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仕事の上手下手は、あると思います。
でも私は、仕事の上手下手よりも重要なこと
は、ユーザーのニーズに合った仕事が出来るか
どうかだと思います。
『以前、あそこのボディーショップに、修理に
出したんだけど、仕上がり最悪だったよ!』
これはボディーショップ側が、ユーザーのニー
ズを理解していなかったから起きた不満です。
見積りの段階で、ニーズに応えることが出来な
いのなら、断ることも出来たのだから。
例えば、6年半乗った愛車を、7年目の車検を受
けずに手放そうと思っていた矢先の事故で、『あ
と半年しか乗らないし、任意保険は使わず自費
の修理を考えているから、パッと見栄えよく直
してもらったらいいよ!』という依頼なら、修
理代も安く抑えられるし、ユーザーが納得する
のなら、ニーズに合った仕事だったと言えます。
売却後、修理痕も含めての価値付けされた中古
車を、買うか買わないかは、次にユーザーにな
る人が決めればいいのですから。
日々仕事していると、修復歴や修理歴のある車
を作業することがあります。
その時は、こういうニーズの仕事だったんだな
と、思うようにしています。
かくいう私も、この考え方になるまでには、時
間がかかりましたけど・・・。
法で定められた車検代と違って、事故による出
費は、想定外ですもんね。
しかも、元に戻すだけで、形として残らないも
のに何万、何十万円も。
その気持ちが分かるからこそ、どうしても職人
根性が出てしまって、仕上がり重視の、独りよ
がりの仕事をして来ました。
でも、お客さんって安く済むならそこまで求め
ていない人も結構いて、職人であると同時に商
売人なんだ!って言うことを忘れていたことに
気づいた瞬間がありました。
同業者に対するプライドというか、こんな仕上
がりの仕事はしたくない、と思う気持ちなんか
もあったと思います。
仕事、早いし上手いです。
職人歴、もうすぐ32年です。✨️