2週間後の東京の街並みを生成してみる -［6］動画生成AIで自主映画制作は可能か？ - Blog 2023/12/10

CreativeEdge Vlog

2023年12月10日 21:44

「動画生成AIで自主映画制作は可能か？」シリーズの第6回目です。

映画制作プロジェクトの概要：

生成AIが今後クリエイティブ業界に与える影響を検証する目的で実施
最長2分20秒のビデオプロトタイプを制作する
ストーリー構築からビジュアルデザイン、映像制作まで全てのプロセスで生成AIを活用する（※サウンドのみAdobe Stockからライセンス取得）
生成AIを最大限に活用して「1人」で制作する
生成AIポリシーを遵守する

画像生成AI Prompting 方針（10月に更新）：

プロンプトに作家名や作品タイトルを入れない（映画監督の名前や映画タイトル、登場人物、俳優の名前等も同様）
プロンプトに著名人の名前やブランド名などを入れない
他人の著作物を Describeしない
Nijiモデルの生成画像は自分の作品として公開しない
生成した画像は作品の素材として利用する
公開する場合はAIで生成したことを表記する

2週間後の東京の街並みを生成してみる

今日は、映画「COLORS」の制作に関する作業ではありませんが、自然現象の検証として「2週間後の東京の街並み」を表現してみたいと思います。
あと2週間でクリスマスイブですが、東京で雪が降るという想定で、雪景色の街並みを生成してみます。

Midjourneyの凄いところは、短いワードだけで極端に美化されたイメージを「誰でも」生成できることですが、なんと「新宿ゴールデン街」というプロンプトが効きます。

film still, Shinjuku Golden Gai. --ar 16:9

film still, Shinjuku Golden Gai. shopping district in Tokyo. --ar 16:9

補足：

Adobe FireflyとDALL·E 3で試してみると、以下のようになります。
DALL·E 3は写真表現に制限をかけるので、イラスト表現で生成されています。商標権侵害のリスクを回避するため、看板の文字などは忠実度を下げるように調整されていると思いますので、適当な文字表現になっています（そもそも文字表現は苦手ですが…）。

Adobe Fireflyも商標権侵害のリスクを回避するため、実在するものは生成できないように調整されています。「新宿ゴールデン街」というワードは、ブロックされます。

DALL·E 3は写真表現を拒否し、Adobe Fireflyは生成させてくれません。
つまり、著作権侵害・肖像権侵害・パブリシティー権侵害・商標権侵害などを回避する厳しい調整をしているので企業・学校などで「安全に使用できる」わけです（※一方で表現の幅を狭めています）。

Midjourneyはそれらしい写真表現が可能なので、注意が必要です。最終的なアウトプットは「自己責任」ということになります。

2週間後のクリスマスイブの映像表現

Midjourneyで生成した東京の街並みを使ってビデオ生成していきます。
Runway Gen-2でビデオ生成し、After Effectsで編集した21秒の映像をご覧ください。それなりに意図したイメージで仕上がりました。J-POPのウィンターソングを付けたいくらい…

再生時間：21秒

街並みの中の文字（看板など）は、上記の理由から今後も生成されない可能性が高いので、After Effectsで合成処理することになります。
技術的に可能でも、企業のロゴやマークを生成してしまうリスクがある限り、Fireflyのようにブロックするしかありません。

Midjourneyによる2週間後の東京の街並み

Cold winter, snow on the ground. film still, Shinjuku Golden Gai. shopping district in Tokyo. --ar 16:9

Cold winter, snow on the ground. film still, Shinjuku Golden Gai. shopping district in Tokyo. --ar 16:9 --style raw

high angle, Cold winter, snow on the ground. film still, Shinjuku Golden Gai. shopping district in Tokyo. --ar 16:9 --style raw

high angle, Cold winter, snow on the ground. film still, Shinjuku Golden Gai. shopping district in Tokyo. --ar 16:9

雪景色のプロンプト（Runway Gen-2用）：

モーション値は「10」から始めます。強すぎる場合は、数値を下げていきますが、風景に自然描写が加わるシーンでは強めにした方が効果が出やすい。
「雪が降る」表現は、以下のようなプロンプトを追加しますが、生成画像の中で雪が表現されている場合は、そのまま生成できることがあります。

Cold winter, snow on the ground.

furious snowstorm

登場人物のプロンプト

Cold winter, snow on the ground. film still, Shinjuku Golden Gai. shopping district in Tokyo. super cute Japanese young woman --ar 16:9 --style raw

「もし、24日に東京で雪が降ったら… こうなる」という想像の世界ですが、Runway Gen-2の設定でアップスケールをONにすると、2816 x 1536ピクセルのビデオが生成されます（※4秒を超えると、2304 x 1280ピクセル）ので、コンシューマー用途であれば、イメージビデオとして使用できるかもしれません（いや、まだ無理かな….）。

プロ仕様にはまったく到達していないので、上位工程でビデオストーリーボード的な使い方がどのくらい可能か探っていきます。
ただ、技術進歩が速いので3か月後どうなっているか、誰にもわかりません…

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「動画生成AIの可能性」

更新日：2023年12月10日（日）／公開日：2023年12月10日（日）

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