【新卒社員必読】ITコンサルティング会社における配属【更新】
はじめに
ITコンサルティング会社で働くにあたってどのプロジェクトに配属されるかは後々のキャリアの観点でとても重要です。しかしあまりそこにふれている情報が少ない、というかそもそも会社の中でどうやってプロジェクトって始まるのかといった情報がない気がしましたので、それについて整理することにしました。
そもそもですがプロジェクトとは、限られた予算・期間の中で目的を達成するための計画・業務を意味します。ITコンサルティング会社ではクライアントの戦略立案からシステム開発などといった仕事をプロジェクトという単位で進めていきます。
ITコンサルティング会社に就職した新入社員は、研修の後(あるとこないとこあると思いますが)、どこかのプロジェクトに配属されることになると思いますが、その時までに知っておいた方が良いことを書きましたので是非参考にしていただければと思っています。
プロジェクトの配属について
コンサルタント・エンジニアにとって、どのプロジェクトにどのようなポジションで配属されるかは、将来的なキャリアや仕事の満足度に直結するため、皆様がとても気にしているところかと思います。
結論を先に言いますと「自分の上司がどのようなスキルを持っているか」が重要になるわけですが、まずは会社の中でプロジェクトがどのように発生していくのかというところから説明します。
どのようにプロジェクトは始まるのか
ITコンサルティング会社においてプロジェクトは、多くの場合懇意のしているクライアントからパートナーに相談があるところから始まります。もしくは営業がいる会社ですと、営業がクライアントの課題を把握するところから始まります。「XXの業務改善したい」「XXの技術が流行っているが、それを使って何かできないか」のようなクライアントが抱える業務課題をキャッチするところから始まります。
このようなプロジェクトのきっかけを捕まえる人をオポテュニティ・オーナー(Opportunity Owner:OO)と呼んだりします。クライアントの要望を受けたオポテュニティ・オーナーは、クライアントの要望に応える提案を策定できるリーダーにそのことを連携します。
提案を行うリーダーは、プロジェクト・プロポーザル・チーム・リーダー(Project Proposal Team Leader:PPTL)と呼ばれたりします。 プロジェクト・プロポーザル・チーム・リーダーは、クライアントと実施内容/スケジュール/金額の調整を行い、合意できれば契約手続きを行い、プロジェクトがスタートします。プロジェクトの実施は、プロジェクトを引き継いだプロジェクト・チーム・リーダー(Project Team Leader: PJTL) がリードしますが、プロジェクト規模によっては、PPTLがそのままPJTLとなることが多く、一般的にManagerレベルの人が担当します。
プロジェクトの配属が決まっていないコンサルタント・エンジニアは、プロジェクトが発足するタイミングで、PPTL/PJTLからお声がかかり配属が決定します。PPTL/PJTLはマネージャーが実施する場合も多く、その場合配下のメンバーから順にアサインが検討されます。もちろん自部門だけでは体制が組めない場合は、他組織からも人を探すことになります。(図1)
コンサルティング会社の中では、このようなプロセスが同時並行的に発生しており、コンサルタント・エンジニアはプロジェクトを次から次へと渡り歩いていくことになります。
オポテュニティ・オーナーとしては確実に提案・プロジェクトの遂行を行ってくれるPPTL/PJTLにお願いしたいと考えるため、プロジェクトで必要となるスキルを持っている人にお願いします。例えば「AI技術を使ったDXを推進したい」などといった要望だった場合、AIに詳しいメンバーをPPTLに任命します。任命されたPPTLは、PPTLがマネージャーの場合、配下のメンバーを中心にプロジェクト体制を決定します。すなわちコンサルタント・エンジニアがどのようなプロジェクトに配属されるかは、上司のスキルセットに依存します。例えば上司にAIのスキルがなければ、AIに関する案件に配属される可能性は低くなります。もちろん配下のメンバーだけ体制を組むのが難しい場合は、他部門からも人を探すことになりますが、マネージャーは常に「配下のメンバーがプロジェクトに配属されているか(仕事をしているか)」ということを常に問われますので、直接の部下が優先となる傾向にあります。
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