72.りんご酒の謎
人並みにお酒をたのしむ筆者にとって、果実酒はとくに好きな飲み物に入る。
和食には梅酒、中華には桂花陳酒(キンモクセイのお酒)、というふうに、
そのとき食べるものに合わせて選ぶのはたのしいし、味覚が広がる気がする。
もちろん、果実酒はフルーツをつかったものだから、「アルコールが入ったジュース」みたいな味のものもある。
そういうのは、寝る前にちょっと味わうと、甘いものを食べた気になれるだけでなく、
身体がぽかぽかして、よく眠れる。
果実酒の中でも、シードルなど、りんご味のお酒は人気だ。
筆者も大好きで、ミルクやバニラのアイスと飲んでアップルパイみたいな組み合わせを楽しんだり、
苦めのビターチョコと食べて、お酒の効いたチョコを食べているような気分になってみたりする。
でも、なぜか、筆者は必ずと言っていいほど、りんごの味のするお酒を飲むと悪酔いするのだ。
具体的に言うと、頭が急にくらくらし、目がちかちかして、
ちょうど乗り物酔いしたときくらいの吐き気が込み上げてくる。
一緒にいるひとには、急に顔が真っ赤になったことを心配される。
一体なんでなんだろう。
これを初めて経験したのは、数年前に筆者お気に入りのキリン・シティというビアバーで、
ビールとおつまみを一通り楽しんだあと、最後に甘いものを、と思い、シードルを飲んだとき。
ビールとの飲み合わせが悪かったのか?と考え、
この出来事からだいぶ経ったきのう、缶チューハイのりんご味を飲んでみたのだが、
結果は同じだった。
悲しいなあ。
りんご味、結構好きなのになあ。
かるく調べてみても、りんご味のお酒は特に酔いやすい、という話は出てこない。
むしろ、ビールなどのおなじ発酵酒に比べ、アルコール度数が低いから、飲みやすいという話がほとんどだ。
ちなみにシードルのアルコール度数は、高いものでもせいぜい5%ほどらしい。
もっと高いワインや、それをベースにしたサングリアでたいして酔わない筆者からすれば、決して高い度数ではない。
もっと不思議なのは、筆者はシードルのように純粋なりんご果汁由来のお酒だけでなく、
缶チューハイのりんご味程度でも、あきらかに異常な酔い方をすることだ。
うーん、謎である。