
ファースト・レター(盛岡の嫁):脚本
菊池佐紀子 主人公
佐伯紗代子 佐紀子の姉
新宮もえみ 叔母
内藤 パノニカ店長
修子 パノニカ常連
佐紀子N
「夏の終わり頃、母が死んだ。51歳だった。入院したと思ったら
あっというまに逝ってしまった。シングルマザーで。
親戚も疎遠な家庭だったから。お葬式なんて小さなもので。
唯一の身寄り母の妹。もえみおばさんが色々と手伝ってくれた。
悲しむ暇もなく月日は過ぎて。季節はもうすっかり秋になっていた」
○自宅
もえみ「さきちゃ~ん。年末どうすんの?よかったらうちに来ない?」
佐紀子「え、横須賀に?」
もえみ「そ、どうせひとりになっちゃうでしょう?流石に一人にならない
ほうがいいと思うんだよね。今は大丈夫そうに思えてもさ」
佐紀子「そうだね、もえねぇの言う通りかも」
もえみ「この部屋も片付けないほうがいいわよ、まだ。
こんなのはゆっくりやればいい。
部屋の隙間が増えると心の隙間はその3倍にがらんとするから。
いっそ引っ越すのもありよ」
佐紀子「まるで経験者みたいな言い方」
もえみ「昔、同棲してた彼氏が出て行った時の経験よ」
佐紀子「やば、初耳!聞きたいそれ」
もえみ「あ、これはお酒飲みながらのつまみにしましょ。
あ、旦那には内緒だよ〜ああ見えて今だに嫉妬するんだから」
佐紀子「若いな~」
もえみ「年下だしね」
佐紀子「あれ、新宮さんって幾つだっけ?」
もえみ「37だよ」
佐紀子「へえ~どりで。まあ、釣り合ってるか。
もえねぇ。30代に見えるもんね。」
もえみ「何目線よ。知り合って4ヶ月で結婚だったしね。
まぁ相性いいのよね」
佐紀子「相性か~」
もえみ「そういえば、さきちゃんは彼氏は?」
佐紀子「当分はいいいかな~。他人の人生に関わってる暇ないかも」
もえみ「そういう言い方で返すとこ姉さんに似てるね」
佐紀子「似てるのか。ふ~ん。・・・・母が死んでから私はふと気づいた
母の歴史をあまり知らない。どういう人生の過去を経てきたのか。
岩手出身なのは聞いたけど実家に行ったことはない。
葬式だって友人関係だけで親戚は一人も来なかった。
訳ありなのは察してた。でも・・・・。
ねえ、もえねぇ。今更だけどお母さんの事や実家の事知りたい」
もえみ「おお、急に切り込んできたね。そっかそうよね。
うちのタブーみたいなものだったもんね。
もう知るべきかもね。それにまずこれにヒントがある。
確か、この棚にしまってあるって言ってた、か、な~。
あ、あった。はい。」
佐紀子「なにこれ、手紙?菊池貴代子ってお母さん宛じゃん。
佐伯紗代子ってだれ?」
もえみ「いいから、読んでみてよ。ほら、いいから。」
紗代子N「拝啓、お元気ですか?岩手にも夏が来ました。
相変わらず今年も平泉に
出かけたりしています。私も、もう24歳になりました。
報告といえば花巻を離れて一人暮らしを始めました。盛岡です。
行きつけの店もできました。お酒が飲めるジャズの店です。
わかりますか?
パノニカ。偶然の出会いでした・・・」
佐紀子「ね、これ誰?お母さんの友達?去年の手紙じゃない。
なんのヒント?」
もえみ「まあまあ、落ち着いて。この手紙は毎年、夏と年末に
届いてたそうね、6年前からになるわ。
ねえ、本当に知りたい?お母さんの事。
この手紙の差し出し人が誰なのか。
これは少しだけ覚悟が必要になるよ」
佐紀子「うん。知りたい。」
もえみ「わかった。実はね、姉さんにも託された事なの。
が来たら話すって。本当は一周忌終わってからのつもりだった
けど。まいっか。父親は事故で死んだって聞いてるでしょう?
