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ありふれた菊に見えるが、どこにでも咲いているわけではない‐ナカガワノギク

いつのことか覚えていませんが、妻がとある人から小さな菊の鉢をもらいました。
妻はそれを大きめのプラスチックの鉢に植え替えました。
その時は花も咲いていないし、さほど興味もありませんでした。
ただ妻は、どこにでもあるわけではなく珍しいらしい花だと聞いたよ、と言うので、なんという名前の花なのと聞き返すと「ナカガワノギク」というそうよと答えてくれました。
その菊が、急激に大きくなって、先週あたりからいっぱい蕾をつけていました。そして一昨日辺りから花がどんどん咲き始めてきました。

この数日でどんどん花を咲かせてきたナカガワノギク

よく見ると蕾はピンクがかっているのですが咲いた花は白いのです。
珍しいというのは蕾と花の色が違うということなのかなと思い、少し興味が湧いてネットで調べてみました。
するとそのようなことが珍しいわけではなく、自生している場所が極めて限られたエリアだということが分かりました。
この花、徳島県の那賀川という川の中流域でのみ自生していて、ほかの場所では全く発見されていない花だということです。

徳島県の限られた場所でしか自生していないナカガワノギク

この菊は川の渓流地帯で咲くらしく、そのような水量の変化の大きいところで育つのが菊としては大変珍しいということです。
この花は徳島県の固有種で準絶滅危惧種でもあるようです。

川の渓流が本来の住処なのかもしれませんが、海風の当たる場所でも元気に咲くのですね。

ナカガワノギク、漢字では那賀川野菊ということです。
徳島の川の渓流を好んで過ごしていた花なのでしょうが、どういうわけか神奈川の海風が当たる場所にやって来てそこでも元気に花を咲かせるとは強い花なんでしょうね。


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