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先生のためのAdobe Firefly Video Model/Firefly Videoは学校で使用できる?/Firefly Videoの費用は高い?[研修会の記録]

先日開催された教育研修会の記録を掲載します。
私が担当した講演「Adobe Firefly Video Model とは? 学校の先生向け」が対象です。


Firefly Video Modelの特徴

テキストや画像から動画を生成できる新しいAIモデルです。

  • テキスト入力で動画を生成できます

  • 画像をアップロードして(その画像を
参照した)動画を生成できます

Adobe Stockなど権利処理されたコンテンツやパブリックドメインのみを
学習に使用しており、安心して使用できる点は他の動画生成AIにはない強みです。

Firefly Video Modelの特徴


Firefly Videoは何に役立つの?

Firefly VideoはBロールの制作に適しています。

Firefly VideoはBロールの制作に適している

Aロールとは動画の中心となる主役の映像部分で、ストーリーやメッセージを直接伝える映像です。
Bロールとは補足的な映像で、メイン映像を引き立てたり内容を分かりやすくするためのものです。

AロールとBロール

例:人気カフェを紹介する動画

Aロール:

  • カフェのオーナーさんがお店の特徴を話している場面

  • タレントが店内で説明している様子

Bロール:

  • お店の外観やおしゃれな内装

  • 美味しそうなケーキやドリンクのアップ映像

  • お客さんで賑わう店内の様子

※注意点:実在するお店の外観を生成してはいけません(「嘘」を作り出すことになります)。「真っ青に晴れた空」などの風景の生成は可能です。
例えば、3秒しかない撮影素材を5秒使いたい場合に生成拡張することができます(Premiere Proベータ版で試すことが可能)。

秒数が足りない映像素材を拡張できる(現在はPremiere Pro ベータ版のみ)

Firefly VideoはBロールの動画制作に大変役立ちます。
メイン映像だけでは伝えきれない背景情報や雰囲気をBロールによって
視覚的に示すことができます。

Firefly VideoはBロールの動画制作に役立つ


Firefly Videoの使い方

現在のFirefly Videoは、1920 x 1080 pxサイズ/5秒間の動画を生成することができます。

生成する方法は2つあります。

  • テキストプロンプトを入力して動画を生成する

  • 参照させたい画像をアップロードして動画を生成する

動画を生成する方法は2つある

プロンプトは日本語で入力することができます。

日本語のプロンプトで生成できる

画像をアップロードして動画を生成する方法

動かしたい画像や写真、イラストなどを用意します。
ここでは、Firefly Image 3で画像を生成しています。

画像を生成する

補足:

生成した画像にマウスカーソルを合わせると、左上に「編集」が表示されますので、メニューから「動画を生成」を選択します。
これで、Firefly Videoの画面に切り替わります。あとは「生成」ボタンをクリックすれば、2分前後で5秒間の動画が生成されます。

編集メニューから「動画を生成」を選択

他の画像生成AIで生成した画像や自分で撮った写真、描いたイラストなどをアップロードしたい場合は、画像ファイルをフレームの部分にドラッグします。

画像ファイルをアップロードする場合はフレームのアイコンにドラッグする
生成された5秒間の動画


Firefly Videoのプランについて

StandardプランとProプランが用意されています。

Adobe Firefly Standard

  • 月額:1,580円(税込) ※月々プランの場合

  • 動画と音声のプレミアム機能専用の毎月2,000の生成クレジット

  • 5秒の動画を最大20本生成

  • 最大6分の音声と動画を翻訳

Adobe Firefly Pro

  • 月額:4,780円(税込) ※月々プランの場合

  • 動画と音声のプレミアム機能専用の毎月7,000の生成クレジット

  • 5秒の動画を最大70本生成

  • 最大23分の音声と動画を翻訳

※先行アクセス価格は2025年3月15日に終了します。

先行アクセス価格は2025年3月15日まで

消費するクレジット数:

1秒の動画生成で100クレジット消費します。
5秒で500クレジットです。

5秒で500クレジット消費する

現在は(期間限定で)1秒20クレジットで生成することができます。
5秒で100クレジットです。
※先行アクセス価格は2025年3月15日に終了します。

現在は5秒100クレジットで生成できる(先行アクセス価格が終了するまで)


動画生成はどうしてお金がかかるの?

動画生成はとてもお金がかかる

「絵を描く」と「アニメーションを作る」の違いを想像してみてください。

例えば「夕日の浜辺に立つ少女」という1枚の絵を描いて、それをアニメーションにしてみます。

これらすべてを自然に見えるように、1秒の動画のために24〜30枚も描く必要があります。

  • 波がゆらゆらと動く様子

  • 少女の髪が風になびく動き

  • 夕日の光が少しずつ変化していく様子

さらに、それぞれの絵は「つながり」を持っていないといけません。

このように、動画生成AIは、「たくさんの絵を描く」だけでなく、それらをつなげて自然な動きにするという超高度な作業をしているのです。

これが、画像生成の100倍ものコストがかかる理由です。


Firefly Videoは学校で使える?

もちろん学校でも活用することができますが、もう少し待てば...

今後、生成する動画の解像度を下げることが可能になりそうです。
クレジット消費も抑えられますので利用しやすくなります。

現在は1080pの解像度しか選択できませんが今後、540pで生成できるようになる可能性があります。

参考情報:


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更新日:2025年2月28日(金)/公開日:2025年2月28日(金)

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