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残り続けて欲しい銘菓

一笑堂・焼鶏卵饅頭|鶏卵饅頭

鶏卵饅頭

寛政二(1790)年に初代・代右衛門が今の今治市に蛭子屋として創業の長い歴史のある菓匠で“蒸し饅頭”が今治藩御用達の茶菓子です。
四代目門脇慶治は伊予南画の画家であった鱸亀峰と懇意にしていたそうです。(鱸亀峰の画はみたことはないが、46歳の若さで亡くなった何を描かせても秀でた逸材だったそうです)
この四代目がいつもニコニコと笑顔で客と接しているのを見て、得意の絵筆で絹布に今治城の石垣の上で扇をかざしているえびすさんを描き、その脇に一笑堂と一筆。(空襲で店が全焼のため残っていないようです・・残念)
それ以来屋号を一笑堂に改称。
戦後、今治市に戻ったものの店を焼失。菓子を作る材料もなく途方に暮れていたところ友人の誘いを受け地場産業のタオル業界に転身しようとしたものの焼け跡を掃除している時に“焼鶏卵饅頭の鉄板”が見つかり、新生“一笑堂”として一念発起。

焼鶏卵饅頭の鉄板

こんな歴史が今治藩の殿様が茶菓子に食べていた蒸し饅頭や焼き饅頭を今に伝えていると思うと感慨深いものです。
柔らかく香り高い上品な茶菓子、砂糖、小麦粉、小豆、鶏卵、水飴で作られた逸品。

今治に訪れる際にはお土産にどうぞ。

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