自己分析概論①
皆さんこんばんは!
最近ランニングのことばかり投稿しておりましたが笑、今回はキャリア選択に関する投稿です!
2022年よりキャリアアドバイザーの仕事を減らした関係で個別で直接サポートできる大学生(求職者)の数が減ってしまいましたので、可能な限り皆様に知見をお届けできればと思って書きました!
※自己紹介は前々回の記事にございます↓↓
前提
就職活動の構造
まず、就職活動の構造から説明します。
シンプルに言うと、学生と企業のマッチングです。学生が持つ能力・価値観と、企業が求める能力・価値観が合致すれば採用となります。
学生目線でさらに詳しくフローを説明すると、大学3年生の春~夏頃から説明会や複数日のインターンシップを経験し、早い人は夏の終わりから、平均すると秋冬くらいから本選考が始まりグループディスカッションや面接を経て内定が出るか決まります。
外資やベンチャーを志向する学生は大学3年生の終わりごろには就職活動を終える人が多く、日本の大手企業を受ける学生は大学4年生の4月~6月頃まで選考が続きます。
尚、余談ですが、個人的には現在の就職活動のルールの中で本質的な意思決定に繋げることは難しいと感じています。決定的に欠けている要素は「体験」です。
体験しないままスポーツを選ぶようなもので、ミスマッチが起きやすい構造であることは間違いないかと思います。本当は実際に働く体験をしてから職を選んだ方がいいに決まっています(現状日本の大手企業で実際に仕事をする経験を積める機会はほとんどなく、一部のベンチャー企業に限られているのが現状です。)。しかし文句を言っているだけではいま現在就職活動に臨む学生が救われないので、まずは現状のルールにおいてできる限りミスマッチを減らすやり方を考えました。
コンセプト
学生が自分らしさを存分に伝える準備をするというコンセプトで設計しています。入社後活躍する可能性を少しでも高めることに繋げるためです。
学生がやるべきこと
就職活動は大きく分けて3つの要素に分解できると定義しております。
自己分析
業界理解・企業理解
選考対策
個人的には「自己分析」が現状の日本の学生に一番足りないものだと思っています。なぜなのかはっきりとした理由は分かりませんが、よく考えると日本の学校教育で自分の人となりについて真剣に考える機会は少ないからだと仮説を持っています。(あくまで私が受けてきた教育と調べた範囲の中です、もし存在していたらすみません、その時は教えてください!)
自己分析とは
自己分析は「自分を伝えるドキュメンタリー映画づくり」だと考えています。面接が本編だとすると、エントリーシートや動画選考は予告編に当たるイメージです。
自己分析では「人生で一番嬉しかった瞬間は?」など自分に対して様々な問いかけが行われる訳ですが、そこで出た回答が映画の要素となっていきます。なんのためにこんな質問するんですか?と聞かれることが多いですが、それぞれのエピソードが映画のワンシーンとなります。
従って個人的な見解ですが、キャリアアドバイザーの仕事のひとつは、求職者のドキュメンタリー映画を創ること、言わば映画監督のような仕事だと思っています。
自己分析の種類
自己分析には種類が2つあると定義しています。
積上型(=エピソード1/過去)
逆算型(=エピソード2/未来)
今回は積上型について説明していきます。(逆算型は次の回で説明します)
積上型のステップ
積上型は、産まれてから大学生までの過去についての自己分析です。
どんなにヒットするシリーズものの映画も、当然しっかりしたエピソード1があります。キャリア選択においても、しっかりしたエピソード1が無ければ、自分が望むエピソード2(未来)を手に入れることは難しいです。
積上型の自己分析を進めていくには3つのステップがあります。
棚卸
分析
編集
それぞれ順番に説明していきます。
棚卸
要は自分史作成です。
仮に「卓間のドキュメンタリー映画を創る」というミッションをあなたが与えられたとします。絶対卓間について根ほり葉ほり聞きたいですよね笑 しかも、本人談だけでなく、可能な限り関係者からもエピソードを集めるはずです。
同じように、本人の過去の出来事を事実ベースで聞くこと、加えて可能な限り周りからエピソードを集めて貰ってとにかく書きだすことがファーストステップです。
分析
自分史(=事実)を分析していきます。
映画もただ抑揚なく事実がただ流れているだけだと面白くないですよね笑
ここが映画監督の腕の見せ所、どうやって主人公の魅力を出すのか?が問われます。
ここでやることは問いを立てることです。棚卸で事実は出しているので、それを基に対話を通じて、感情などを聞き意味づけをしていきます。
個人的に意識しているのは「繋がり」です。例えば小学校の頃の出来事が中学校以降にどう影響しているのか?ストーリー性を出していくことで、その人の魅力が存分に伝わるものになっていくと考えています。
編集
過去を棚卸し、分析がしっかりできたとして、まとめないことには相手に伝わりません。映画も一度に観るのは2~3時間が限界なのでは無いでしょうか?
ここは面接から逆算して、1分で学生時代頑張ったことを伝えられるようにトレーニングしたり、エントリーシートの文字数や動画面接の尺に入るようにまとめ上げていく作業になります。
全体で一番つまらないですが、しっかり伝えるためにはこういうところで手を抜かないのが大事だと個人的には思っているので、割と厳しめになんども添削をします。
メリット
私が知り得る範囲で、最も「自分らしさ」を伝えられる手法のひとつだと思います。自分の過去についてここまでしっかり振り返れば、短い時間でも、逆に長時間の対話でも、しっかり自分のことを伝えることができると思っています。また、自分の内面を知ることで、物事に取り組むときのモチベーションコントロールにも繋がります。
デメリット(できないこと)
現状の就職活動においてという前提ですが、自分に合わない企業に受かる対策とは真反対なアクションとなります。例えば、総合商社に受かりたいが、あまりマッチしていない学生がいた場合、この手法を取ったとて何も解決になりません。
個人的なスタンスとしてはマッチしている会社にいく、ということを大事にしているため、上記のようなオーダーは受けないようにしています。
次回
次回は「逆算型」について説明します!