気に入った肌着が見つからない
昭和な人間は、インナーのことを「肌着」といいます。
肌着といえば綿100%素材が当たり前で、今のように、消臭だの吸汗速乾だの機能性の高いモノは存在しませんでした。
それが最近は、綿100%のものを見つける方が大変になりましたね。
伸縮性や速乾性などを重視すると化学繊維を入れることになるので綿100ではなくなりますから、もしかしたら、綿が全く使われていない製品の方が多いかもしれません。
ワタシの場合、綿素材の比率が多くないと肌が痒くなったりしてしまうので、夏仕様の吸収速乾系の肌着は着られないんです。冬仕様のあったか系もアウトなんですけど、とにかく肌着に関しては綿素材じゃないとダメなんですね。
下着もそうで、パンツに関していえば、レースなんかがあしらわれた化繊の綺麗めパンツなんかは肌荒れ確定、絶対に無理です。
綿のパンツというと、昭和の時代の「ばあちゃんが履くズロース」みたいな、おへそが隠れてお尻がすっぽり入るデカめのパンツをイメージしてしまうのですが、最近はピタッとフィットするボクサーパンツタイプのものもあります。
そのデザインで綿90%以上のものを探すんですけど、ウエストがゴム素材そのまんまだったり、変なレースがついてたり、股上が深すぎたりと、希望に合うものがなかなか見つかりません。
特によく見かけるのは " お腹すっぽり" とか "お腹スッキリ " のヘソまで隠れる超深ばきタイプで、股上浅めのデザインというのはホントに少なくなりました。
ワタシは、ヘソに布がかかるのがすごくイヤなので、下着はもちろん、ズボンやスカートもローウェストを履くんですね。
お腹をすっぽり包むとか、パワーネットでお腹をスッキリさせるとか、全然いらない。
普通でいい。
形も大きさも「これなら良さそうだ」と思って試しに買ってみても、着心地が悪かったりして結局履かずにムダにしてしまう、っていうのがほとんどなんです。
そんな中、昨年やっと「これなら満足」っていう、納得のいくパンツが見つかったんですね。
それを色違いで3枚購入して履いていたんですが、だいぶくたびれてきたので買い替えようと先日お店に行ってみところ、どこにも見当たらないんです。
どうやらそれは廃盤になってしまったようで、後続のモノは、丈が長いデザインに変わっていて、しかも値段が約倍に上がってる、っていうね。
もう、ショック。
Wing の製品なんですけど、パンツ1枚に1800円はちょっと出せませんよ。
ってことで、再びパンツ探しがはじまりました。
肌着についても然り、綿の中でも「クレープ素材」が好きで、そのTシャツタイプが着たくてずっと探しているんですけど、女性モノはスリップやタンクトップが主流。
半袖はあるにはあるものの、えりぐりが必要以上に広く開いていて、ちょっとだらしなく見えるというか、まさに「縁側でうちわをあおぎながら涼むばあちゃんが着ている肌着」そのものでしてね。
う〜〜〜〜ん。
こういうのじゃないわ〜。
最近は、クレープ素材の製品というのを店頭で見かけなくなってしまいました。
ちなみに、浴衣用の肌着としてネットショップで購入したのもクレープ素材なんですけど
昭和なデザインのまんまのパッケージを見ると、クレープ肌着って "昔のもの" なんでしょうか。
変なレースが縫い付けてあるし、" シミーズ "って書いてあるし。
こういうのは、おばあちゃんが買い物に行くようなお店じゃないとないかもしれないと、その手の衣料品店に行ってみましたが、ありませんでした。
ズロースは売ってましたけどね。
「やっぱりないか」と遠くに目をやりながら婦人服売り場を抜けると、向かいの壁に "クレープ肌着" の文字が大きく見えます。
お〜!これは!!
のぞいてみると、男性モノの半袖とステテコが、ワゴンの中にズラ〜ッと並んでいるではありませんか。
で、買いましたよ。
半袖2枚組。
男物だろうと、もうなんでもいいです。
シャリッとしているのに柔らかく、汗をかいても肌にくっつくことなくサラッとする着心地の良さは満点ですから。
着てみてもジジイっぽくはなりませんでしたしね。
ババアには見えます。
っていうか、ババアなんで、いい感じに似合ってますよ。
今年の秋も気温が高くなることが予想されているみたいなので、しばらくの間活躍してくれそうです。
いつも思うんですけど、女性用肌着の襟元や裾部分にレースがあしらわれた昭和なデザインがいまだにノーマルとして残っているのは、なぜなんでしょう?
あれがなければいいのに、って感じている人、いっぱいいるんじゃないかと思うんですよ。
需要があるから作っているんでしょうけど、「これしかないから仕方なく買っている」みたいな理由で購入してる人がほとんどのような気がするのは、ワタシだけでしょうか?
『レースがついていないスッキリデザインの女性モノのクレープ肌着を作って欲しい』と、心底願っています。