『2024シーズン最終節。愛する人達のために、愛の溢れるサッカーを』
・筆者:下小牧(代表)
・試合結果
Criacao Shinjuku Procriar 1(1-1,0-2)3早稲田大学ア式蹴球部FC
・得点者
前半10分 Procriar 鈴木優太朗(#9)
前半30分 早稲田大学ア式蹴球部FC
後半33分 早稲田大学ア式蹴球部FC
後半44分 早稲田大学ア式蹴球部FC
戦評を担当させてもらいます。代表の下小牧です。試合内容よりも、余談が増えてしまうこと、予めご容赦ください。
秋の訪れを感じさせる、肌寒い日曜日の朝、
そこには確かに人の感情に溢れた豊かな光景がありました。
先週の結果により、関東参入戦に進める上位3チームは確定した中で行われた、2024シーズン最終節。
毎度おなじみ、キャプテン#2近藤が発表した今日のテーマは、『愛の溢れるサッカーをする』
※『愛を溢れる』と発表したが、助詞が気になってザワザワしたので、筆者の理解で解釈した。笑
余談だが、今シーズンキャプテンに就任した#2近藤は、たまに日本語の使い方がおかしくなることはあるが、そんなことも気にさせないくらいに人の感情に訴え、人の感情を愛で溢れさせてくれる人間。『愛の溢れるチーム』だとこのチームに誘った筆者ではあるが、今では誰よりも愛の溢れる人間だなと感じている。
人を動かすのはテクニックではなく、感情なんだと改めて感じさせてくれる、真のリーダーである。
設定したテーマの理由にもなるが、本日は両チームが『集客試合』として名を打ち、都リーグでは異例の250人(公式記録)の人で溢れる会場となっていた。
この場を中心メンバーとなり創ったのは、今年加入した、#11本田と#15三重野。社会人一年目と、教育実習生としての傍ら、なかなかのタスク量ではあったと思うが、試合後『この取り組み本当に楽しかったです』と語る姿に感動した。間違いなくやりたくてやっていた。やはり、人を巻き込むには個人の強い意志が大事である。
家族、恋人、職場の人をはじめ、日頃から応援してくれる人、OBなど、自分たちの愛する人達に声をかけ、そんな人達が集まるこの空間で、とにかくその愛を表現したい。その気持ちを擦り合わせて、試合に臨む。
前置きが長くなったが、試合開始。
当初の想定通り、一人一人の足元の技術に長けた、早稲田大学ア式蹴球部FC(以下、早稲田)がボールを持つ展開。その隙を前線の#9鈴木、#11本田、#10奥野が狙う。
開始早々、試合が動く。
相手陣地で得た、初めてのセットプレーのチャンス。際どいボールに対して#14滝澤が飛び込んだ際、先にボールに触れた後にキーパーが接触したとして、PKの判定。
このPKを#14滝澤と大学時代からの同期。#9鈴木がど真ん中に蹴り込み先制。喜びを爆発させ、観客席の方へ。
#9 鈴木は、職場の同期などが大勢訪れていた。
試合後『これだけ来てくれるなんて、まじやばいっす』と心を震わせながら語っていた。
Procriarでの今年の活躍は言わずもがなだが、職場でも自身の在り方に向き合い、大活躍をしているからこそだと。本当に素晴らしい。
『サッカーと仕事に101%で向き合い、繋げる』
Procriarの目指す姿を先頭に立って体現してくれた。
先制後も、引き続き早稲田がボールを持つ展開が続くが、キーパーの#12公文、ディフェンスラインの#19戸部、中盤の#5吉田の早稲田大学OB達を中心に闘う姿を見せる。
だが、さすがリーグ最多得点を誇る早稲田の攻撃陣。前半30分にProcriarの右サイドを崩され、最後は精度の高いマイナス気味のラストパスをゴールに流され同点。
このまま勢いに呑まれる可能性もあったが、全員で目を合わせる。
#6 佐々木がやり方を整理。#2近藤と#20野沢が両サイド同士で声を張り上げ雰囲気を持ち直す。