事実なんだけどちょっと違う。
事故で死んだのはあなたの父親じゃないの」
佐紀子「どういう事?」
もえみ「うん、ややこしいよね。ちょっと複雑なんだけど。
うちらの両親は早くに死んで借家だった盛岡の実家は
とっくになくなってる。重要なのは花巻なの。
姉さんは一度、花巻に嫁いでる。
でもね花巻には二度と顔を見せない事情がある。
そして、ここが肝心。あなたが生まれる前にその事故は起きてる」
佐紀子「んっとごめん。ちょっと追いついてない。事故で死んだのは
私のお父さんじゃないって事?じゃあ私のお父さんは?」
もえみ「ん~~じゃあさ、さきちゃん。盛岡に行っておいで」
佐紀子「え、なによ、やぶからぼうに!なんで?」
もえみ「百聞一見にしかず。行って確かめておいで。お母さんの秘密。
それはあなたの秘密でもある。いや、行かなきゃダメなの。
いつかは行く場所なの。行っておいで。いや、決めた。
あなたは盛岡に行くの。そして菊池家の秘密を確かめておいで」
○新幹線
佐紀子「なんとも急な展開で。私は二日後には盛岡に向かう新幹線に
乗せられた。6枚の手紙を渡されて。
とにかく私はその6枚の手紙と母の形見を持って盛岡へ。
その途中で6枚の手紙を読んだ・・・
もえねぇ、これヒントっていうかほぼ答えじゃん・・・」
紗代子N「拝啓、菊池貴代子様。突然お手紙書いてごめんなさい。
お久しぶりです。でいいかわかんないけど。
どうしてもずっと気になって探してしまいました。
そして住んでる場所を知りました。今は横浜にいるんですね。
もちろん私がこうして手紙を書いてるのは親族には内緒です。
だからお返事もいりません。
こうして居場所がわかっただけでも私は嬉しいです。
少し前に知ってたけど手紙もとても迷いました。
会いに行くことも考えました。
でも迷惑になると思ってせめて手紙で。
我慢できなくてごめんなさい。
だってずっと言えてないもの。お誕生日おめでとう。
お母さん・・・」
佐紀子「これが最初の手紙。お母さんって母の事だ。
その言葉通りなら私に姉妹がいる。この紗代子さんは姉?
なんで今まで秘密だったの?お母さんなんで?
10月の盛岡は寒かった。あたりまえだ。東北だもの。
宿も叔母がささっと取ってくれて。
なんだか遠くにお使いに来たみたいだ。
この手紙を手掛かりにするなら。まずはこのパノニカだ
調べてみたら夜に空いてるお店だった。
夜まで少し観光かな・・・
なんだか普通に盛岡市内のスポットを巡ってみた。
そっかあ宮沢賢治は岩手の花巻なんだ。
私は母の本棚を思い出した。
散策してるうちにあっという間に日が暮れた」
○パノニカ
内藤「いらっしゃい」
佐紀子「一人なんですけどいいですか?」
内藤「いらっしゃいませ。もちろん、どうぞ」
佐紀子「あの、お酒飲めないんですけど」
内藤「大丈夫ですよ。カフェバーなんで珈琲、ケーキもありますよ。
メニューです」
佐紀子「じゃあ、このブラジルください。あと、このケーキ」
内藤「畏まりました。・・・こちらの方じゃないですよね」
佐紀子「え、ええ。はい。なんでですか?」
内藤「だってなんか違いますもん。こう盛岡にはない感じがあるなぁ。
都会っぽさ。ジャズ好きなんですか?」
佐紀子「横浜から来たんです。ジャズはよく母が聴いてました。
ブロッサム・ディアリー、デューク・エリントンとか。」
内藤「へえ、お母様が・・・横浜のジャズ喫茶とかいいよね。
あ、旅行じゃないでしょう?」
佐紀子「え?」
内藤「いや、こんな時期に一人旅珍しいから。はい。ブラジルです」
佐紀子「ありがとうございます。そう言われたらそうですね」
内藤「おお、なんだかワンダーですね」
佐紀子「ワンダー?」
内藤「そう、不思議な。ワクワク、ドキドキみたいな。そんな事です」
佐紀子「それを言われたらこれはきっとワンダーです」
内藤 「ほ~ら!僕は最初からワンダーを感じてますよ」
佐紀子「なんでですか?」
内藤「ある人に雰囲気が似てるんです。いや目元がとても似てる気がする
常連客なんですけど。
その人もワンダーに導かれてやって来たみたいで。
偶然にもその人もそのブラジルを飲んでるんです」
佐紀子「あの、その人って。佐伯紗代子さんって方じゃないですか?」
内藤「ワンダーだ。まさに的中だ~。パズルが今、一致した。親戚の方?」
佐紀子「あの。わかんないんです。それを探しに来たんです
私とどんな関係なのか」
内藤「おったまげたなぁ、どういう事だ。ちょっと考えるね~ん~。
あ、ちょっと待って」
佐紀子「はい」
内藤「この写真の人。もしかして知ってる?」
佐紀子「え!これ母です」
内藤「出た~。想像を超えた事件だ。
えっと。この人はね昔、つまり、叔父がこの店を始めた頃
バイトしてた人なんだ。そしてこの人は紗代子ちゃんの
お母さんなんだ。ってことは。
君は紗代子ちゃんの妹さんだ。似てるわけだ」
佐紀子「あの、それを確かめに来たんです。本当に私の姉なのか。
だとしたら会って知りたい事がたくさんあるんです」
内藤 「でもね、紗代子ちゃん今、盛岡いないみたいなの。
先日来た時しばらく来れないって。ああ、連絡先わかれば・・・」
ドアのベルが鳴る
内藤「いらっしゃい。あ!修子さん!ちょっとちょっと。ちょうどいい!」修子「なあに。内藤くん。途端に騒がしい・・・何?新人さん?」
内藤「修子さん。彼女、貴代子さんの娘さんらしいんです」
修子 「あら、貴代子さんの?え、なあに。サヨちゃんの妹さんって事?」内藤 「それがね。どうやら二人は会った事ないようで」
修子 「ヒェえなにそのドラマみたいな話・・・ああ、父親が違うとか?」内藤 「ああ!それだ!それ。そうですよね!
