見出し画像

交番時代、半年間超パワハラ上司と地獄のマンツーマン勤務をした話

交番勤務は、基本的に二人一組のペアで動きます。

大抵の場合は、
新人警察官×交番長(警部補)
新人警察官×巡査部長
の組み合わせです。

その中で私は、署内で有名なパワハラ上司と半年間勤務をする事になります。

私の警察人生の中で最も組織に対して怒りを感じたのもこの時期です。

今回の記事では、当時の考えられないようなパワハラ行為について暴露します。

理不尽の連続

当時の勤務を一言で表すなら、
理不尽の連続です。

上司は本気で自分が法律だと思っているので、周りの意見なんて一切聞こうとさえしません。

その上パワハラという概念がないので、部下に対する扱いは今考えてみても人すぎます。

ちなみにこの人、過去にも新人警察官の育成担当として何人か一緒に勤務したらしいんですけど、全員我慢の限界で余儀なくリタイアしています。

そんな中、ダイヤモンドのようなメンタルを持っている私は地獄の半年間を意地でもやり抜きました。

そこで、私が署内でも有名なパワハラ上司と勤務した当時の状況についてご紹介します。

現場置き去り事件

最初に紹介するのが、現場置き去り事件です。

当時まだ私はパトカーを運転する為に必要な検定を取得できていませんでした。

ですので、申し訳ないと思いながらも運転するのは常に上司です。

この事に対してよく思っていなかった彼は、
「何で上司の俺だけ運転しなあかんねん」
「お前本当に税金泥棒だよな」
と毎日執拗に言葉責めをしてきます。

幸いにも私はメンタルが強すぎるので、いくら暴言吐かれたとしてもノーダメージです。

そんなある日、私は大きなミスをしてしまいます。

それは、深夜のパトロール中に爆睡してしまった事です。

これ警察官あるあるなんですけど、車通りの少ない深夜帯のパトロールってマジで眠たいです。

そして大抵の場合、運転手は相勤者が寝落ちしている事気付いています。

結果、私が助手席で寝ているのに気付いた私の上司は、
「貴様調子乗ってんじゃねぇぞ!」
「もうお前車から降りろ!」
と言われ、交番からかなり離れた場所で強制下車させられました

「え?俺どうやって帰ればいいの?」

と絶望を感じていた感情を鮮明に覚えています。

結局警察官がタクシー乗って帰るのもおかしいので、私の上司がパワハラ野郎という事は全ての勤務員が知っている事でしたので、隣の交番員に迎えにきてもらい、
なんとか交番に帰る事が出来ました。

ちなみにこの一件によって私の上司は幹部に呼び出されてめちゃくちゃ叱られていました。

仕事を全く教えてくれない

次に紹介するのが、仕事を全く教えてくれない事です。

実はこいつと勤務する前にも違う交番で私は一度勤務しています。

その時の上司は素晴らしい人で、全く何も知らない私に対して親切に一から仕事を教えてくれました。

ところが、例のパワハラ上司と勤務が始まって以来、一度も仕事を教えてくれた事はありません。

「申し訳ありませんが、この書類の作り方これであっているか教えていただけますか?」
と質問すると、
そんな事も分かんねぇのかよ
お前に教えるほど俺は暇じゃない
と、断られます。

ちなみにこいつは「暇じゃない」と言っていますけど基本的に書類は私が全て作っていたので、完全に暇です。

私も当時、まだ新人でしたので簡易事件処理(とにかくめんどくせえ処理)等を全て一人で作ることは当然できませんでした。

だから困った私はやり方を聞いたのに、何一つ教えてくれません。

結果、目の前に上司がいるのに私は毎回別の交番員や内勤員に仕事に関する質問をするという、意味不明な状況が続きました。

ミスが起こると全て私のせい

私は、上司というのは部下の失敗さえも自身の過失として捉え、責任を取る為の存在だと思っています。

ところが、私の上司はその逆です。

交番勤務していると、
貸与品紛失
捜査書類不備
違反不成立
苦情事案
等、ハプニングは付きものです。

これらが発生すると、幹部から聞き取り調査が入るんですが、そこで上司は、

あー、俺はそれに関して何も知りません
あいつが悪いんじゃないですか?