幹部としてもチームを引っ張るこの3人が自身の強みを活かして苦しい時に頼りになる姿は何度見ても最高だ。
Procriarのハーフタイムの特徴は、まずは自らの考えることを各々が共有。貴重な時間なので話は途切れない。
そして、戦術班を中心に組織としてやることを共有。
側から見てて、自分がどうしたいかを各々が持ちながらも、目的に対して意思決定するリーダーを尊重している姿は、美しさすら感じる。
強い意志を持ちながらも、仲間の決断を尊重することは簡単なことではない。
後半キックオフ
展開は前半同様を基本にしながらも、Procriarも意図的に攻撃回数を増やす展開。
セカンドボールを拾える回数も増えて、押し込む回数が増える。
後半15分には、これまた早稲田大学OBの#18西川を投入。
OBであるが異色の経歴。大学時代はチームを運営する立場のマネージャー。社会人になりプレーヤーとして復帰を果たして、母校と闘う姿には、目の前の当たり前を積み上げてきた人間だからこそ、当たり前じゃないことを成し遂げたのだと、そんな気持ちになった。
出場する前のベンチで、
『俺があと2度くらいピッチの温度上げてきますわ』の発言はとても頼もしく見えた。
今シーズンは幹部としてもこのチームを引っ張り、この集客試合も裏から支える姿は、筆者としてもさすがとしか言葉が出ない。
サイドも活性化され、
後半半ばあたりに、立て続けにチャンス。
#7 芥川の高い技術を活かした、敵陣への侵入からのミドルシュートもキーパー正面。
#11 本田が個人技で打開して、右サイドの#10奥野へ。ペナルティエリア付近でグラウンダーのクロスを上げるも、#9鈴木、#7芥川に合わず、観客席からもこの日1番の大きなリアクション。この日1番のビッグチャンスであったか。
少しずつオープンな展開でスペースも空いてきたところで、Procriarの元気印、#17中山を投入。性格的にみんなからも突っ込まれやすいタイプではあるが、Procriarのコミュニケーション量と心理的安全性を担っているのはこの男だ。
一進一退の攻防の中、やはり大きなチャンスを逃したツケがきたか。
後半33分に、空き始めたスペースの間を抜けられ、真ん中へスルーパスを通され失点。
このタイミングで、流れを渡さないためにも、怪我から復帰したファイター#13米田、シーズン終盤に攻撃の中心に躍り出た#8小坂、得点に飢える今年最後の新加入#3長谷川を投入。
前へ前へと気持ちは出るが、広くなったサイドのスペースに走り込まれて、キーパーを引き出されたところから、横パスを通され終了間際に失点。
このまま試合終了。
最終節を1-3で終えた。
余談も挟みながら長くなってしまいましたが、お付き合いありがとうございました。
また、今シーズンもProcriarを応援して頂き、気にして頂き本当にありがとうございました。
〜Enrich the World~
誰もが豊かさを感じられる世界へ
Procriarでは、この『豊かさ』を定義することから今年は始まりました。
1人1人が『深く繋がる』ことで、
誰もが自分を前に動かせている状態
この豊かさに我々は近付けたのだろうか、
ほんの少しでも、世の中を豊かに出来たのだろうか。そんな問いをシーズンが終わったいま、与えられています。
終わりがない問いなのだと思います。
いつから、僕はこんな臭いことを言うようになったのでしょうか。笑
元々は、組織にぶら下がり、現実的なことだけに向き合い、綺麗事も言わず、ネガティブな言葉も使いながら生きてきました。
ただ、この組織に出会い大きく変わりました。
しょーもない自分を知っているからこそ、誰にでも可能性があり、気を抜いたら人の挑戦を蔑んでしまいそうなこの世の中を、誰もが自分を前に動かしている世界になれると思っているのだと。
これからも、この問いに向き合い続けて、Procriarは続いていきます。
ありがとうございました!!