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夏めく日差しのもと、次への歩みを進めるドロー

【筆者:三重野(#15)】
【試合結果】
Criacao Shinjuku Procriar 0(0-0,0-0)0 アストラ倶楽部

前節、東京都1部リーグでの初勝利を収め、ここから勢いに乗っていきたいプロクリアル。歴史的一勝から、この1週間「ここからが本当の勝負だ」と、チームとして連勝を狙うべく準備をしてきた。この日の最高気温は28度。
早くも夏を感じさせる暑さの中、選手たちは気温以上にアツく燃えていた。

本節のスターティングイレブン

強い日差しが照らす中、キックオフ。開始からプロクリアルの快速ツートップ#11本田と#9鈴木が積極的に走り、相手を掻き回す。前半4分、ルーズボールを#11本田が拾うと、左サイドを#18西川が駆け上がり、中へクロスから#5吉田、#20野沢とつなぎ、シュート。惜しくも枠を外すが、ボールを追い越し、ゴールへと向かうプロクリアルらしさが出たシーンだった。

ロングボールを主体とする相手の攻撃を、DFラインを中心に弾き返すも、相手に押し込まれる時間が続く。しかし、前半11分、大きなクリアのセカンドボールを拾った#7芥川が#9鈴木へとスルーパス。抜け出した#9鈴木はキーパーと一対一になるも、シュートは弾かれてしまう。徐々に自分たちのペースに持っていきたいプロクリアル。取り組んできたビルドアップと#14滝澤の正確なフィードを織り交ぜながら、自分たちのボールの持つ時間を増やしていく。

前半20分、またしても#7芥川がボール奪取から#11本田へと針の穴を通すようなスルーパス。抜け出した#11本田がキーパーと一対一になるも、シュートはゴール横へと外れてしまう。このスルーパスには会場もどよめく。先週からトップ下として起用されている#7芥川が持ち前の攻撃センスと高い技術で攻撃を牽引する。

前半28分、相手の前への勢いのある攻撃で、左サイドから右サイドへ展開されると、中へボールを上げられ、こぼれ球からシュートを打たれるも、守護神#12公文が防ぐ。両者ともに、ボールが落ち着き始め、膠着した状態が続く。ベンチから、「怖がらない!できるよ!」とボールをしっかりと保持して攻めようと指示が出る。それを聞いた選手たちも、恐れずにトライしようという姿勢を見せる。中盤の#5吉田と#19戸部がボールを引き出し、リズムを作ろうと試みるが、相手の高い集中力を前に、なかなか前進させてもらえない。

相手も攻撃の手を緩めず攻めてくる。#13米田、#2近藤が幾度となくロングボールを弾き返し、#14滝澤が相手長身FWに体格差を感じさせない対人の強さを見せ、隙を作らない。味方の体を張ったプレーに、「最高だよ!」「ナーイス!」といった言葉が飛び交い、味方との強いつながりが垣間見える。そして、前半終了の笛が鳴り、スコアレスで折り返す。

後半も開始から積極的に、ツートップの特徴を活かすべく、相手DFライン背後へとボールを放り込む。すると、後半7分、#19戸部のロングパスから#11本田が抜け出し、ギリギリのところでキーパーを交わすも、ボールは伸び、ゴールには結びつかない。プロクリアルは攻守両面において、運動量と球際の強さが光る#18西川と#20野沢の両翼を起点に攻撃を試みる。

後半20分、右サイド高い位置でボールを持った#20野沢が駆け上がった#2近藤へとボールを下げると、華麗な右足アウトサイドターンから相手をかわし、ミドルシュート。相手GKが弾いたところを、#19戸部が詰めるが、枠外。後半25分には、#19戸部がピッチ中央でセカンドボールを拾い、ドリブルを開始すると、相手PA付近まで持っていき、ミドルシュートを放つ。ボールはGK正面へ。#19戸部は、持ち前のセカンドボールへの反応を随所で見せ、チームを活気づける。

一点が欲しいプロクリアルは、スピードに乗ったドリブルが持ち味の#17中山と推進力が武器のエース#10奥野を投入し、攻撃の活性化を図る。しかし、後半27分、相手ロングスローの混戦からシュートを撃たれると、バーを直撃。気を抜けない状況が続く。飲水タイムに細かな修正と「勝ちに行く」という気持ちを再度高め、残り時間で仕留めに行く姿勢を強める。

相手も攻めの姿勢を強め、後半31分には、強引に右サイドを突破され、角度のないところからシュートを打たれるも、GK#12公文が体で止める。ここでプロクリアルは怪我から復帰した#8小坂が投入される。待ち望んでいた攻撃で違いを魅せれる男の復帰。なんとしてでも攻めて勝つという姿勢がベンチワークからも感じられる。

この日の気温は28度。激しい体力の消耗からも、両者ともにオープンな展開が続く。後半35分、相手FWがサイドへと流れ、右サイドを抉り、中へ折り返される。マイナスで合わせられるも、ゴール上へと大きく逸れる。そこから、FK、CKと立て続けにピンチを迎える。連続した二度目のCKで合わせられ、GK#12公文が弾いたところを詰められるも、ゴールラインギリギリで#10奥野が体で防ぐ。頼れる男が、守備でも奮闘を見せる。

後半37分、#17中山が#8小坂とのパス交換からサイドを駆け上がり、クロスを上げるも惜しくも味方と合わず、クリアされる。苦しい時間帯、キャプテン#2近藤が「楽しもうぜ!」、「笑って!」とチームを牽引する。どんな時でも、持ち前の明るさと愛を振り撒く、キャプテンの声に呼応するかのようにチームが最後の力を振り絞る。最後まで攻め、守備では体を張り続けるが、0−0でタイムアップし、1点が遠かったプロクリアル。

前節の勝利から、なんとしてでも掴みたかった連勝。ただ、ここが自分たちの現在地だと素直に受け止め、もっとできることはないかと貪欲に進んでいくしかない。今以上の101%を追求していった先に、プロクリアルが体現したい豊かさや価値がきっとあるはずだ。前日、代表下小牧が「ありたい姿を実現するために、体現するために悩んでいる時間はない。今できることを今やらないと、後々やっておけばよかったと悔やむ。」とチームに問うた。そうだ。私たちに悩んでいる時間などない。一人一人が持つありたい自分像、プロクリアルとして体現したい豊かさ、クリアソンファミリーとして創造したい感動を追い求め、前に進もう。そして、必ず次節勝って、さらに大きな一歩を踏み出そう。

#社会人サッカー
#クリアソン新宿プロクリアル
#CriacaoShinjukuProcriar

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