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73.宣伝ってむずかしい
昨年末、東横線に乗ったら、ある映画の宣伝で車両が埋め尽くされていて、思わず写真を撮ってしまった(ヘッダー画像)。
えぇ、なにこれ…となったのは筆者だけではないと思いたい。
筆者は『はたらく細胞』の漫画も映画も見ていないので、これについて何の偏見もないけれど、
やっぱりこれほどに宣伝が押し付けがましいと、ネガティブな印象を持たざるを得ない。
広告というのはえてして押し付けがましいものなので、基本的に嫌われ者だ。
でも、一向に減る気配がないどころか、むしろ不快な広告が増え続けていると感じるのは、筆者の気のせいだろうか。
まちなかの広告
電車
ヘッダー画像のようなラッピング電車でなくても、電車の中には、所狭しと広告が貼ってある。
網棚の上とか、ドアの窓ガラス部分とか。
ドアの上には液晶画面までついているので、動画広告まで流れてくる。
日々の通勤中に筆者の目に飛び込んでくるのは、大学や住宅展示場などの宣伝や、
スキー場のポスター、
お酒に酔った人が駅で暴力沙汰を起こしているから、みんな飲みすぎないでね、という季節感を感じさせるもの、などいろいろだ。
ちっちゃな液晶画面でよく流れるのは、雑誌の紹介とか、新しい化粧品の宣伝とかだ。
化粧品といえば、電車にはなぜか、脱毛や二重手術などのいわゆる美容系広告も多い。
本ブログNo.25を書こうと思ったきっかけも、電車で見かけた脱毛サロンの広告だった。
社会インフラである電車には、老若男女、国内外問わずいろんな人が必要に迫られて乗るものなので、刺激の強すぎる広告は鳴りを潜めている。
それでも、No.25で紹介したダヴの駅広告のように、炎上するものもたまにあるけれど。
ネット上
宣伝における、最悪にして最大の問題はこれである。
いつものようにニュースサイトをふらふらしていて、↑ この記事を見つけたとき、
NHK、ありがとう、と心から言いたくなった。
筆者がずっと、もやもやしていたことだからだ。
どうも、NHKが広告に関するweb特集記事を出したのは、これが初めてではないようで、
たしかに、すぐ×マークが見つからなかったり、うまく押せなかったりするのも、とてもイライラさせられる。
NHKがこうした特集をするのは、
やっぱりNHKが公共放送で、CMや広告のない唯一のメディアであることも、少なからず関係しているのだろうか。
話がそれたが、
下ネタを前面に出した、この上なく下品な広告の、なんと多いことか。
そして、そんな目を覆いたくなるような広告が、いかに無節操に表示され続けていることか。
筆者の過剰反応かもしれないが、
ページを開いた瞬間に画面いっぱいに裸や性的な場面が表示され、その広告を消さないと内容が読めないサイトは、
基本的に二度と訪問しないと心に誓う(忘れてまた開いてしまうこともあるけれど)。
こうして気をつけているにも関わらず、100%回避することはできない。
決していかがわしいサイトでなくても、なぜかひどい漫画広告はかなりの確率で出てくる。
大人たちが子どもへの悪影響を心配するのは当然だ。
大人の筆者ですら、電車でぼーっとネットサーフィン中にいきなりアダルト漫画の広告が出てきて、
思わずスマホを落としそうになったことは何度もある。
業務中の調べ物で適当なサイトを開いていたとき、
こういう過激な広告が画面に映らないようにわざわざ広告が見切れるまでスクロールする手間は、本当に煩わしい。
なんで、インターネットという現代文明の利器を、仕事のために使おうとしてるだけなのに、
筆者がこそこそしないといけないんだろう、と悲しくなる。
こうした状況は変えられるのか。
天野教授は、性的なネット広告が未成年の成長や発達に悪影響を及ぼすことを裏付ける研究やデータの蓄積が進んでいないため、たばこ広告のように規制など厳しい対策は難しいといいます。一方で、性的な広告を入り口に、子どもがゆがんだ知識を身につけてしまうおそれや、ポルノ依存や課金の入り口になるリスクは十分考えられます。
いやいや。
研究やデータの蓄積がないと規制できないって、あまりに頭が固すぎる(※この教授ではなく社会に対する批判)。
そんなの蓄積してる間にも子どもはエロ広告を見て成長してしまうのに。
署名も集まり、これだけ社会で改善が叫ばれているのだから、関係者がなにか手を打たないとだめでしょう。
↑ この記事には、「#ネットのエロ広告規制に動きます」と声をあげたという、自民党の今枝宗一郎衆議院議員なる人が登場している。
「エロ広告にもいろいろあるが、中には暴力的なものも多くあると思っている。それらは認知活動的に変わっていく可能性があると思うので、教育上まずいと捉えている」「本来の教育上とは違う目的で使われるのはよろしくない」との見方を示した。
うーん、発言も肩書きもご立派だが、どこまで本気で取り組んでくれるのかなあ。
Abemaの記事は2023年7月のものだが、それからなにかか劇的に改善したとは思えないし。
存在は仕方ないけれど
そもそも電車に安い料金で乗れるのも、
インターネットという情報の宝庫が自由にたのしめるのも、
ぜんぶ広告が一役買っているのは間違いない。
筆者もそれは理解しているので、世の中から広告が消えてしまえとは言わないし、そんな未来は来ないともわかっている。
それでも、一度もアダルト関係を調べたことのないスマホにも性的な広告が出てくるのは、どう考えてもおかしい。
「性的」とくくってしまうと、いかにも社会問題という感じだが(まあ社会問題なんだけど)、
なんとなくいやらしい広告って、そういえば日本社会にあふれている。
↑ やっと最近はこうして問題提起されるようになってきたけれど、
↑ こういう記事を見るに、そもそも問題だと思っていない人も結構多そうだ。
うーん、漫画やアニメの宣伝をぜんぶ規制するのはどだい無理な話だしなあ。
宣伝ってむずかしい。