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教えて!ファシリテーターvol.15「トラブル対応会議編:アフターフォローの3つのステップ」


はじめに

この連載ではファシリテーターとして、企業や行政の会議や議論の場をまとめ成果に結びつけてきた渋谷健さんに、会議初心者でも取り入れやすい「ファシリテーション」のテクニックや、「会議における疑問・質問」をお聞きする「初心者向けファシリテーション」をお届けしています。

さて会議を「静と動」「攻めと守り」の4象限で見ているシリーズ。現在はトラブル編をお届け中です。

会議の4象限

トラブル会議後にやるべきこと


教えて!さん:今回はトラブル対応会議のアフターフォローについておしえてください。

渋谷さん:はーい。トラブル会議の後処理は「謝罪」「記録」「検証」が大事なので、一つずつ解説していきますね。


まずは謝罪

教えて!さん:まずは「謝罪」についてですね。どんなところに気を付けたらいいですか?

渋谷さん:まず、謝罪する際には、何に対して謝罪しているのかを明確に伝えることが重要です。例えば、「事前の準備不足や想定が甘かった」と表現するより「○○を予測して□□な体制にしていたが、今回△△となり、予測を超えていた」など具体的に指摘すると良いです。
また問題の原因を「人」のせいにせず、「仕組み」の問題として捉えることが大事です。これは組織全体の改善を促すための視点なんですよ。仕組みならば改善しやすいですよね。

教えて!さん:具体的に謝罪して、仕組みで解決ですね。次に「記録の重要性」についてはどうでしょうか?


次は記録

渋谷さん:トラブルが起こった場合には「過程を時系列で記録」し、それを「関係者と共有」することが重要です。この記録は、後で何が問題だったかを振り返る際の基礎資料となります。記録を残しておくことで、わからなくなった点を人に聞くのではなく、共有された記録を参照することができます。

教えて!さん:記録をきちんと取ることで遡及可能な状態にして、同じ問題を繰り返さないようにするわけですね。そして最後のステップは?


最後は検証

渋谷さん:はい、これはぜひやっていただきたいのですが「検証の時間」を設けることです。トラブル後に、事前に設定したルールが適切だったか、対応が適切だったかを検証し、そこから得られた学びをケーススタディとして活用します。これにより、次回のトラブル対応に役立つ貴重な教訓を得ることができます。PDCAでも「チェック」をしますよね。意味合いとしてはあれと同じです。

教えて!さん:勉強会のアフターフォローにも通じる部分がありますね。トラブル対応会議はもちろん、日常の業務にも役立ちそうです。渋谷さん、ありがとうございました。

渋谷さん:こちらこそ、ありがとうございました。次回もお楽しみに。


今回のまとめ

  1. 謝罪のポイント

    • 具体的な問題点に言及し、謝罪する。

    • 問題を「仕組み」として捉え、個人の責任にしない。

    • 仕組みの改善を明示する。

  2. 記録の重要性

    • トラブルの経過を時系列で記録し、関係者と共有。

    • 記録を参照して情報を確認。

  3. 検証の時間

    • トラブル後に対応の適切性を検証。

    • 学びをケーススタディとして活用。

次回もお楽しみに!



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