見出し画像

13.北海道ユートピア説① たてものと環境


なぜか最近、急にまた暖かくなってきた。 
もう11月も半ばである。

今日、iPhoneの天気アプリを開いて、思わず二度見した。
22℃…?

季節ってものを考えなさいよ、季節ってものを

前にも書いたが、筆者はとにかく高い気温が嫌いだ。
寒ければ寒いほどいいと思っている。
好きな言葉は「厳しい冷え込み」と、胸を張って言いたい。

「なら北国に引っ越せばいいのでは?」と思ったみなさんは正しい。
なぜなら筆者は今年、北国への移住を本気で考え始めたからだ。
パスポートがいらず、言葉も通貨も同じで、食事もおいしい北国に。

え、そんな夢みたいなところ、あるのかって?
それがね、あるんですよ。

今日と明日は、独断と偏見とほんの少しの実体験に基づく、筆者の北海道愛を聞いていただければと思う。

歴史がおもしろい

アイヌ、港町、なんでもござれ

北海道はまず、その成り立ちが特殊だ。
ほぼ単一民族の日本には珍しい、少数民族アイヌの住む北の国から、
戊辰戦争で(本当に一瞬)蝦夷共和国になり、
明治維新で北海道になり、
開拓されたり国際港ができたりして、今に至る。

だから、北海道を旅行すると、日本の他の場所ではなかなか触れることのできないアイヌ文化について知りつつ、日本の近代史も学べて、とてもお得だ。
地図で見るより実際は近い(飛行機で1時間)だし、修学旅行先にもいいんじゃないかな。

今年9月に函館を訪れたとき、筆者が観た展覧会。なかなかレアなテーマだと思う(画像は博物館公式サイトより)
以上ふたつの画像は上記サイトより。

近代建築てんこ盛り

以下に登場する写真たちは、すべて筆者の撮影したもの。
筆者が今まで旅した北海道のまちは、
札幌、小樽、函館。
3つの都市すべてに、美しい近代建築がたくさん残っている。
残しているだけでなく、中をきちんとリノベーションして、博物館、カフェやレストランなどの飲食店に改装して今も利用しているところも、観光客にはうれしいところ。
文化財オタクの筆者は、何度行っても、何時間観ていても飽きなかった。地元の方が羨ましい。 

札幌なら時計台。

思ったより都市の中にあってびっくり
古写真と現在の比較。こういうの大好き
気のせいかもしれないが、北海道の歴史展示ってミニチュアの再現模型が多い

あと、北海道庁。筆者が訪ねたときは2回とも修復中だったのだが、その修復のプロセスを丁寧に展示しており、とても興味深かった。

下段「あぶない!」「あぶない!」がかわいい
建物のてっぺんについている塔がこんな近くで見られることなんて、なかなかない
バルコニー(?)の装飾まで、じっくり観察できた
工事中の外観もちゃんと凝っていてすごい。工事が終わったら、絶対また来たいと思わせる

ある意味、修復後の姿よりずっとレアだ。
こういうの、もっと増えてほしいなあ。

札幌からすこし足をのばせば、北海道の近代建築を集めて移築した「北海道開拓の村」なんてのもある。

ディズニーランドみたいに豪華な入り口
和風の建物もある
小道具も凝ってる
駅馬車に乗るのも楽しい(写真は車内から)


映画のロケとかにぴったりだなあ、と思ったら、やっぱりこの作品に使われていたみたい。そりゃそうだ。↓

実写版は、筆者も映画館に観に行った。出てきたのは多分このへんかな…?


小樽は運河沿いに並ぶ倉庫群。

中はカフェや、
ビヤホールにリノベーションされている
運河クルーズも人気

にしん漁で栄えた港町でもあるので、にしん御殿も独特でおもしろい。

海沿いにぽつんと豪邸
丁寧な紹介!実写版ドラマのロケ地にも使われたんだろうか
にしん漁だけでこんな建物が建つほど儲けたのもすごいし、この芸術センスもすごい


函館は国際港ならではの洋館地区と、 

旧函館公会堂
どこを撮っても絵になる。このソフトクリーム屋さんは、もはやジブリだ。木陰からトンボの自転車が曲がってきそう

赤レンガ倉庫。

タクシーがぎっしり
ここにも、おしゃれなビヤホールが
夜も雰囲気満点

もちろん五稜郭も忘れちゃいけない。

公園に整備されている。歩き回るだけでも大変な広さだ
日本人と外国人の商売、的な展示。やはりミニチュア
模型にしてもらうと五芒星の形がよくわかる
奉行所もあるよ


すごく不思議かつ素敵だったのは、上のどこに行った時も、なぜか団体客やインバウンドなどの大混雑に一度も遭遇しなかったことだ。
まあ、小樽のカフェに入るのに数十分くらい並んだりはしたものの、都内で人気のレストランに並ぶよりずっと列がみじかい。

思うに、北海道のすばらしさは、まだ海外にはさほどばれていない
少なくとも、京都や東京ほどではない。
行くならいまのうちかも。

とにかく涼しい

また気温の話ばかりして申し訳ないのだが、これを見てほしい。

出典: tenki.jp

札幌・釧路の、圧倒的強者感。
東北も十分寒いのだが、国内で最高気温が1ケタなただ一つの地域。

夏が猛暑じゃない…?

11月なんて涼しいの当たり前だよ、という方のために、夏のデータも用意した。

筆者は9月中旬に函館を旅したのだが、その時に調べまくった現地の気温がこれだ。
スクリーンショットしたのがどこのサイトだったか忘れてしまったので、とりあえず数字だけ見てもらいたい。

一番高い日でも、28℃。
ちなみに9月中頃は、関東は連日、30℃を軽く超える猛暑が続いていた。

夏だけでも北海道に住みたい!という気持ちに、すこし共感していただけただろうか。

空気がおいしい

気温が低め、ということは、風が冷たい、ということだ。
筆者が今まで旅した札幌、小樽、函館は割と建物が密集している地域だったが、そこかしこに公園があったし、いつも空気が高原のように澄んでいた。

 
写真で空気感を伝えるのはけっこう難しい

本州の秋のように、空が高い、といえば伝わるだろうか。


明日は筆者がもう一つ感動したもの、たべものについて語りたい。


いいなと思ったら応援しよう!