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秋晴れとアレクサ


出張先で急遽1日休みになって
ホテルの周りを散歩した。

湾の方に歩いて徒歩5分。


周りには背の低い建物ばかりで、視界が開けてくると目の前に広がる水平線。道の左右にはよく見かけるアイツ、セイタカアワダチソウがずらっと威勢よく生えている。

セイタカアワダチソウ


道路脇に繁茂し、行く先を阻むかの如く歩道まで侵食してくるアイツ。普段は鬱陶しく感じるけれど、こうやって2mほどにも陽に向かって伸び立つ姿はとっても立派に見えた。

そんなセイタカアワダチソウの隙間から、少し萎びた穂の先に薄紫の小花が咲いていた。
何の花だろうかと思い、写真を撮ってPicturethisというアプリで画像検索をかけてみたところ、アレチハナガサという植物だと判明した。どことなくアレクサみがありますね。

アレチハナガサは、和名で荒地花笠。
その名の通り、海岸付近の埋立地や河川敷、草原など荒地に生える多年草だそうだ。また、南アメリカ原産の帰化植物とのこと。どうりで内陸ではそんなに見かけない。

繁殖力は強いものの、日本の生態系を脅かすものだとはされておらず、要注意外来生物の認定はされていないらしい。一方、セイタカアワダチソウは環境省が作成する生態系被害防止外来種リストに載っている。このリストに名があるということは即ち、コイツは日本の植物の成長を妨げる悪いヤツだから見かけたら駆除してね。殺しても構いません。
ということ。…元々、観賞用で人の手で連れて来られたのにね。(と言いつつ、普段ウザがってごめん。)

アレチハナガサはどうかこのリストに載りませんように。荒地に咲く花。これからも侵さず侵されず、生まれた場所で健やかに育てよ、アレクサ。アレクサ。

アレクサ、朝7時に起こして
アレクサ、明日の天気を教えて
アレクサ、猫に餌をあげて
アレクサ、トイレットペーパーを注文して



アレクサ、私が今夜食べるものを教えて
アレクサ、私が明日するべき事を教えて
アレクサ、私が将来就く仕事を教えて
アレクサ、私が老後暮らす家を教えて
アレクサ、私が生涯愛す人を教えて
アレクサ、私の最期を教えて

…ってアレクサじゃなかった。アレチハナガサ。潮風の吹く、決して良い土壌ではない厳しい環境でも、凛とした花を咲かせるアレチハナガサ。秋晴れに照らされて、小さいながらもしっかりと存在感を放っていた。生き様も名前もイケてるじゃん。

アレチハナガサ


そんなことを思いながら写真におさめた。

他にも色々気ままに歩きながら写真を撮ったので良ければ是非。

セネシオ・スキルロードン
アキノノゲシ


どうやら私は一般的に雑草といわれるものに惹かれるらしい。

海の写真も沢山撮った。
人が居なくてとても気持ちが良かった。
(ちなみに夜に行ったら船虫がうじゃうじゃいて、ここは俺たちのテリトリーじゃいって言ってるようで、全く寛げなかった。すぐにホテルに戻りました。)

バス停 火篭

火篭っていう地名。かっこいいな。由来が気になる…。

日並恵比寿

たまには散歩もいいもんですね。

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