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(15)合成品デアザフラビンの真実【売り抜けろ】
結論)一部の原料取り扱い会社もデアザフラビンTND1128の食品原料として疑義を持った状態で販売しています。
前回、合成品であるデアザフラビンTND1128は現行の法規制では「食品として扱うには多くの課題がありそうだ」というお話をしました。
ここである会社の記載を見つけましたのでURLを貼らせていただきます。
健康食品の製造受託メーカーのようですが、サイエンスに詳しい方(学位取得者)が書かれたようです。
文章を抜粋させていただくと
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(抜粋)また、5-デアザフラビンは、食薬区分において非医薬品リストに載っておりません。TND1128も審議対象にはなっておりますが、判断されていません。現時点において、製造に合成工程があることなどから、未承認添加物に該当する可能性もございます。安全性データがない点や市場での流通実績の少ない点を加味すると、おそらく、非医薬品リストに掲載されるのは、かなり先だと予測されます。
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とあり、やはり「食薬区分」を意識されております。「未承認添加物に該当する可能性」とありますように、デアザフラビンTND1128は新規の化学合成物として捉えています。
また「安全性情報がない」とも挙げられております。
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(抜粋)弊社では、CAS:59997-14-7の取り扱いも開始いたしました(OEMのみ)。現在、市場で主に流通している5-デアザフラビンは、CAS:59997-14-7の5-デアザフラビンです。
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とあり、デアザフラビンをCAS:59997-14-7として原料扱いしているようです。
ちなみに「CAS(キャス番号)」とは、化学物質を特定するための番号なので、完全に「合成された試薬扱い」になります。
なんだかすごいことになっております。文中には化学物質としてのデアザフラビンの特徴がもう少し詳細に説明されていますが、ここでの解説は割愛いたします。
とりあえず、新規に化学合成されたデアザフラビンTND1128は、試薬レベルの合成品CAS:59997-14-7と同一とみなし、それが健康食品として流通されている。と私は解釈しました。
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(抜粋)最後に、NMNはワシントン大学や慶應義塾大学が中心となって研究が薦められ、かなりアカデミックに研究が行われました。
5-デアザフラビンとしては、そこそこ有名大学が研究されていますが、TND1128は、それほど有名大学が手掛けていない状況があります。
これは、研究に携わったことにしか理解しにくいかもしれませんが、アカデミック度の違いを感じざる負えません。
上記のような点を考慮し、5-デアザフラビン市場の成長を先読みしてく必要があるのです。
場合によっては、早期勝負で、勝ち逃げするくらいの気持ちで。
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科学的な根拠がNMNよりも弱いことを認めつつ、
「早期勝負で、勝ち逃げするくらいの気持ちで。」
と結んでいますが、これはさすがに企業コンプライアンスとしていかがなものでしょうか?
アザフラビンTND1128は食品としてはかなり怪しいが、市場が盛り上がっているので「はやく売り抜けろ」と読めてしまいます。
これでデアザフラビンTND1128商品の販売者が、「早期勝負で、勝ち逃げするくらいの気持ちで。」という気持ちになられても消費者は困るような気がするのですが。
いずれにしてもデアザフラビンTND1128の原材料の扱いに近いところにいる企業の学者さんが、試薬レベルの「未承認添加物に該当する可能性」と認識されていることが分かりました。
原料商社にこのように言われてはメーカーも困ってしまいますよね。
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(16)合成品デアザフラビンの真実【未承認化合物ですね】
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(1) 合成品デアザフラビンの真実