがありますが、
私のプレゼンの定義はもっと身近で
「喜んで人を動かすツール」だと思っています。
先日の商工会議所のプレゼン研修で、
「ぎょうざの皮」を営業する、30代男性のAさんに
出会いました。
ぎょうざの皮と、プレゼンがどうしても繋がらなかった私は、受講前 Aさんに聞いてみた。
私「何でプレゼン研修に参加したんですか?」
Aさん「いや、この皮の良さがどうしてもスーパーのバイヤーさんに伝わらなくて、棚に置いてもらえないんです。」
私は、「なるほど、それはこの講座で正解でしたね、お楽しみに!」と言い残し、
講座をスタートさせました。
内容は進んでゆき、「ベネフィットを洗い出す」ワークの時間がやってきました。
私が言うベネフィットとは、
「その製品を使ったお客様が一番得をする事」
と定義しています。
そのワーク中、Aさんに歩み寄り、
書き出したシートを覗き見ると・・・
・価格は高いがぶ厚いのでやぶれにくい
・もっちりして食べごたえがある
これを聞いて、あなたは割高なその餃子の皮を
手に取りたくなりますか?
CMでもプレゼンでも、ほとんどの会社が、
自社の製品がどんなに優れているかを
アピールします。
でもそれでは伝わらない
なぜだと思いますか?
この2つの主語はI(製品)なんです
使うお客様の顔がみえてきません。
ベネフィットは主語がYou(製品を使うあなた)
である事が絶対条件。
Aさんにはこんな伝え方を提案してみました
●子供と一緒に餃子を作る時、皮がすぐ破れたりしませんか?そんな時ぜひこの皮を使ってみてください。(といってひき肉コーナーに具材の野菜とともに置いてもらう、バイヤーさんには野菜やタレも一緒に売れますとPR)
●グルメ番組で見る、具がパンパンにつまった餃子、憧れませんか?厚手でもっちり食べごたえがあるこの皮なら、具をめいっぱい詰めても破れにくく、いつもの餃子がグルメ番組のボリューミーな餃子になります。ぜひビールのお供に!(といって、ビールの6缶パック近くに置いちゃう)
どうです?ちょっと高くても、
一度使ってみたくなりませんか?
伝える時にの主語をちょっと変えるだけで
伝わり方って全然違ってくるんです!
そんな話をAさんは、
目をいっそうキラキラさせ、必死でメモを取り、満面の笑みで帰っていきました。
こういう時の笑顔って忘れられませんよね!
あの後たくさん皮を置いてもらえたかなぁ~
あなたが、おススメしたいものって何ですか?
ぜひそれを、主語をYou(あなた)にして
伝えてみてください。
急に「欲しい」って言われちゃうかもよ?