見出し画像

20.映画『グラディエーターII』を観てきたよ(ネタバレ)

先日、仕事帰りに映画を観てきた。

筆者はよくYouTubeで映画の情報を得たり、関連動画を探したりする。
そのため、気になる新作映画を見つけるのは、だいたい配給会社の公式アカウントが公開する予告編だ。 

その中でたまに、これは…!というものに出会う。

予告編のつくりがよほどうまいのか、題材にも出演者にもスタッフにも全く馴染みがなくても、なぜか惹きつけられることがある。

本作も、まず1作目を観ていないし、なんか痛そうなシーン多そうだしで、全く観ようとは思っていなかった。

でも、『ビートルジュースビートルジュース』を見に行った映画館で↑  この予告編をみて、ストーリー以外のところが気になってしまった。

すごいお金のかかりかただな、と。

お金がかかった映画が観たい。という欲望がたまに筆者にやってくる。

予算をたくさんかけた洋画というのは、背景から衣装から何から何までこだわっているので、画面を見ているだけで満足感がある。
一本の映画のためだけに、よく、これだけのものを作ったよなあ、とへんに感動してしまう感覚は、理解できる方も多いのではないか。

筆者がエンタメを非日常への入り口として楽しんでいることは、以前書いた。

よく、テレビがホールに置かれているレストランがあるが、いつかそこで『ベン・ハー(1959)』が流れていて、食事よりそっちに集中してしまったことがあった。

↑  CGのない時代にこれ。馬も観客もぜんぶほんもの。
カメラもスタントも、今見てもまったく古くない。
筆者は映画制作に関してなんの専門知識もないけれど、こういう映像をみて、ものすごく手間とお金がかかっていることくらいはわかる。

本作の予告を観たとき、この経験がはっきりと蘇って、これは大画面で観たい、という気持ちが湧きあがった。

YouTubeで色々見ていると、本作の凝り方もまあすごくて、コロッセオを一から建てたりしている

そりゃあ、ほんものの古代のコロッセオは世界遺産になってるから、自由に撮影できないのはわかるけど…そこまでするのか…

もはや、新都市建設してるレベルじゃない?

うーん、スケールがほんとに大きい。これは大画面で観ないと失礼かも。

感想

以下、画像はすべてIMDbと予告編より

すごいお金のかかった、グロめのディスカバリーチャンネル

いや、おもしろかった。
おもしろかったんだけど、
現代に再現された古代ローマを見た経験が少なすぎる筆者には、最初から最後までこの印象がつよかった。

ストーリーはともかく、絵画とか、博物館とかで知っていた古代ローマがすごくリアルに、詳細に再現されていたところだけでも見応えがあった。

こういうの。

リドリー・スコットが一作目をつくったきっかけの一つは、ジャン=レオン・ジェロームの絵↓ を見たことだったらしい。

筆者は中野京子氏の『運命の絵』でこのエピソードと絵画を知った。本作もまさにこの世界観

本作のオープニングが絵画風なのも、それが影響してるのかな?なんて思ったり。
1作目の流れをだいたい説明してくれてて、おしゃれなのに親切なオープニングだったなあ。

筆者は、映画は頭空っぽで楽しめればそれで100点だと思っているので、ストーリーやメッセージ性についてのこまかい考察はしない。
それは、1作目からちゃんと追いかけている、思い入れのある人がやってくれる。
このブログではとにかく、観て印象に残ったところを、忘れないうちに列挙したい。

ムキムキしか出てこない

いったい何をしたらこんなに腕が太くなるのか

剣闘士の話だから当たり前なのだが、主人公その他モブに至るまで、みんなつよそうすぎる。
肩から太ももが生えてる

エキストラもプロレスラーとかなのかな?

主人公たちがローマ軍との戦争に負け、捕虜になってちいさな檻みたいのに押し込まれて運ばれるシーンでも、狭そうだった。

この画だとどれが主人公なのかわからないレベル

そもそも女性キャラが極端に少ない映画ではあるが、
冒頭にちらっと出てくる主人公の奥さんですらムキムキ

男前すぎ

あまりにムキムキが過ぎて、焼きごてを押されたり傷を縫ったりと割と痛そうなシーンもあるのだが、なんか大丈夫そうに見えてしまった。
主人公なんて、一人だけ休憩なしでオール漕ぎさせられるパワハラ受けて手の皮がむけても、次の日には包帯も巻かずに復帰してたし。

↑  役作りしんどそう。
古代ローマ風ブートキャンプみたいのやってるけど、トレーナーは何者なんだ。

そもそも、ほぼ半裸みたいな剣闘士と、なんかいっぱい着てる有力者ばっかり。
服装が極端
コロッセオの観客、暑そうにあおいでたが、気温とかどのくらいなんだろう。
偉い人ほど厚着だけど、暑くないのかしら。

なんで権力欲つよいの

本作の主人公が、すごい血筋と人生なのにいまいち影がうすいのは、だいたいデンゼル・ワシントンのせい。

完全に主役の風格

主人公が捕虜になってすぐの、民営のちっちゃな闘技場みたいなシーンで初登場するのだが、
開放骨折している部族の長も闘いに放り込む鬼畜ぶりだし、
その他大勢の死闘を終始半笑いでたのしむ。
皇帝たちが登場するまでは、ヤバいやつNo. 1。

主人公を気に入って買ったあと、働き次第で好きな奴の首をとらせてやる、みたいなことも言うし、その約束はあとあと守るんだけど、
どう考えても善人じゃないな、と観る者に思わせる不気味さがある。

後半は、いくらなんでも人殺しすぎ。
皇帝2人とも殺してるじゃん。

このふたりも甘いよなあ。あんな不気味な人と2人きりで会っちゃだめだよ。護衛とかつけないと

だけど、なんでそこまでして権力がほしかったのか、最後まで観てもいまいちわからなかったなあ。

戦争いややねん…なキャラはいらないねん…

本作のせつない大賞は将軍だ。

この楽しくなさそうな顔

実は結構反戦思想なのに、誤解が誤解を呼んで結局帝国の塵と消える。

実在しない人物だが、筆者はこのキャラが一番微妙だった。
あれだけ残虐な人ばっかり身の回りにいる環境で将軍に成り上がってるんだから、もっと血気盛んでもよくない?
だって、ほんものの殺し合いがコロッセオで娯楽になってる時代だし。
殺せ!殺せ!みたいな。

このふたりしか常に血に飢えてない気がした

軍人にしてはちょっと善人すぎてリアリティなかった。

うーん、まだまだ書き足りないなあ。
続きはまだあした。

つづき ↓


いいなと思ったら応援しよう!