詩を書くように映像をつくる[11] 動画生成AIで自主映画制作は可能か? - Blog 2024/01/18
「動画生成AIで自主映画制作は可能か?」シリーズの第11回目です。
[1] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/11/17)
[2] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/11/23)
[3] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/11/28)
[4] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/12/06)
[5] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/12/08)
2週間後の東京の街並みを生成してみる -[6]動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/12/10)
夢でみた記憶の映像をAIで生成してみる[7] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/12/12)
プロンプト入力だけの画像生成はそろそろ終了...[8] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/12/14)
映画制作の進捗報告[9] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/12/21)
どうなる?2024年の生成AIと映像制作[10] 動画生成AIで自主映画制作は可能か?(2023/12/28)
映画制作プロジェクトの概要(2024年1月に更新):
生成AIが今後クリエイティブ業界に与える影響を検証する目的で実施
最長2分20秒のビデオプロトタイプを制作する
ストーリー構築からビジュアルデザイン、映像制作(音楽を含む)まで全てのプロセスで生成AIを活用する
(※サウンドのみAdobe Stockからライセンス取得)生成AIを最大限に活用して「1人」で制作する
生成AIポリシーを遵守する
画像生成AI Prompting 方針(2023年12月に更新):
プロンプトに作家名や作品タイトルを入れない(映画監督の名前や映画タイトル、登場人物、俳優の名前等も同様)
プロンプトに著名人の名前やブランド名などを入れない
他人の著作物を Describeしない
特定の歴史的、文化的に重要な作品に対する敬意を表し、その再現を控える(著作権の問題でなく作品がもつ文化的価値や影響を尊重するため)
Nijiモデルの生成画像は自分の作品として公開しない
生成した画像は作品の素材として利用する
公開する場合はAIで生成したことを表記する
詩を書くように映像をつくる
昨年の12月28日から作り始めた「Another Tokyo - GenAI Parallel universe」シリーズ、本日11本目のビデオを投稿しました。
22日間で11本も作成できたのは、年末年始の休暇期間を挟んでいたからです。
このシリーズは、生成AIの検証目的でありながら「作品化」を強く意識しており、既存手法とのハイブリッドなアートワークになっています。
一例をご紹介します。
以下の生成画像は、ビデオ生成時に破綻を招く要素が含まれているため、Photoshopで除去する必要があります。
問題となる要素はここです。
手の上にある革ジャンのファスナー、これをAIは「ペン」と認識して動かそうとします。生成2秒くらいから、ファスナーがペンにメタモルフォーゼします。その影響で画像全体の品質も低下していきます。
以下が除去した生成画像です。
これだけの処理で大半の破綻を防ぐことができます。
※もちろん画像生成も動画生成もガチャポンなので、100%回避できるものではありません。
ビデオ生成に適さない画像も、なんとなくわかってきたのですが、Gen-2を7か月ほど使ってきて、自然と身に付いた勘のようなもので「形式知化」することができません。
「こうすれば見分けられる」などと言語化することが難しいので、今は「自分が何をやっているか」を伝えることしかできないのです。
前述したとおり、2024年は「作品化」の継続にエネルギーを投入していくので、20~60秒程度の小さな作品を「詩を書くように」創作していきます。
「Another Tokyo - GenAI Parallel universe」シリーズは、ウォーミングアップなので、断片的なアイデアを頭の中で組み合わせながら、いきなり作り始めるスタイルで進めています。
以下、12月28日の1本目から今日作成した11本目までを掲載。
画像生成:Midjourney V6(alpha)
ビデオ生成:Runway Gen-2
音楽生成:Suno AI / 歌詞の生成:GPT-4
ビデオ編集:After Effects / 画像処理:Photoshop
Another Tokyo - GenAI Parallel universe
追記:
21日(日)に、12本目を追加
vol.12 再生時間:50秒
vol.11 再生時間:48秒
vol.10 再生時間:48秒
vol.09 再生時間:49秒
vol.08 再生時間:44秒
vol.07 再生時間:43秒
vol.06 再生時間:50秒
vol.05 再生時間:46秒
vol.04 再生時間:1分08秒
vol.03 再生時間:36秒
vol.02 再生時間:25秒
vol.01 再生時間:57秒
AIモデルが刷新されると、それまで培ったノウハウもリセットされてしまいますが、手探りで要点を絞り込むコツは生きていて、一から試行錯誤することになっても、以前より手際よく進められるようになってきたと思います。
After Effectsの作業もかなり速くなりましたね…
動画生成AIの限界も「After Effectsで補うことができる!」ことに気づいたのが昨年の最も大きな収穫かもしれません。
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更新日:2024年1月21日(日)/公開日:2024年1月18日(木)