ユダ三部作『悲劇のビッグマウス』
いよいよ私の実証実験に多大なるご協力を賜わったBTA-Eの皆様について語りたい。
今回は三部作になっている。
彼らのコードネームをタイトルネームに使用した。
本日は、
『悲劇のビッグマウス』
をお届けする。
主人公は容姿だけは美しい女性だ。
本人は自身を超絶美人だと思っており、
それを売りにしている。
自身の武器を最大限利用するのは正しい。
あざとさはいらないがしたたかさは重要だ。
とにかくプライドが高く、一所懸命背伸びをしている頃は好感がもてた。
ただ酒癖が悪いのはいただけなかった。
シラフのときはフェミニスト気取りで男女平等を訴えてきた。
自身にとって有利な状況をつくるのが抜群に上手かった。
気持ち良いほどビッグマウスだった。
私はその頃、真の天才と壮大なプロジェクトを進めていた。
異端児同士の共演が化学反応を起こし組織内では有名なコンビだった。
天才のおかげで、他者を寄せ付けないレベルに到達していた。
当然ビッグマウスは我々のチームに入りたい。
なぜならそのとき、我々が組織内で最旬だったからだ。さらに同等のレベルにいることをアピールしたいからだ。
その気概に期待したが、徐々に化けの皮が剥がれていく。
そもそもこの手のタイプはオペレーターなのだ。
その上でオペレーションにケチをつけて自己アピールしながら生きてきたのだ。
オペレーションを完遂する人間を馬鹿にしながら。
相対評価で人を判断する癖がついているため、
自身より弱い相手にマウントをとりながらリーダーシップを発揮するのだ。
しかし社会は甘くない。
オペレーションにケチをつけるくらいなら完遂したほうが評価はされる。
ケチをつけるなら代替え案を提示して正解にする努力をしなければならない。
彼女はそれができなかった。
我々のチームは新たなオペレーションをつくる部隊だった。
思考のスタートが明らかに違う。
全てはお客様、消費者のためだ。
自己満足のためでないゆえ永遠に自己満足はないのだ。
我々は命懸けで思考し、実証実験を繰り返し、
本番を迎え成功しても、次の日には別の角度から思考を始める。
これで良いと思うことがないチームであったため、
彼女は徐々に着いてこれなくなっていった。
なぜなら自己満足で生きている人間には理解できない領域だからだ。
そうなると邪魔をしてくるのだ。
泥酔して連絡をしてくる。
突然泣き出す。
悲劇のヒロインが誕生する。
それでも否定せずにアドバイスをし続けた
ある日、無理をせず自分らしく生きればいいと伝えた。
あくまで我々は我々の価値観で生きており、
君の価値観を否定する気はないし、
どちらが正義もない、と。
もし我々と生きたいなら覚悟を決めてほしい。
時間は有限であり我々は我々に共感してくれる人の
ために時間を使いたい。
だから無理に合わせる必要はない、と。
恐らく今までの人生で自身これほどまでに
無能と感じたことはなかったのだろう。
これほどまでに自身の思い通りにコントロールできない人間は初めてだったのだろう。
さぞやプライドが傷ついたのだろう。
すると彼女は我々のチームの若い男性を身体を使って味方につけた。
挙句、その男に私から言い寄られていると吹き込み始めた。
勘弁してくれ。
全くタイプじゃないよ。
くだらない提案に時間を割いて聞いてあげて、
何とかカタチにしてあげた感謝などない。
いつも私と天才の食事についてきて、毎回ご馳走して
あげた感謝などない。
どうしても必要だからと言うから10万円貸してあげたのに返済しない。
批判するなら金返せ、と言いたいくらいだった。
時間とお金を奪われさらに批判された。
なぜこうなるのか。
理由は簡単だ。
彼女がBTA-Eだからだ。
私と天才の関係は全く変わらなかったが、
チームは崩壊した。
私は沈黙を貫いた。
私を追い出したいならどうぞ、って心境だった。
仕返しは予測できなかった反省もあった。
実際、仕返しをされる筋合いはないのだが。
BTA-Eの思考はあくまで自分中心なのだ。
自分が気持ち良くいられれば味方は誰でもいいのだ。
それがよくわかった。
しばらくして私はその組織から身を引いた。
ある日、彼女からメールがきた。
『仕事が好きなんで頑張ります』
『もっと一緒に働きたかったです』
『裏切られたと思っている人多いですよ』
これは実話なのだ。
信じられるだろうか。
ここに彼女の本質があるのだ。
まず、暇だったのだ。
恐らく彼と上手くいっていないか今の仕事が上手くいっていないのだ。
これを読み取れるあなたはTYPE-Cだ。
当然シカトした。
最後まで自分を正当化する彼女は醜い。
正当化の努力をするくらいなら世の為、人の為に
努力すればいいのに。
でも、これがBTA-Eだ。
こういう人間が世の中にいるのだ。
失ったものは大きいが最高の経験ができた。
そんなふうに今は思っている。
この話に共感してくれるのはTYPE-Cだけだろう。
なぜなら似たような被害に合っているはずだから。
『悲劇のビッグマウス』は、
今日も誰かのせいにして生きているのだろう。
これ以上被害者が出ないことを願っている。