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学会(のシンポジウム)に参加した記録

先週は金沢に行ってきた。
Human Communication Groupのシンポジウムだった。
残念ながらあまり観光はできなかった。

当たり前だが。
(とはいえ、食べるものは食べてきた!)

【自由軒のオムライス】
煮込まれたお肉と醤油がおいしいごはんに
昔ながらの薄い卵で包まれた
洋食屋の絶品オムライス。
前来たときも食べたのに、今回は
お包みで持ち帰る為だけに
わざわざひがし茶屋街へ。

【ゴールドカレーのGカツカレー】
五郎島金時をたっぷり使った
金沢カレーの中では軽い方のカレー。
味噌汁を自由に飲めるのが面白いが、
福神漬けがおいしいから、
カレーもおいしかった。

【麺屋大河のカキ味噌ラーメン】
夜にも関わらず列ができていた。
火にかけた味噌に、
海鮮系のだしを丁寧に複雑に合わせた一品。
生姜や柚子といった一工夫が
時折香ってくるのが効いてたまらない。
麺の味も風味のなかなかなので
金沢2回目なら行ったらいいと思います。
(個人的には、金沢でラーメン行くのは
うどんを楽しんでからだと思う)

【たま屋の牛スジうどん】
21時からしかオープンしないお店の
こだわりの詰まった絶品うどん。
金沢はうどんが旨くて、つゆが良い。
関東みたく醤油大好きじゃないし
関西みたく出汁大好きじゃない。
両方のいいとこ取りしてるところが
個人的にはかなり好み。
飲み屋のエリアにあって、
〆に食べに来る人が集まって、
夜中にも関わらずとても混んでいた。
牛スジの旨さ、海鮮だしの旨さ、
醤油の旨さ、うどんの相性、
贅沢な卵、ゆず胡椒と唐辛子。
写真から伝わるかな

【いたるののど黒めし】
のど黒の出汁で炊いたごはんに
のど黒を乗せて焙った逸品。
脂がかなりのっていることで
高い価値がつけられているのど黒なので
炙ると下に脂が落ちて、
ごはんの旨味が増して、
のど黒は食べやすくなるという
すばらしいひと手間!
ごはんには、のど黒のだしをかけて
食べることもできで、
この出汁がまた、のど黒と昆布の出汁という。
のど黒の油分が煮込まれることで乳化した
旨味の塊。

食べ物はついでなので、ここまで。
閑話休題。


行くまではどんな場所かわからなかった

こんな場に参加するのは初めてだ。
学会ってなに?シンポジウムって?

何をして、どんな人がいて
どんなレベルで、どんな雰囲気なのか。


とはいえ、そんなに
期待していたわけではないのだが。
期待しない方がいいという前評判だったので。


アカデミアは基本的に
閉じたコミュニティだと思っている。
コミュニティで話題になっていること
漠然と共有されている問題意識を
解決していくことが、
すなわち研究だと思っている。

その延長線上にあって、
「学会」という場も
行ったことのない人には
閉じた空間に感じられていた。


さぞできた研究を発表する場なのかと思っていた

初心者の自分にとっては、
やっぱりすごいところなのかな、
と思ってしまう訳ですよ。
行ったことの無いところへの憧れか

いや別に、ダメなところって訳じゃない。
完成された研究ではなく
進行中の研究が発表される場ということを
知らなかっただけだった。

よくよく考えれば、投稿されているなら
ここで発表する必要はないんだなと。

「今のところこんなことが分かってるんだよ!
何かいいアイデアがあるなら教えてね!」
っていうのが大まかな雰囲気に感じた。


面白いアイデアが散らばっていた

複数の学会が共同開催していただけあり、
研究内容の幅がやけに広い
こんなこともあるんだと楽しい

それ自体でも楽しいし、
自分の研究に組み合わせてもいいし
人の研究と人の研究を組み合わせたくもなった

最新の技術というのはすばらしい
これまではできなかった分析を容易にする。
古い研究で埋もれていたものを引っ張り出す、
そして新しい技術で再研究する。
そんな研究スタイルが魅力的な時代だ。
技術系ではよくあることだろうが。

縁の無い分野では、どんなことが
話題になってるのか
どこまで研究が進んでいるのかが
微かに垣間見えた
垣間見程度なのだが


今回は査読付きじゃないし、やっぱり…

質は担保されていない。
それは先行研究や実装があるものや
有用な先行研究を蔑ろにしているもの。
分析が不行き届きなもの。
実験の質が悪いもの。

学生の発表が多かったけども、
指導教員いるんだからさ
こんなことはしないで欲しい。
もはや願望でしかないが、
研究者を名乗っているからにはさ。

方法が杜撰でも
分析が杜撰でも
先人がいても
研究としては成立しない。

その上で初めて、
「何のために研究するのか」
という問題に辿り着ける。


究極的に何を知りたいのか、何をしたいのか

研究哲学というか、
研究の目標というか。

短期的にも、長期的にも、
何を目的とするのかが明確でないと
何も始まらない。

方針はぶれるし、分析はぶれるし
後続の分析や実験がよく決まらないし
そもそもストーリーが無いから
中身もない。

研究にはストーリーが重要だというが
その重要性を味わった。
いかにいいアイデアでも、
ストーリーがないと楽しくない。

逆に、ストーリーができていて
次の展開が見えると、
それだけで楽しく思える。

ここの楽しいは、
価値を感じるということでもある。

ストーリー大事、
ストーリー大事。


プレゼンを繰り返すとストーリーが育まれる

これは別のところでの発見でもあるんだけど、
何かのアイデアを洗練させたくば、
いろんな人にプレゼンをするのが
一番手っ取り早いし、一番質が上がる。

量は質に転化するという精神に価値を見出していて、
プレゼンを繰り返すのも、その一部。

ポスター発表とかすると
数分でのプレゼンの応酬になる。
そこで、指摘されたり、
相手が良い反応を示したりするのを
じっくり聞き、観察し、実験する。

気づけば最初より、磨きがかかっていく。
この磨きがかかった状態では
自ずとストーリーが生まれてくる。

ストーリーに困っているなら、
周りの人でも良い、
プレゼンを繰り返すのが一番だ。


ちなみに、ポスター発表にあたって、
このサイトが参考になったので
忘れなようにメモ
http://takenaka-akio.org/doc/researcher/poster.html


何もかも、百聞は一験に如かず。

「一験」は最近関わっていることで、
いいなと思っているので、盛大にパクリ。

さて、とにかく一回行ったのが一番の収穫だった。

「行ってみる?」って言葉は本当にありがたい。

いくらか研究関連で、
見える範囲、考えられる範囲が広がった。
一番の収穫は、先生の、
「あー来週学会だよー」
の真意を掴めるようになったことかな。

いや違うけど。
研究室で飲みにいけたことかな。

さて、
次は何を経験できるのだろうか。
卒論は含みませんよ。


ではでは。

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