Criacao Shinjuku Procriar 大雨の決戦。ベテランの力を見せる。小椋・上原の活躍で3-0快勝。最終節に全てを懸ける|東京都リーグ2部1ブロック第14節 試合結果
⚫︎筆者:MOM小椋(#13)
●試合結果
Criacao Shinjuku Procriar 3(1-0.2-0)0 丸紅
●得点者
8分 Procriar 小椋光平(#13)
54分 Procriar 小椋光平(#13)
73分 Procriar 上原俊喜(#4)
明治学院との全勝対決を制し、その勢いのまま走り抜けたかったものの、前節三菱商事とスコアレスドロー。
改めて優勝の難しさを痛感し、同時にチャレンジャーとしての姿勢を発揮しきれなかった自分たちの"在り方"に目を向けることになった。
今節、試合前のミーティングにおいても、ブランディング班の #16岡村から「チャレンジャーとはどんな姿勢を指すか?」という問いかけがあり、少人数のグループに分かれて議論した。
筆者は、同じグループの吉田が口にした「謙虚に、欲張らず、チームで決めたことに対して全力を尽くすこと」という言葉が胸に響いた。
この日は朝から大雨。ピッチはボールが転がらないくらいの深い水たまりが至る所にできている。
#6佐々木、#12公文からは、「とにかく背後を狙い、相手のコートでプレーし続けること」「エリア付近ではシュートで終わること」など、コンディションに合わせた戦術が掲げられた。
#77大和田も「(敵も味方も)ミスが起こったあとのプレーが大事。止まらないこと」と、チームを引き締める。
これを90分間徹底し続けることが、今日我々が体現したいチャレンジャーとしての姿勢だと、目線が揃った。
強い雨が降り続ける中、12時5分にキックオフ。
余談だが、今節は久しぶりのスタメン出場となった#3押本がキャプテンマークを巻いた。毎試合熱心に観戦に訪れる妻と娘は今日に限って不在。勇姿(?)を見せることができずに残念だ。
事前に打ち合わせた通り、#4上原、#5吉田はセカンドボールをしっかりと拾い、相手の背後へとボールを放り込む。
6分、#17中山がキーパーの前で止まったボールをかっさらい、倒れ込みながらシュートするも、惜しくも枠を外れる。(朝から人一倍天候に神経質になっていたこともあり、いつもの思い切りの良さが少し欠けていたかもしれない)
立て続けに9分、#13小椋がドリブル突破からCKを獲得。前日の練習通り、#4上原がインカーブで絶妙なボールを上げ、キーパーを囲む形で待ち構えていた#13小椋がヘディングで叩き込み先制点。2人はベテランらしい経験値の活かし方で、すぐにピッチコンディションにアジャストできることを証明した。
早い時間帯に得点できたプロクリアルはその勢いのまま畳みかけるべく、#3押本、#17中山が突破をはかり、前日にパーマをかけて気合い十分の#20野沢も積極的に攻撃参加するが、なかなかシュートまで辿りつけない。
一方、丸紅もプロクリアル同様に狙いは背後のスペース。
ロングボールを放り込んでくるものの、#6佐々木、#2近藤、#14滝澤がひたすらに弾き返す。
ところが、給水あたりから、そのセカンドボールが拾えなくなってきた。
決してピンチを作られているわけではないが、どこか火のつけどころが見つからず、プロクリアルの足が止まり始める。
プレーに連続性が欠け、出足も遅れる。
悪い流れを変えようと、#77大和田からは檄が飛ぶ。
しかし、そのまま前半は追加点を奪うことができず1-0で終了。
三菱商事戦の失敗を繰り返さないためにも、ハーフタイムに今一度やるべきことを整理した。
雨は一向に止む気配がないが、あらゆるアクシデントに対応できるように、相手よりも速く準備をし、相手よりも強く球際を闘い、相手よりも多く走る。
「残り45分圧倒し続けよう」と#6佐々木の言葉とともにピッチへと向かった。
