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もしゲームの中に閉じ込められたら 19

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方向性が固まったオレは、その日から頭の中をお花畑にすることにした。

幸い、クズ石川のおかげで、オレは単調な作業をしていれば給料がもらえるというなんともラッキーな状況にある。閑職に追いやられ、誰とも話をしなくていい状況が作られた。まだ、自分の軸がしっかりしないうちは、引き戻されやすいから、他人と関わらない状況というのは最高であった。。。。このタイミングでこうなるのも、トオルの采配なのか?ゲームの中のハヤテに気がつかせるためにこの状況を作ったのか?それとも、ゲームの中のオレがこの状況を作り出したのか?と考えたが、そんなことは今はわからないので、一旦置いておくことにした。

この世界に入り込んで闇を感じてしまったが、その闇があるからこそ光が見える。そう思うことにして、頭の中を、本来の楽天家トオルくんの思考に戻ることにした。

だが・・・・

頭の中を、ハヤテのまま楽天家トオルくんに戻すには、思った以上に時間がかかってしまった。

なんせ、このゲームの中のハヤテは、小さい時からこの窮屈な思考の世界で生きてきたのだ。支配者層のトラップや比較して突き抜けたモノを排除する世界、自分には力がないと思っているキャラクター達に囲まれてきたのだ。楽天家トオルくんの頭の中になろうと思っても、始めのうちは、ハヤテの「思考」が邪魔をしていた。

どういうことなのか?

つまり、物事をシンプルに頭の中をお花畑にして、常に心地よく楽しくいようと思っても、ハヤテの思考「こんな楽をしていてはいけない」とか「こんなに簡単なはずがない」とか「他人の目を気にする思考」とか「こうしなければならない!」「苦労するべきだ!」とかそういった事が、頭の中に浮かんで来るのだ。う〜〜ん、どうすればいい?ハヤテのトオルは、調べ始めた・・・。

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「お、これか!」

素晴らしいヒントに出会えた。

まず、感情をプラスに持っていく際に、マイナス状態にある感情や思考をいきなりプラスに変えることは難しいということ。そういった時は、まず、マイナスの思考や感情をプラスではなくて、ZERO(真ん中)に持ってくることを意識するということ。

「なるほど!!!素晴らしい!」

次に、「自分が今何を考えているかを自分で知ること」このゲームの世界の全てはエネルギーである。そのエネルギーは似たようなエネルギーと共振共鳴する。だから、似たようなモノを引き寄せるのである、ということ。

つまり、今自分が考えていることに対して、自分の感情がイライラしたり、不快感を感じることを考えているとそれが引き寄せられるから、今、自分が考えている事が、楽しかったり心地良かったりすることにフォーカスした方が良いこと。

「う〜〜ん、つまり自分の思考や感情をモニタリングするということだな。」

それは知っている、知っているけれど、自分の頭の中を見てみると始めは楽しいことや心地よいと感じることを考えているのに、いつの間にかネガティブなことやイライラすることを考えてしまう。

「なぜだ。どこからその思考がやってくるんだ!!!!!」

トオルのハヤテは再び調べ始めた。。。

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©️2020/1/26 hiro


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