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14.北海道ユートピア説② たべもの


昨日は、旅行たのしかったなあ、くらいの気持ちで北海道の魅力について書いていたら、一本の記事にとても収まらなくなってしまった。

今日は、食べることが大好きな筆者が、北海道で惚れ込んだたべものについて語りたい。
もちろん、今回登場する写真も、特に引用元の記載のないものは、すべて筆者撮影だ。

北海道は食べ物がおいしい地域として有名である。
そのため、今日のブログは昨日にも増して観光パンフレットみたいになってしまうかもしれない。
なるべく凡庸な紹介にならないように気をつけたい。

イクラ

たくさん出会えちゃう

初めての北海道旅行、小樽で食べた海鮮丼

絶対に値下げしない食材の筆頭、イクラ。
でも北海道では、量の多寡はあるにせよ、どんなに安い海鮮丼を頼んでも絶対にイクラがのっている

しかも、一粒がすごく大きいので、歯で挟んだときに強い弾力があってなかなかプチプチしない。

海鮮丼というと、レストランで頼むものという意識が強かった筆者だが、
新千歳空港で売っていた石狩寿司が、その常識を覆した。

これで確か1000円ちょっとくらい。すごすぎ。

サーモンもすごくいいものだったし、イクラとかカニとか高級な食材が、お弁当でもたくさんのっていて結構感動した。

ご飯のおともLv.99

このお弁当の製造元、佐藤水産の人気商品にルイベ漬というのがあって、

これがまた、イクラと北海道の上質な鮭をたっぷり使っていて、すごくおいしい。
お刺身に見える部分は、凍らせた鮭をスライスしている(だから、あつあつのお米にのせるとじゅわっととける)。
半解凍の鮭のコリコリ感もくせになる。

「ルイベ」はサケやマスなどの魚を冷凍させてから、解凍させないまま刺身にして食べる郷土料理。口に入れた時の凍った食感と口のなかで次第に溶けていく味わいが特徴。

「ルイベ」はアイヌ民族発祥の料理といわれている。北海道のサケの漁獲の歴史は古く、アイヌの人々は貴重なタンパク源としてサケを捕獲していた。寒さが厳しい冬に備え、サケを雪に埋めて凍らせて保存しておき、凍ったまま薄く切り分けて食べていたことが「ルイベ」の発祥といわれている。また、サケの身に潜むアニサキスなどの寄生虫は凍らせることによって死滅するため、寄生虫対策としても有効であった。名前の由来も、アイヌ語の“溶ける”を意味する「ル」と“食料”を意味する“イペ”を合わせた「ルイペ」が語源といわれている。

農林水産省HP うちの郷土料理「北海道 ルイベ」(最終閲覧: 2024.11.16.)

ありがとう、アイヌのひと。

凍らせると長持ちする、と知っていたのもすごいが、
寄生虫も死滅させられるなんて、科学の発達していない前近代の発想とは思えない。
偶然にしてもすごすぎだ。

筆者は道民の友だちの猛プッシュで食べてハマったくちだ。
これは冷凍品ということもあり、ネット通販でも頼めるし、デパートの物産展で買える機会もかなり多いので、ぜひ一度食べてみてほしい。
お米にのせると、世界一豪華な親子丼になる。

イカ

函館=イカ王国

函館はイカに支配されているまちだ
うそだあ、と思う方は今日のヘッダー画像を見てほしい。
この看板のローソンは函館随一のグルメスポット、函館朝市のど真ん中に位置しているのだが、
海鮮市場で、魚屋でもなんでもない一コンビニがこれだけイカを推しているなんて、見たことない。

函館では神社にもイカのおみくじがあって、左の竿で"イカ釣り"してとる。ちなみに、特にイカにゆかりのある神社ではないらしい(写真は湯倉神社)
朝市の広告もイカ推し
あんたは、イカ持ってるんじゃないんかい…

普通に食べるのが逆に難しい

函館ではどんなお店に入っても、イカが食べられる

ビヤホールに行ってもオリジナルのイカ料理がたくさんあったのにはびっくりした。

なかなか思いつかない組み合わせ。生クリームと塩辛がなんともいえない複雑な旨味を生み出していた
ビヤホールでイカ刺しはなかなかお見かけしない(2つとも写真は公式サイトより)

回転寿司に入っても、イカのお寿司のバリエーションがすごい。

プッチプチの生げそだったり、
いかみみの漁師漬け軍艦だったりする。

このお店は五稜郭タワーのまん前にあるので、五稜郭の歴史を感じながらイカを頬張るという、函館満喫コースが楽しめる。

にしん

にしんそばすら奥深い

関東ではあまり見かけないが、北海道のレストランではよく見かけるのが、にしんだ。

筆者は北海道に来るまで、にしんは数の子の親、くらいの認識だったし、にしんそばすら食べたことがなかった。

北海道を旅する前に触れていた、数少ないにしん料理情報(画像は小樽観光協会HPより)

↑  このサイトでも紹介されているお蕎麦屋さん「藪半」にお邪魔したのだが、そこには(にしんそばの一種ではあるものの)、さらに聞いたことないものがメニューにあった。

にしん群来そば

そばにしてはかなり食べ応えがある

2月3月の小樽近海では大群のニシンが産卵の為に浅瀬に押し寄せ、海が乳白色に濁る現象の『群来(くき)』を見ることができます。

(中略)弊店では2月3月限定で【ニシン群来蕎麦】を提供しています。
暖かいお蕎麦の丼の中に、若布とトロロで群来を表現しました。
その上には一文字に堂々と鰊が存在感を主張します。小骨を感じないくらい長時間煮込み、ホロホロと口中で解れます。
鰊の上にはキラキラ輝く数の子をちりばめてみました。一見、蕎麦と絡まないんじゃないのと思われる方も多いと思いますが、この数の子が蕎麦に絡むミスマッチ的食感をお楽しみ下さい。

おたる蕎麦屋藪半HPより(最終閲覧: 2024.11.16.)

うーん、にしんそばだけ見ても、なんと奥深い。

おつまみにもなっちゃう

正直、にしんそばくらいしかにしん料理を知らなかった筆者だが、回転寿司に行ったらにしんのお寿司があるし(写真撮り忘れ)、ビヤホールにはにしんのマリネがあった。
これがまた、酢で身が引き締まっていて、おいしいのなんの。

にしん、化けまくり。

こんなに色んな食べ方ができるなら、そりゃにしん漁で御殿も建つわ。

にしても、豪華すぎ。


北海道のすごいところは、あんなに広いのに、海や港の近さが味にあまり関係ないところである(よく考えれば、札幌なんてみじんも海に近くない)。
筆者の舌が貧しいだけかもしれないし、旅行ハイの影響もあるとしても、どこで食べても期待はずれなことは絶対にない。

もし移住したら、何もわざわざレストランに通わなくても、スーパーで特売のお刺身とか買うだけで、しあわせに暮らせそうだ。

あれ?もしかして魚の話しかしてない?

一抹どころじゃない不安

「ふうん。旅行で気に入っただけじゃん、その程度移住したいなんて、甘いな。」と思った方。

そのとおりです。あまあまです。

本州でも特に雪が少なく、雪が少しでも降ろうものならすぐに電車が止まるような地域に住んでいるので、筆者は生まれてこのかた、雪かきすらしたことがありません。

筆者が今までに体感した最大の積雪。道民の友だちに鼻で笑われた


あと、筆者がどうしても恐ろしいものが、北海道にはうようよしている。

出典: https://toyokeizai.net/articles/comic/828167?pn=18

その話はまた明日。


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