自分都合
多くの親が食事中にスマホに夢中になっている我が子を注意するだろう。
しかしその親は意外とスマホをいじっている。
職場でのランチは間違いなくスマホをいじりながら食べているはずだ。
それを子どもは察している。
だから自分もやっていいと思うのだ。
なんでママはよくて私は駄目なんだ、
と疑問を抱く。
例えば職場で、
オンライン会議中にパソコンで別作業をしている部下を注意する上司は、いつも会議中にパソコンで別作業をしている。
なんで?と思っても誰も言わない。
問い詰めたとて、みんなと違い忙しいからだ、
と言われるだけだ。
気分で挨拶をしない上司が、
アイツは挨拶もしない、と愚痴る。
髪を染めている上司が、
明るい色に染めている部下を注意する。
立場の強い人間による自分都合は醜い。
言われている弱者は納得がいかない。
こういうこと、って意外と離職につながるのだ。
以前、
上司が面接して採用した社員の素行が悪いとめちゃくちゃ怒られたことがある。
私は彼の採用に関わっておらず、着任して間もない時だった。
怒られる前から、なぜあの社員を採用したのか聞いていた。
可能性を感じた、と返答されていたが、
全く感じなかった。
それで問題を起こしマネジメント不足を指摘された。
自分の部下だから全力で守ったが結局彼は辞めた。
上司たちは採用した責任を放棄していた。
逆に私が採用面接をした社員が離職すると、
どんな基準で採用したんだ、と詰められる。
自分なら絶対採用しないと捨て台詞を吐かれたこともある。
その上司の部署は離職率が非常に高かった。
気づかないのだろうか。
自分が原因ということを。
気づかないから自分都合のルールが適用されるのだろう。