それでも、自分と仲間の可能性を信じ、共に前進する
・筆者:近藤(#2)
・試合結果
Criacao Shinjuku Procriar 0(0-2,0-3)5 東京海上フットボールクラブ
・得点者
33分 東京海上フットボールクラブ
36分 東京海上フットボールクラブ
58分 東京海上フットボールクラブ
89分 東京海上フットボールクラブ
90分+4分 東京海上フットボールクラブ
「東京でNo.1のアマチュアサッカーチームになる」
自分達で掲げたこのvisionを実現するために、今年の僕らに残された道は2戦2勝。
絶対に勝ちたい、そんな想いからか、前日練習ではみんなの表情が固かった。
そんな時はすかさずチームの誰かが「みんな固くない?」といった発言をする。そういうところ、僕は好きだ。(そのくらいいつも明るく元気なチームという事です)
そして9月22日。
今節は頼れる副キャプテン#6 佐々木や魂のファイター米田を欠く中、ハッピーオーラ全開で集まろうと意気込み、 1回目の決勝戦当日を迎えた。
テーマは「今に発狂する」
このメンバーで闘える時間、サッカーに本気で向き合える今を、存分に味わい、あと先考えず思い切ってプレーしてほしい、そんな想いを込めてこのテーマを掲げた。
朝から予想外の雨が続き、ピッチコンディションも心配されたが、アップ開始時には雨も止み、素晴らしいピッチで決戦を迎えた。
前半13分 #14 滝澤が相手のクリアを拾い、#11 本田へ繋ぐとプロクリの司令塔#7 芥川のもとに。上手く相手を交わしシュートを放つも相手キーパーがキャッチ。いつものパンチ力あるシュートを見せたかったところだ。
その後は何度か危ないシーンを作られるも、#2 近藤、#14 滝澤、#5吉田が相手のボールを弾き返し得点を許さない。
また#19 戸部が幾度となく身体を張ってセカンドボールを拾い、プロクリのスピードスター#9 鈴木、#10 奥野、#11 本田を中心に相手ゴールに迫るも中々ゴールが奪えない。
前半31分 相手クロスに対しペナルティエリア内で身体を投げ出し、弾こうとしたがボールが腕に当たってしまいこれがハンドの判定。
このPKを冷静に決められ先制を許す。
全員でやるべき事を合わせるため、一度全員で集まり、再度顔を上げて走り出す。
しかし前半36分 一度は相手シュートをクロスバーに救ってもらうも、その後ゴール前で繋がれ、そのまま痛恨の2失点目を許す。
その後も何度か危ないシーンを作られるもなんとか抑え前半終了。
相手両サイドを警戒した事で、全体のラインが低くなってしまった事や
いつもだったら通るパスが少しずれてしまい、うまく自分達のペースを作れなかった。
監督もコーチもいない僕らは、HT自分達で話し合い改善を図る。#7 芥川はシーズン序盤に比べ、こういう時積極的に改善策を発信してくれるようになった。本当に素晴らしいと思う。
また#6 佐々木がいない事から、スタッフの若杉や#5 吉田が中心となり打開策を提示。
前半の反省を活かし、フォーメーションを少し変更した上で勝負の後半戦に挑む。
こういう状況になると、代表の下小牧は「俺たち試されてるな」といつも楽しそうに言う。
今日は第四審判としてベンチにはいなかったが、その声は聞こえた。
そして、絶対勝たなければいけない試合で、前半0-2。こんな貴重な状況も楽しもうぜと士気をあげ、後半に望む。
久しぶりのスタメン、尚且つ大学時代の親友とのマッチアップに闘志を燃やし続けた#18 西川と、今シーズン身体を大幅に絞り、無尽蔵の体力を持つ#20 野沢の両サイドを軸に、チャンスを作ろうとするも、相手の素晴らしいDFに阻まれ、中々シュートまでいけない。
得点が欲しい、その一心からか、全体的に相手が整っている状態でゴールに直結するような難しいパスを選択してしまう場面が多く、結果的に相手ボールになってしまうシーンが多く見受けられた。
そんな中、
後半13分相手CKをうまく弾けず、無情にもそのままゴールネットを揺らしてしまう。
これで0-3。
勝たないといけない試合で、悪い夢でも見ているかのような現実を突きつけられる。
それでもベンチの#16 岡村や#1 横川、#41 札野から鼓舞するポジティブな声が飛び、再び目を合わせ、前を向き、まずは一点を狙う。
後半18分、#10 奥野に代わり、#17 中山がピッチに。
#17 中山は悔しくても腐らず、前を向き努力し続け、いつもチームを明るくしてくれる存在だ。
その後徐々にセカンドボールを拾える場面や練習で取り組んでいた形も増えていき、シュートチャンスも増えるが中々ゴールが遠い。
#8 小坂や#3 長谷川もピッチに入り、まずは一点を狙い続ける。
ただ後半44分、自陣でのビルドアップを相手に奪われそのまま失点してしまう。
これで0-4。
ぶっ倒れそうになるほどの事実を突きつけられるも、こういう時こそ、自分たちがどう在りたいか問われる。
何度転んでも仲間と共に前を向き、諦めずに闘い続ける、それがこのチームの在りたい姿であり、それを体現するために立ち上がってまた走り出す。
諦めずゴールを狙い続け、#3 長谷川のCKを#2 近藤が競り合い、#19 戸部が折り返し、最後は#11 本田がヘッドで合わせるもクロスバーに弾かれるシーンも。
しかし90分+4分 一瞬の隙をつかれ5失点目を喫しそのまま試合終了。
結果は0-5。完敗だ。
うまくいかないことが多く、これでもかというくらい、目を背けたくなる時間が続いた。
自分自身の未熟さも嫌になるほど実感した。
メンバーそれぞれの矢印が外に向いた時間もあった。全て伸び代だ。
ただ、外に向きそうなベクトルを力ずくで自分やチームに向けなおそうともがき、少しでも抗ってやろうと奮闘していたみんなの姿を誇りに思う。
本気でやっていたからこそ、そんな簡単に切り替える事は難しい。
でもこんな悔しさを味わえているのも、もしかしたら自分たちが求めている「豊かさ」なのかもしれない。
大好きな仲間全員と本気でサッカーをやれるのは残り一週間。
いつも応援してくれる方々に恩返しできるのも、今年は次の試合が最後だ。
大切な仲間や応援してくれるみんなに感謝の気持ちを伝えるために、這いつくばってでも、前を向いて全力で準備しようと思う。
今日の光景と感情を忘れる事なく、これを糧に、強くなる。
サッカー、仲間、応援してくれるみんなへの愛と強い意志を持って、
次に向かいます。