2021年自キ活まとめ–エルゴノミックの上半期と反エルゴノミックの下半期
この記事は キーボード #3 Advent Calendar 2021 の8日目の記事です。
前日の記事はMachiaWorksさんの自作キーボードを(MIDI鍵盤として)作成しました。でした、MIDIコントローラーは僕も興味あるので、いつか作ってみたいです。
はじめに
エントリーしたのが遅くて、書き始めが締め切り直前になってしまったので、2021年の自キ活の振り返りを時系列でざっとまとめることにしました。
1月
在宅勤務と出社が半々くらいになっていて、メインキーボードになっていたDactyl Manuformを持ち運ぶのが面倒になってきたので、2台目を作ろうと思い立ちました。
同じものを2つ作るのも面白くないので、カスタマイズ版の設計をはじめました。
同じ時期、楽器のほうのキーボードにも手を出したりしていました。
2月
Dactyl Manuformのカスタマイズが順調に進み、この時点で形ができあがりつつあります。
他に、QMK Firmwareを日本語環境で使いたいけど、QMKのビルド環境構築に挫折した人(僕です)向けの力技変換ツールを作ったり。
発売まもないRaspberry Pi Picoを購入(伏線)したり。
あと、Dactyl Manuformからちょっと脱線して、ジョイスティックをマウスにする研究に手を出したりしました。
並行して楽器のほうのキーボードもいじっていました。ひとつのプロジェクトに集中できないタイプです。
3月
Dactyl Manuformカスタマイズの途中経過をまとめました。設計がほぼ終わり、メインの構造が完成して、電気系統の組み立てに入ったころです。
ここからは根気のいる地味な作業が続きます。
4月
またまた脱線して、初自キだったErgo42をカスタマイズして、エルゴノミックに尊師スタイルするためのケースを作ったりしました。
Dactyl Manuformの方はキースイッチの取り付けまで進み、完成形が見えてきました。
オリジナルとの打鍵比較してみたり。ちなみに打ち心地は全然違って、個人的にはかなり好感触でした。
5月
Dactyl Manuformのカスタマイズが佳境をむかえます。このキーボードを「Dactyl Manuform Skeleton Edition」と呼ぶことにしました。
6月
ついに「Dactyl Manuform Skeleton Edition」が完成、設計ファイル一式をGitHubに上げつつ、ビルドガイドを公開しました。
7月
2月に買って以来積み基板になっていたRaspberry Pi Picoを使ってみようと、軽い気持ちでPiPi Gherkin基板をポチりました。
ファームウェアがPythonベースのKMK Firmwareというのが惹かれポイントで、QMKのビルド環境構築に挫折した僕でも、Pythonファイルをテキストエディターで編集するくらいならできるぞと。
当時まだPiPi Gherkinの情報が少なかったので、ビルドログを公開しました。この辺りで30%キーボードの沼にはまりかけていたようです。
ついでにケースも作りました。シンプルに良い感じにできたので、これはわりと自信作です。
8月
8月は、とくに目立った進捗はありませんでした。
9月
PiPi Gherkinのカスタマイズに興味が湧いて、キーを追加したりLEDを追加したり。この辺りからメインキーボードがPiPi Gherkinに切り替わりつつありました。
キーを増設するためのケースも設計しました。
10月
PiPi Gherkinを34%にカスタムしたモデルが完成したので、ビルドログを書きました。自分的に34キーというのはとてもちょうど良くて、今の時点で最もエンドゲームに近いと言えます。
さらに、キー数が極端に少ないキーボード特有の、裏技みたいなキーマップへの心理的ハードルを崩せたことも、大きな収穫でした。
あと、PiPi Gherkinをメインキーボードとして使うにあたって、KMK Firmwareを日本語環境で使えるように、キーコードの変換スクリプトを作ってKMK本体にマージしてもらいました。
kmk/extensions/keymap_extras/keymap_jp.py
11月
なんと、「Dactyl Manuform Skeleton Edition」のビルドに挑戦する人が現れました、ヨーロッパ在住の方のようです。自分のデザインを後追いしてくれるフォロワーが付くと、認められた気がして気分がいいですね!
12月
まとめ
2021年の自キ活を総括すると、エルゴノミックに傾倒した上半期と、その対極(?)な30%キーボードにハマった下半期でした。
30%キーボードを経験したことで、キーマッピングの心理的制約が取り払われた今なら、もっとエッジの利いたエルゴノミックキーボードをデザインできるかもしれません。ここから先は2022年の課題にしようと思います。
※ この記事はPiPiGherkin+4で執筆しました。