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女らしくないのはADHDのせいなのか
私の女としての生きづらさはADHDの症状からくるものでした。
これは、私が世界一頼りにしているYouTubeやTwitchで活動しているアメリカの心療内科医、Dr. K の「What Makes ADHD in Women Different」の私のノート、そして感想をまとめたページです。本当に!!女らしさに違和感を感じている女性や、ADHDや脳の機能に興味がある男性に、このビデオを見てほしい、というか日本にこの人が知れ渡ってないのが本当に勿体無い!
動画↓
女性のADHDはどう違うのか(動画まとめ)
👉ADHDの診断基準は男性向け
ADHDの診断基準はもともとヨーロッパ系の男児を基に作られている。それこそ、ADHDが注目され、診断され始めたきっかけは落ち着きのない男児に教師や親が心配して医療機関に向かったからだ。
しかし女性のADHDは、診断基準である目立つ多動や衝動性はあまり見られない。どちらかというと不注意や内面的な混乱として現れることが多いため、周囲から「天然」「単に整理整頓が苦手な人」や「だらしない人」と誤解されやすい。(それこそ「女子力」が低いなんて言い方も私はされたことがあった。)そうなると自分の本当はADHDであるなんて思いもしなかったり、医療機関に行ってもこの男性向けに作られた症状には合わず診断されないことが多い。
👉 女性のADHDの特徴
女性のADHDは、男性のように外に向かって発散されるのではなく、内面的な落ち着きのなさとして現れることが多い。たとえば、頭の中が常に忙しく、じっとしていても心が休まらない感覚がある。また、おしゃべりが多く、特定のことに強い興味を持つ傾向もある。さらに、感情のコントロールが難しく、特にホルモンの影響を受けやすい。エストロゲンの増加によって一時的に症状が軽くなることもあれば、減少によってADHDの症状が悪化することもある。これは社会的に女性が感情のコントロールが難しいと、生理だから、やホルモンの関係だろうという女性ならではのよく聞く理由で人から片付けられてしまう。
👉 社会的な影響(ADHD女性が生きづらい理由)
ADHD女性の多くは、社会が求める「整理整頓ができる」「母性的であるべき」というプレッシャーに苦しむ。社会の期待に応えられないことで、自分を「ダメな女」や「天然」と感じてしまい、自己肯定感が低くなる。多くの人は女性のADHDの症状を理解しておらず、単に性格の問題と捉えがちである。例えばお弁当をいつどの日に作ればいいのか、何時に習いごに連れて行くのか、など母親の責任はADHDのある女性にはものすごく達成しにくいことばかりで、こう言うことができないと、ダメな母親としてレッテルを貼られてしまうことが多々ある。
👉 ADHD女性と人間関係
ADHDを持つ女性は、恋愛や結婚生活において困難を抱えやすい。特に、男性はADHDの女性パートナーを見捨てる傾向が強く、女性がADHD男性を支えるケースよりも、男性がADHD女性と別れる確率が高いと言われている。そのため、ADHD女性はシングルマザーになりやすく、離婚率も高い。また、ADHD女性の30.7%が家庭内暴力(DV)を経験しており、これは一般女性の6.3%と比べてかなり高い割合である。それこそ家事を手伝ってくれる”家庭的”な男性と付き合っても周りからは色々言われたりする。
👉 なぜ女性は診断されにくいのか?
診断の基準の違いに加え、女の子は成長が早いため、同年代の男の子と比べるとADHDの症状が目立ちにくい。そのため、診断されることなく、大人になってから生きづらさを感じるケースが多い。また、社会は男性のADHDの特徴には寛容である一方で、女性には厳しい。「男の子はやんちゃでも仕方ない」とされる一方で、女性には「整理整頓ができて当然」「計画的であるべき」という前提があるため、ADHDの症状が単なる性格の問題、女らしくない女として片付けられやすい。
👉治療の難しさ
現在のADHD治療は、主に男性の症状に対応するように作られている。そのため、女性のADHDの主な問題である不注意や感情のコントロールには、従来の薬物療法だけでは十分な効果が得られにくい。特に、ADHD女性は多動が少ないため、従来の治療法では適切に対処されないことが多い。そのため、薬だけではなく、行動療法やサポート体制を組み合わせた総合的な治療が必要とされる。
まとめ:女性のADHDは、社会の期待と診断基準のズレが問題
ADHDを持つ女性の本当の苦しみは、単にADHDの症状そのものではなく、「女性だから求められる役割」を果たせないことにある。現在の診断基準や治療法は男性向けに作られているため、女性のADHDは見落とされがちであり、結果として多くの女性が生きづらさを感じている。これからは、女性特有のADHDの症状を理解し、それに合わせた支援が必要である。薬だけではなく、女性のADHDに合った総合的な支援や治療法を確立することが求められる。
ビデオを見て
このビデオを見て、自分のことを言われているようで、思わず涙が出た。私はずっと「女らしくない」ことにコンプレックスを感じていた。家はいつも散らかっているし、計画を立てるのも苦手。そんな自分を「女子力がないダメな女」だと思うことが何度もあった。
でも、ふと考えてみると、男性は家が汚くても「男らしさ」を否定されることはないのに、女性だと「ガサツ」「男っぽい」と言われることが多い。改めて振り返ると、世間が求める「女らしさ」って、ADHDを持つ女性にとってはすごくハードルが高いものばかりなんじゃないかと思う。そういう言葉や経験が積み重なって、ずっと生きづらさを感じていた。
そして自分の母も多分同じ問題に悩んでいたんだと思う。母は常に『天然』と父から言われていて、確かに片付け、料理も頑張っているのに苦手で、署名のいる提出物も常に私がサインしていた(これに関しては提出物を忘れる私、チェックできない母のダブルパンチだ。笑)母に関してはものすごく美人だったので、なんとなく人生どうにかなっていた印象がある。
こういう人って、実は意外と多いんじゃないかと思う。でもみんな、社会の期待に応えようと、なんとか試行錯誤しながら頑張っている。
それでも私は、自分の「女らしくない」部分を、欠点として隠したり否定したりするのではなく、受け入れて向き合っていきたい。社会に合わせて無理に変わるのではなく、むしろどんどん自分を開示していって、同じような悩みを抱える女性たちが少しでも安心できるような存在になれたらいいなと思う。