ペン画の基礎で行うこと
絵のワークショップの基礎、紙製コースターに描く「パターンアート」を昨日行いました。
このパターンアートは、元々「ペン画体験」で行っていたものなんですが、ペン画を教えて欲しいという方のリクエストにお応えする形でカリキュラムを考える際に、パターンアートを「欠かせないペン画の基礎」として必ず受けていただくものに位置付けました。
この基礎では「線を美しく描くコツを習得しながら模様を描く」「アレンジしながら全体のバランスを整える」というのを主な目的としていますが、参加される皆さんが必ずと言っていいほど悩むのは「書き順」なんですね。
資料として配布するオリジナルのパターンのお手本があるんですけど、「これはどこから描いたらいいですか?」という質問がよく出されます。
例えば、コレ↓
アンモナイトみたいなパターンですけど、これを実際に描くとなると手が止まるわけですね。
皆さんなら、どこから描きます?
これは、まず渦巻きを描いて
線を入れて
中に枠線を描き
その中を塗りつぶす
という順です。
どうでしょう。
合ってましたか?
「どこから描くのか」がわからないと描けないんですよ。
絵が描ける人というのはそういうのがわかる人で、更に「空間の認識能力」が高ければ物体の位置や大きさ・間隔など、全体のバランスもキャッチできるので、はじめからバランス良く描けてしまうわけですね。
美術の授業でやらされる「デッサン」が難しい理由はそこで、空間の認識能力が高い人じゃないと、描けないわけだ。
デッサンは何のためにやるのか?
もし、空間認識脳力を鍛えるために行う手段としてチョイスされているなら、ものすごく間違ってると思いますよ。
いきなりハードルが高すぎるからね。
みんなが出来ることをやらないと、意味がないと思いません?
石膏像なんて描けなくていいんです。
歴史的作品なんか知らなくていいんですよ。
空間の認識能力を上げること、色彩感覚を養い美的センスを磨くことが重要なんですから。
これについては前からずっと呟いていることですけど、学校の美術の授業内容は大改革が必要です。
選択教科にしちゃ絶対にダメだし。
必須科目ですよ、美術は。
ってことで、ペン画の基礎では「描き方」というのを軸にレッスンを行なっています。
ここが大事なので。
絵が描けるようになるのを目的としたカリキュラムについては、過去記事で触れています。興味のある方はこちらをどうぞ→「ペン画の基礎」
で、昨日の参加者さんの作品がこちら↓
とても優しい感じに仕上がりましたね。
少しでも「絵が描けるようなった」という方が増えるように、ペン画のワークショップは続けていきたいと思います。