両者敗北にしないために出来ること(前編)
時たま話題になる両者敗北論争。
現行TCGの多くは、大会で時間切れになると決着をつけずに両者を負けとして扱います。
この両者敗北を「損」として、「相手に投了してほしい」側と「最後までやらせろ」派の二つの意見が分かれます。
この記事では、前編後編二つに分かれて
①両者敗北はなぜ起こるのか
②両者敗北は損なのか
③両者敗北を防ぐには(経験者目線・初心者目線)
で話していきます。
全文無料で読めます。
投げ銭置いておきますので、記事に共感いただけましたら購入いただけますと幸いです。
①両者敗北はなぜ起こるのか
理由はいくつかあります。
上から順にプレイヤーの介在出来ない、「仕方ないこと」で並べてみました。
1.運営上の都合
小学校の頃、友達と遊んでいる時に親が迎えに来て
「あともうちょっと!!」
なんて言った経験ありませんか。
大会に出ているうちの一人が「あとちょっと!」と言えば、その他の全員が待つことになります。
円滑な運営のためにルールで決まっています。
これが嫌なら両者敗北のないゲームで遊ぶしかない。
2.インフレ
カードのテキストが長くなればなるほど、処理する作業が多くなります。
シャッフル、効果の宣言、カードを探す。
仮にプレイヤーが一度も迷わなくても、この処理が増えれば増えるほど時間切れのリスクは高まります。
3.ロングゲームよりの環境
TCGというゲームは、必ず「試合が終わるように」作られています。
基本的には、防御性能に対して攻撃性能のが高く設定され、睨み合いの一瞬の隙から敗北に繋がったりします。
しかしながら、この防御性能が攻撃性能を上回った結果、極論
「相手に負けないけど自分が勝てるわけでもない」
というデッキが出来ることも。
こういったデッキが増えれば増えるほど両者敗北のリスクは高いです。
4.プレイヤーの練度
ここについては後編で話しますが、要するにプレイヤー同士の
「両者敗北に対する意識」の練度。
経験者と初心者でも変わりますし、相手がどれぐらい両者敗北をしたくないと考えているかによっても変わります。
②両者敗北は損なのか?
結論からいうと「損するプレイヤーも得するプレイヤーもいる」です。
これがめちゃくちゃタチ悪いので、説明していきます。
同じ勝ち数同士をぶつけるスイスドロー方式の大会。
勝ったらプロモカードが待っています。
参加者8人の2回戦。
1回戦目に両者敗北がない場合、勝ち4人と負け4人でそれぞれマッチアップ。
あなたは勝ち卓でお友達とマッチングしました。
負けられない一戦。
長期戦の結果両者敗北になってしまいました。
この結果
自分〇×
友人〇×
隣①〇〇
隣②〇×
となります。
スイスドローは全勝者1名を決めるルール。
本来は4人⇒2人⇒1人と3回戦かけて全勝者を決定するはずが、両者敗北によって1回少なくなりました。
結果、「負けるかもしれない三回戦をやらずに終われた」Aさんのみ得をする結果になりました。
つまり、両者敗北をするプレイヤーとは当たらなかったプレイヤーが得をするんです。
今回は小さな大会の分かりやすい例でしたが、順位をつける大型大会でも同じ。
予選で両者敗北をしたプレイヤーの通過は相当難しいものになります。
そのうえで考えてみてください。
自分は、両者敗北をするプレイヤーになりたいですか?
また、両者敗北と分かりながら、最後まで試合を続けたいと考えている人の中には「TCGをする機会が少ないから少しでもやりたい」
という方がいるかもしれません。
その場合でも、両者敗北がなければもう一戦出来ていることを考えれば、なるべくなら時間内に収めておきたいですよね。
ということで、後編では初心者と経験者に分かれ、
「両者敗北をしないために出来ること」を解説します。
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