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謎レッドウィングについてvol.2

ネット情報もなく…
レッドウィングもレッドウィングに詳しい個人ブロガー等にも記載が全くないこのブーツ…
調べれば調べるほど判らなくなってきましたw

#8175や#8176でも初期はプリント羽タグだったり…
ワタクシの知識量では到底判らない事がネット上ではたくさんありました…

なので、推測の推測の推測の域をでませんが、
こんなカンジ↓で進めていますww


■#8175と#8176について

レッドウィング#8175と#8176は日本企画のブーツというのは広く知られていて、#8175は1984年に日本企画第1号として発売されたそうです。
その後、1987年に#8176は#8175と同じく日本企画として誕生しました

また、この当時にはまだラフアウトレザー(スエード)の”ホーソーン・アビリーン”は#875タイプのブーツには使用されていなかったようです

■Lug Sole/ラグソール(vibram#132)の元ネタブーツ

#8175/#8176のソールは、#875のソールをビブラムラグソール(vibram#132)に変え、ウェルトをパイピングストームウェルトに変更したブーツです

このvibram#132(たぶん当時はこの呼び方じゃなかったかもしれませんが)を採用したレッドウィングのブーツは60年代から存在していて、主にシューティングブーツのソールとして採用されています。代表的なブーツとしては「幻のレッドウィング」といわれる#888が有名です。

また、”ロガーブーツ”として有名な#699もラグソールを採用していますが、当時は今でいうvibram#100をつけていてヒールがセパレートになっており、レザーリフト(革積み)仕様です。現在(廃番ですが)では、vibram#109というユニットソールの方がなじみがあるかもしれません(余談ですが…)

そして、70年代に入り発売されたブーツに#899というブーツがあります

その前までのラグソールを採用したブーツは…
●シューティング向け→ノルウェージャンウェルト
●ロガー向け→フラットウェルト(平ウェルト)

で、この時期にパイピングのストームウェルトが開発されたかどうかは不明ですが、このパイピング・ストームウェルトによって通常でも防水性が高まったので、シューティング/ハンティングブーツ(#899)やロガー(#699)の様なハードワーカー向けに採用されたのではないかと思われます。
そして、これらのブーツは防水性だけではなく荒地で活躍するブーツなので足首の保護もブーツの要件のひとつなのでハイトが8インチハイト以上のブーツ採用されています。

それを踏まえて日本市場に目を向けると…
先ず、リアルワークとしてのブーツではなく、あくまでもファッション性の高いブーツとして売られています。
更に日本の生活様式は「脱ぎ履き」の必要性が多いので、ハイトが高いと敬遠されがちなので、レッドウィングに6インチハイトの#875で同じ様にラグソール(vibram132)を採用したブーツの企画提案がされたのではないかと考察します。

また、#899と違う点はソールの構成にもあります。
#8175はウェルトの下にラバーミッドソール→vibram#132という構成ですが、#899はウェルト→ミッドソール(集成材(ナンポウ)と呼ばれる材料)を挟んで→ラバーミッドソール→vibram#132という構成
この集成材(ナンポウ)のミッドソールは屈曲性をあえて悪くするために入れています。登山靴を想像すると判ると思いますが、山の登山ルートで屈曲性の高いブーツは地面に添って曲がってしまうので危険です。これは工事現場やフィールドで使用する場合も同じことが言えます。

この事から”街履き”、”タウンユース”…いわゆるアメカジファッションブーツとしての位置づけになっている日本では、「曲がる靴底」の方が良いわけで、集成材のミッドソールは不要となったのではと考えます。

因みにこの「ナンポウ」のミッドソールはWESCOやWHITE'Sでは革を使用しています。

■”ホーソーン・アビリーン”(ラフアウトレザー)の日本企画#8173

ソールへの考察は以上で、次に甲革(アッパー)の革について

#8173はこの#875に、当時のアメリカ市場では主にペコス・ブーツなどウエスタン系のブーツやアウトドア・ブーツに使われていたベージュ色のラフアウトレザーであるホーソーン・アビリーンを使ったものとして、1989年に日本企画として誕生しました。(出典;©Red Wing Shoe Company Inc.https://redwingheritage.jp/item/08173.html  より抜粋)と、なっていて、この1989年というのがクセモノです。

また余談ですが、#8176のブラッククロームのアッパーにトラクショントレッドソール(白ソール)を採用して#875と同様のアッパー・ボトム構成のブーツ“#8179”が販売されたのが1995年と#8173よりも更に後発な事も興味深い…

■渋谷アメカジセレクトショップ別注#8268

もうひとつの”ホーソーン・アビリーン”を使用した代表的なブーツとして#8268があります。
#8268はブラック・クロームのレッドウィングエンジニアブーツ#2268をラフアウトレザー(ホーソーン・アビリーン)に変更し1989年(※1987年という説もあり)に渋谷の公園通りから神宮通りにつながる坂を下った右手にあった「アメカジ」「渋カジ」の中心的なショップの別注モデルとして販売されました。

1991年からはレッドウィング日本正規品としてラインナップされていますが、ショップ別注の#8268はインステップのバックルとストラップが低く「低ベルト」と呼ばれている特徴的な面構えで、現在ではヴィンテージブーツとしてとても高額で売買されています。

と、今回はここまでで続きます。
この「謎レッドウィング」からどんどん離れていく感はありますがw

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