別冊・医学のあゆみ p111-116を読んで

 高齢化による介護サービスの需要の拡大は実感するが、人材確保と質の維持に関わる制度について知らなかった。著者はこの制度について時系列に述べている。

 介護保険事業に従事する介護職は毎年増加し200万人以上になる。また、有効求人倍率は全職種で1.19倍のところ3.74倍と大きく上回っている。
しかし、1年間の採用と離職率はぞれぞれ全体で16.0%、15%となっている。1992年に福祉人材確保により介護と福祉に関わる施策の基盤が作られた。
その後の流れを時系列で述べている。
 介護の質を維持すべく、専門性の確立を目標に介護職員基礎研修が創設された。2006年以降、介護事業者数の伸びが鈍化、離職率も上がったことから人材の安定的な確保を推進すべく2007年「社会福祉事業に従事する者の確保を図るための措置に関する基本的な指針」が見直された。
介護従事者の処遇改善のため、2009年度介護報酬改定率を+3%とすることが決定されている。介護従事者のキャリアパスが示され研修の整備が行われている。今後も介護従事者の確保と質の維持に向けた政策の検討が必要であることを述べている。


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