と、全ての責任を私に課せてくるのです。

これに関しては、流石に私も幹部に対して、
全て私に責任があるとは思いません。
と正直に話しました。

だって書類だって殆ど私が作っていますし、こいつはただ出勤して私に嫌味を言ってパトカーを運転しているだけですから。

被害者の目の前で説教

当時、空き巣が連続発生していて私達はその内一件を対応する事になりました。

しかもかなりの散乱物色で、実況見分にめちゃくちゃ時間が掛かっていました。

すると、被害届の作成も見分補助さえもしない上司が、被害者の目の前で、
お前いつまで時間掛かってんの?
俺先に帰るぞ?
とブチギレました。

あろう事か、そんな状況を目の当たりした被害者が、
時間を取らせて申し訳ないです。
と謝罪したのです。

いやいや、警察官が被害者に気を遣わせるなんてあってはならないだろ。と私は思いましたが、私の上司は診断されていないだけで完全に知的障害者ですので仕方ありません。

ついに反抗した日

上記で説明した事例はほんの一部です。

「こんな事が本当にあるの?」

と思われるかもしれませんが、マジの本当です。

メンタルが最強な私でさえほぼ鬱状態になっていました。

そして積もりに積もったストレスを、ついに私は解放する日が来るんです

人格否定をする発言を受けた私

今までは、業務に対する苦言ばかりでしたので、何とか耐えてきました。

しかしある日、勤務交代(前直員との引き継ぎ)を行った際に事件が起きます。

この時、私は交番に向かう前に本署でやる事があったので、少し引き継ぎが遅れてしまいました。

ですので交番に到着した私は、
遅れて申し訳ありません!!
と、全員に謝意を伝えました。

すると私の上司は、
本当にお前って警察官向いていないな
お前を育てた親の顔を見てみたいわ笑
と、完全に私の人格否定をする発言をしたんです。

いつもの私なら、この位耐えていました。

ですが、当時の私は精神的に限界を迎え、心のグラスから水が溢れました。

この瞬間、私が今まで抱えていたストレスが爆発しました。

この発言を受けた私は、上司の目の前(ほぼゼロ距離)に立ち、
お前散々俺にパワハラしているけど、俺が何もしないと思ってねぇか?
今すぐ幹部と監察にリークしてぶっ潰してやるよ。
と、常に低姿勢だった私が完全に我を失いブチギレました。

すると、今まで私に対して高圧的な態度だった上司は、
申し訳ない。それだけはやめてくれ
と、懇願してきました。

結局、この話は署内全体に広がり、私はキレキャラとして定着してしまいました。

それと同時に、今まで話した事が無かった刑事課の方々から何故か好かれるようになりました。笑

ちなみに私はリークなんてしませんでしたが、地域課長から
「上司変えてあげようか?」
と言われました。

しかし謎のプライドが働き、私はそれを断りました。

半年間の呪縛から解放

色々ありましたが、時間は過ぎるものです。

ついに上司と勤務して半年が経ち、異動期を迎えました。

この異動によって私は別の交番でめちゃくちゃ優しくて年齢の近い最高な上司と勤務する事になりました。

まじで辛かったですし、何度殴り掛かろうとしたか分かりません。

そもそも何であんな奴を組織は黙認しているのか意味がわかりません。

最後の勤務で私が上司に掛けた言葉

通常最後の勤務では、今まで世話になっている訳ですから上司に対してお礼をするものです。

ですが、実際私は何も世話になっていません。

強いて言うなら、パトカーを運転してくれ事だけでしょうか。笑

なので私は最後の勤務が終わった時、

あなたがやっている事は完全にパワハラです。
でもお陰様でメンタルが鍛えられました。

と、本音を伝えました。

今更労いの言葉を掛けて来る周りの奴ら

パワハラ上司との勤務が終わった私。

今まで、私を助けてくれようとした人は数え切れる位しかいません。

その他有象無象は、見て見ぬ振りです。

にも関わらず、今まで何もしてくれなかった奴らが、

本当に今まであんなパワハラ野郎とよく頑張った
あいつは警察官になるべき人間じゃない

と、労いの言葉を掛けてきました。

でも正直、こいつらはただの偽善者だと思います。

結局パワハラ上司の事が怖いから今まで何も言えなかったんです。

私はこう言う人間が一番嫌いです。

これは私だけ起きた事だと思いますか?

ここまで読んでくださった方は、衝撃を受けたと思います。

中には半信半疑になっている方もいると思いますが、仕方ないです。

そして私は、このような事は私だけに起こった事だとは全く思っていないです。

全国には警察官が25万人います。

と言う事は、私の上司よりやばい奴も絶対います。

そんな奴らが今も若手を平然な顔して潰しているんです。

いいなと思ったら応援しよう!