後半10分、チャンスは再度セットプレーから訪れた。#4上原のCKは一度は弾き返されたものの、再度上げたクロスは高い弾道でゴール前へ。待ち構えていたのは再び#13小椋。高い打点で相手の上から叩き込み2-0に。
若手一同からオウンゴールの声も上がったが、筆者が断言する。あれは#13小椋のゴールだ。
続けて後半13分、#77大和田から背後へ柔らかいスルーパス。抜け出した#13小椋が低いクロスをGKとDFの間に転がすも、#3押本は惜しくも届かず。
更に攻勢を強めるプロクリアルは、快速の#9鈴木と#16岡村を投入し、背後への攻撃を加速させる。
久しぶりの出場となった#16岡村は、大きく前に蹴り出すドリブルでスピードを活かした突破を試みる。雨の中観戦に訪れたお母様も、いつも献身的に夫を支える奥様も、躍動した姿に興奮を覚えたに違いない。
#9鈴木も積極的に背後のボールを引き出し、ミドルシュートを放つなど、ゴールへ迫る。(残念ながら応援に駆けつける女性は見当たらなかった)
給水を挟んで後半27分、#77大和田の中央突破から#16岡村の背後へスルーパス。絶妙なクロスに#3押本がスライディングで飛び込むも、何故か股の間を通り抜ける空振り。#3押本の体はそのまま見事にゴールインし、ポストに自らの体を強打していた。次節はボールをゴールに入れて欲しい。
後半32分、センターラインから#6佐々木が高い弾道のロングボールを放り込むと、相手GKがファンブル。詰めていた#4上原がこぼれ球を拾い、落ち着いて流し込む。同じく詰めていた#3押本が錯乱し、あわや味方からボールを強奪するというエゴを出しかけたが、何とか堪えた。
3点を奪ったプロクリアルは攻撃の手を緩めない。後半32分にはヘアバンドを#10奥野から受け継いだ#8小坂、後半34分には#18西川、#27下浦を投入。
#8小坂は持ち前の負けん気で、このピッチコンディションにも関わらずドリブルを仕掛け(ちょっとだけ冷静になろう)、ゴール前で強烈なシュートを放つもキーパー正面。続けて、#4上原からのクロスにファーで詰めるも、キーパーに阻まれる。
#27下浦もゴール前で上手くフリーになりシュートを放つが、相手の体を張ったスライディングに止められてしまう。切り返す余裕はあったと思うが、「エリア付近では必ずシュートで終わる」というチームの共通認識を徹底する好判断だった(実際は、試合後に水たまりを指差して言い訳してる姿を見て悲しくなった)。
#18西川は想定以上のピッチコンディションに驚きながらも、背後に落とすロビングボール(死語?)やクロスなど、持ち前のキック技術を短い時間で見せてくれた。
時折見せる相手のカウンターは、#6佐々木、#2近藤、#14滝澤(途中からポジションチェンジで#13小椋、#20野沢)が前半と変わらずしっかりと弾き返し、前節大活躍の#12公文もこの日は見せ場なく試合を進めた。
追加点が欲しい展開ではあったが、試合はそのまま3-0で終了。
難しいピッチコンディションでのゲームとなり、課題であった「チャレンジャー」としての姿勢も90分通して発揮しきれたわけではないが、交代で入った選手、出場はなかったものの雨の中声を出し続けた選手・スタッフ、総力でしっかりともぎ取った勝ち点3。
ついに、悲願の昇格まであと一歩となった。勝利すれば他チームの結果に関係なく、自力優勝&昇格となる。
幸いにも、まだこのチームには最終節の11/5までまだ3週間"も"成長できる時間がある。
応援してくださる方々の感動を創造するためにも、まずは自分たち自身が、自分と仲間を信じ、日々を全力で過ごす。
その積み重ねの先に勝利という結果があるはず。
プロクリアルのメンバー全員が、この良い流れで誤魔化さず、自分にベクトルを向け、楽しみながらも追い込めるような環境を作るべく、筆者も体に鞭を打ちながら、全てを出し切る覚悟で臨みたい。
長くなりましたが、ぜひ最終節は皆様グランドにお越しください。
最高のサンデーナイトをお届けします。