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本日の勉強会・動画生成AIと映像制作の未来 - Blog 2024/04/12

本日の動画生成AI勉強会のダイジェストレポートです。

勉強会:動画生成AIの現状を把握し、将来のビジネス利用について意見交換する

生成AIの技術進化が速く、数週間で仕様が変わり、新機能が搭載される度に既存のワークフローに大きな影響を与えています。
特定の生成AIサービスに依存するのは非常に危険で、ダイナミックな変化に柔軟に対応できる新たなスキル(迅速な乗り換え手続き、プロンプトエンジニアリングや生成AIガイドラインの更新等)が必要とされています。

前回は、生成ビデオの高画質化を実現するため、前処理で「再生成と超解像を同時に実行するCreative Upscaler」、後処理で「高性能Upscaler」を採用した新しいワークフローを紹介しました。

ビデオ生成する「前」と「後」の高度な処理

今回は、動画生成AIのアップデートに伴う映像制作ワークフローの変更について解説しました。


Discordからwebに移行

Midjourneyは、レガシーなDiscordから最新のweb (現在はまだalpha) に移行しました。近々、全てのユーザーが利用可能になるため、早めに慣れておきます。

Midjourney web

Frame.ioを導入

効率よく作業を進めるため、Frame.ioを導入しました。しばらくAdobe Bridgeと併用しますが、バージョン4がかなり良いので置き換わる可能性があります。

Frame.io の画面
Frame.io の画面

Runway Gen-2 ワークフローを変更

Gen-2がUIを刷新し、プリセット機能などが実装されましたので、シーン生成で多用する自然表現などの使用頻度の高いプロンプトなどはすべて登録しておきます。

Runway Gen-2のプリセット(左下)
Runway Gen-2のUIが変更された

After Effectsのより高度な活用

前述したFrame.ioのAdobe CC版はPremiere ProやAfter Effectsに統合されているため、生成ビデオの検証をAfter Effects上で実行できます。

After Effects上のFrame.io

生成ビデオのアップスケール(プラグイン)もAfter Effects上で実行。
以下の生成ビデオは、4096 x 2304 pxにアップスケールされています。

After Effects上で生成ビデオのアップスケール

以下は、Gen-2のリップシンク機能を使用したミュージックビデオのプロトタイプです。音楽は、Suno AIで生成しています。
あと1年、つまり2025年の4月頃には、実際にMVに使用できるレベルに到達すると予測しています。

  • 再生時間:60秒


画像生成・動画生成ポリシー(2024年3月に更新):

生成ポリシーを更新しました。

  1. プロンプトに作家名や作品タイトルを入れない(映画監督の名前や映画タイトル、登場人物、俳優の名前等も同様)

  2. プロンプトに著名人や人気キャラクターの名前、企業のブランド名などを入れない

  3. 他人の著作物を Describeしない(リファレンスにしない)

  4. 特定の歴史的、文化的に重要な作品に対する敬意を表し、その再現を控える(著作権の問題でなく作品がもつ文化的価値や影響を尊重するため)

  5. Nijiモデル等のイラスト生成画像は自分の作品として公開しない

  6. 生成した画像は作品の素材として利用する

  7. 公開する場合はAIで生成したことを表記する


コンシューマー向けとプロ向けを分離して議論する

テキストプロンプトを入力してビデオを生成するだけの動画生成AIは、コンシューマー向けのサービスで引き続き採用されていますが、クリエーター向けのサービスは高機能化が進み、専門的な知識や既存技術、テクニックとのハイブリッドな創作が前提となり、敷居がかなり高くなっています。

「誰でも無料でカンタン」のコンシューマー向けと、ビジネスに対応させるため複数の生成AI技術を組み合わせて(お金がかなりかかります)、ハイスペックな環境で実行するプロフェッショナル向けを明確に分離して、議論する必要があります。

勉強会や報告会では、後者のプロフェッショナルを対象としており、今後さらに複雑・高度化していくと予測しています。

「AIクリエイティブの民主化」はコンシューマーで実現しつつありますが、クリエーターの道具として普及させるためには、既存のデジタルツールと統合し、習得済みのデザインスキルを活かせるようにインターフェイスを再設計しなければいけません。

今のところ、Adobe Fireflyはその方針で開発が進んでおり、UIの変更やリファレンスによる画像生成の新機能が搭載されました。

3月26日にアップデートした新しいFireflyの画面

生成AI関連のマイナーな仕様変更は、公式のヘルプやユーザーガイドにも掲載されていないことが多く、開発企業の技術情報(大半はDiscord)で確認するしかありません。
このような過渡期にドキュメント化やノウハウ化というのはリスクでしかなく、利用者側もアジャイルな思考で対応していくしかなさそうです。


第13回 生成AIとクリエイティブ報告会のお知らせ

  • 4月27日(土)の報告会です。以下の告知ページで申し込みできます。

  • 参加枠が残り7になっております…(4月14日現在)


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更新日:2024年4月12日(金)/公開日:2024年4月12日(金)

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