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【海外登山ネパール】Naar Phu渓谷とアンナプルナ山域テント泊21日間の旅 最終話
Manang Mountaineering Schoolを拠点に
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テント後方の建物がマナン登山学校
①アンナプルナ3峰のベースキャンプへ
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アンナプルナ3のベースキャンプ
赤vs黒(ピーターと私)
②Gangapuruna Lake と Manangへ
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マナンは想像していた以上にトレッカーや観光客の人々で賑わっており、ロッジや土産物屋さん、カフェなどはどこも混雑していました。
カフェの陳列ケースには美味しそうなチョコレートデニッシュやシナモンロール、アップルパイやケーキがズラリと並んでいます。
ジーっと陳列ケースに見惚れていると、ピーターが「あぁ、もう!そんなもの欲しそうな顔して!」と呆れながら「何でも好きなもんオーダーしていいから」とカフェの店内へと促してくれました。
この年齢になってもお恥ずかしながら、美味しそうに陳列されているパンやケーキを見ながらニンマリしていたのでしょう。
どれも美味しそうで、迷いに迷い、選ぶのに5分ほど要しました。
その中でも1番大きく、シナモンがたっぷり練り込まれたリンゴパンとカプチーノの大を注文。
ピーターに感謝しながら至福のひと時を過ごしました。
③Ice Lake (4620m)へ
この旅の最終目的地である Ice Lake。
明日はジープでカトマンズへの帰路。
今日で登山靴を履くのも最終日。
少しの寂しさがよぎります。
Ice Lake の出発地点は Bhraka という小さな集落ですが、標識もあり、多くのトレッカーが歩いているので登山口は見つけやすくなっています。
・出発地点の標高 3400m
・目的地の標高 4620m
・獲得標高 1220m
・距離 17km
・所要時間 約7-10時間
私の感想ですが、道のりはむちゃくちゃキツかったです...急な登りがジグザグに果てしなく続くという感じです。
最終日の今日ぐらいピーターの速度にあわせて歩いてみようと頑張っていたのですが、彼について行こうとちょっとでも思った自分が甘かった…と登りの30分で後悔。
この後、彼とは4時間後、湖のほとりで会うことになります。
≭4620mにあるIce Lakeに到着する手前に、もう一つ湖があるのですが、これは Ice Lake ではなく、もう少し歩いた先にある湖が目的地である Ice Lake となっていますので、ご注意ください。
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湖までの美しい山々の景色を見るだけでもここに来る価値はあると思います
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私(黒)とピーター(赤)
湖のほとりでピーター、パサンと私の3人は寝そべりながら青空を見上げ、何を話すでもなく、しばらくの間そこでじっとしていました。
彼らが何を感じ、思っていたのか…それは彼らにしかわからない事ですが、私はここまでの道のり、出会った人々、自分が見た景色、楽しかった日、しんどかった日…それらの思い出が映写機に映し出されるように走馬灯のように駆け抜けていきました。
朝8時に出発してから7時間後、無事にキャンプ地へと戻ってこれました。
さようなら。そしてあがとう
いよいよカトマンズに二日間かけて帰る日の朝。
あっという間の旅の終わり。
当初の旅の目的であった無名峰ピーク2には登山許可が下りず、急遽予定を変更しなければならなかったり、風邪をひき込んで思うように自分の体が高所順応できなかったり。
いろいろありましたが、この3週間は私にとって1日1日が濃密で、自然の中に居れる幸せを実感した3週間でした。
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ここを去る寂しさを感じながらコーヒーをいただく
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「スージー!黒すぎ!暗いわ~」というピーターの声が聴こえてきそうです
旅を終えて
無事にカトマンズへ帰ってきた翌日。
お昼のフライトまでの1時間を使って、ニルの施術を受けにZEN SPAへ。
そして宿泊ホテルの近くにある、いつも立ち寄るチベット人女性が経営するアクセサリー店へもお別れの挨拶に。
チャイを淹れてくれ、「気をつけて家まで帰るのよ。また来るのよ」と私の好きなトルコ石のお守りを首にかけてくれました。
ピーターはカトマンズで3日間の休養後、Yalung Ri の登山隊に参加する事が決まっていたので、今日でピーターとお別れです。
「僕、ほんまお別れ言うのとか苦手なんや…」と言いながら「スージー、3週間ありがとう。ほんま楽しかったよ。またイギリスでな!」とハグを交わし、私は空港へのタクシーに乗り込みました。
その後のピーターですが、ネパール出発前に仕事も定年退職し、ロンドンのアパートや車もすべて売却。
イギリスに帰って来て3日目に新居を決め、「引っ越しまで寒いイギリスにおりたくないから」と今現在はバリ島で優雅なひと時を過ごしています。
彼のフットワークの軽さを見習いたいものの、日々の子育てや雑事に追われる毎日です。
これが私の日常で、この日常があるからこそ、次の目標や楽しみに向かって頑張っていける...そう思う今日この頃です。
読んでくださった皆様へ
読みずらい箇所も多々あったと思いますが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
読んで下さった皆様と、いつの日かどこかの山でお会いできたら素敵だなと想像しながら...