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ESP32-S3-WROOM-1-N16R8のDIP化基板を作成してみた。


最初に

ESP-C3に引き続き、ESP32-S3のDIP化基板を作成してみました。
ESP-C3のDIP化基板については、下記の記事をご覧ください。

ESP32-S3のDIP化作成については、ブートモードについての検証を行う前に基板の設計をしてしまいましたが、結局特に問題ありませんでした。
ESP32-S3のブートモードに関する検証の結果は、以下の記事にまとめています。

実際につかっている様子

完成図

DIPに関しては、ESP32-C3と同様な思想で設計しています。すべてのピンをDIPに引き出すこと、起動する上で最低限必須の部品をつけて置き、UART0 または USB での書き込みが可能にすることです。

まずは完成品です。

部品実装後、実装前基板表、実装前基板裏

部品はすべて表面に実装します。
部品を乗せなくても、すべてのピンにアクセスできるので、ユニバーサル基板上にも簡単に実装可能です。

上の写真ではL型のピンソケットがくっついていますが、秋月電子のロープロファイルのピンソケットにすれば、場所・高さを抑えて書き込みが可能になると思います。

端子の並びを合わせていますので、書き込みには、一般的な ESP32 Downloader が利用できます。

USBコネクタは、一番使いやすかった Aitendo のものを想定しています。これ、TypeC (USB2.0)としては一番楽に使えます。もし売切れてたら JLCPCBで似たようなの作ろうかと思うほど。

回路図

回路図です。ブートモードの調査の記事に掲載している図と変わりません。

ESP32-S3-DIP 回路図

部品は下記の通りです。

PCBの設計の図です。ESP32-S3はESP32-C3と比べて、ピン数が多いので、長細い形状になってしまいます。その分部品を置くスペースができたので大分余裕があります。

ESP32-S3-DIP PCB図

JLCPCBは安いのですが、PCBは何度も半田こてで当て続けると緑の部分が若干剥げてソルダー面が見えがちです。なので、ESP32の箇所は内側に結線を引き込んでなるべく剥げないように工夫しています。
それ以外は結構適当につくっちゃいました。

ガバーデータ

需要があるかわかりませんが、こちらもガバーデータを用意しておきます。JLCPCBにそのままアップロードすれば発注ができると思います。
送料込みで5枚で10ドル程度でつくれるんじゃないでしょうか。

最後に

いかがでしたでしょうか。

今回は、ESP32-S3のDIP化基板を作ってみたという記事でした。
設計自体は考えるところが少なくとても簡単でした。
検証前に設計してしまいましたが、検証後も特に修正が必要なさそうなので、時間とお金の節約になりました。

一昔前は、特殊なチップを使いたい場合は、DIP化の変換基板を血眼になって探していましたが、自作することで障壁がなくなりました。
それでも USBコネクタとか半田ごてスキルが要求されるものもありますが、これもJLCPCBのSMTサービスとかを使えばお金で解決できる、、いい時代ですね。

長文お読みいただきましてありがとうございます。

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