解像度が上がるはなし
「解像度」という言葉がある。
私はデザイナーを目指す身なので、最初に聞いた時「デザインファイルを作る時何を想定して作っているか?」とか「どういう意味でこの位置にボタンがあるか?なぜこの色なのか?」といったことを想像する。
これとは別件で、普段見る物事をどれだけ観察できるか?という意味も含まれていると思う。デザインをするにあたって、必ず使ってくれたり目に止める人がいる。その人たちが普段どういう行動をするんだろう?とか考える必要がある。
最近ティディベアを作り始めた。
詳しい話はこちらに載っているので割愛するが、結構心の支えになったり短期間で学ぶことが多かった。
服の生地のこととか刺繍とかを見て「これはこういう縫製になっていて…」と分析してしまったり、人との会話のレパートリーが増えたなぁと思った。
これは「仕事以外にも好きなもの/ことを持っている人」は話題や表現の引き出しが多く、教養がある。という意味に繋がるのかもしれない。
有馬トモユキさんの本にも「センスとは普段見ているものをどれだけ見ているかということです」と書いてあるし、バイト先のデザイナーさんにも「イラストとかデザインの他にもいろんな物を見たり、いろんなところに旅行してみたりするといいよ」と言われる。
解像度を上げるためにもう一つ意図的にしている行動がある。
「信号やレジといったちょっとした待ち時間にあえてスマホを見ない」ことだ。そうすると、どういう年代/性別の人はこの場所で何を着て物を買っている/待っているのか?とか結構観察できるものがある。
私がリスペクトしている先輩で大手アパレルのデザイナーになった人がいるけど、観察力とか、人と会話をする能力がすごい人だった。
観察眼は中学生の時にシャーロックホームズをいっぱい読んだ影響で鍛えられたそう。
デザイナー/クリエイターなどの物を作る人だけでなく、そうではない人もぜひ、「解像度」があがる経験をしてみて欲しい。きっと会話のレパートリーが増えたり、自分の心が豊かになっていく感覚を覚えると思う。
「解像度」はひとの心の豊かさの指標だって信じてる。