あ、あの。なにさんだっけ?」
佐紀子「あ、私。佐紀子です。菊池佐紀子です」
内藤 「一文字違いだ。間違いない!あ、僕は内藤って言います。
この店のマスターで。こっちはうちの嫁の静香。で。
ちらは君のお母さんの貴代子さんと当時一緒にバイトしていた。
修子さん」
修子「ご挨拶が遅れてごめんなさい。修子です」
佐紀子「修子さん・・・あの。母の事を教えてください!
私。母の事を知る為にここに来たんです!」
修子 「これは一杯飲まないといけない話ね。ウィスキーお願い」
修子 「そう大変だったね、貴代子さん健康な人だったのに。・・そうね
何から話したらいいかな。確か高校の同級生と結婚したのよね。
盛岡から花巻に嫁いだの。その時に生まれたのが紗代子ちゃん。
でもその旦那が事故で急死してね。風の噂に盛岡に一回戻ったけど
すぐどこかに行ったって。周りは同情してたけど。私はちっとも
だって結婚してから貴代子さんは
あんまり幸せじゃなかったみたい。
ある時、電話でね。娘がいてよかった。
いなかったら自分がどうなってたか
わからないって。泣いてた事があって・・・
ここにサヨちゃんが現れた時は
本当に驚いた。神様っているんだって。
本当に不思議な巡り合わせ。
そしてこうして今度はあなたがここに辿り着いた。
運命っていたずらで本当に不可思議ね」
佐紀子「あの、母はなぜその、岩手を離れ。
そして私に秘密だったんでしょうか?」
修子 「そうね。その深くはわからないわ。
私は当時のバイトの後輩でしかないしね。
それで。あなたはサヨちゃんに会いに来たの?」
佐紀子「はい、叔母から手紙を渡されて。それで初めて知りました」
修子 「まあ、気丈ね。きっと貴代子さんの血を引いてるからかしら。
あ!大変。私、ちょっと自分の店を閉めるのに戻らなきゃなの。
また明日、ここに来て。
それまでにサヨちゃんと連絡とっておくわ」
佐紀子「ありがとうございます!・・・
そして翌日私はまたパノニカを訪ねた」
内藤 「いらっしゃい。あ!佐紀子ちゃん!修子さんから伝言。
紗代子ちゃん戻って来たって!
19時半、駅一階にあるカフェで待ってるからって。
これがお店のカード。」
佐紀子「何から何までありがとうございます。いってきます」
静香 「とんでもない!落ち着いたらまた顔出してね!行ってらっしゃい」
佐紀子「はい!行ってきます」
○カフェ
佐紀子「あの、紗代子さんですか?」
紗代子「うん。佐紀子ちゃん。座って。不思議ね、すぐわかった」
佐紀子「何から話していいか。わかんないですけど」
紗代子「お母さん死んじゃったって。少し前に知ったよ。
線香も行けなくてごめんね。手紙に書いてある通り。
私はあなたの姉です。これには割と複雑な事情があってね。
ちょっと長くなるけどいいよね。
その為に会いに来てくれたんだもんね」
佐紀子「はい。聞かせてください」
紗代子「私たちは父親違いの姉妹。事故で死んだのは私の父親よ」
佐紀子「それがどうして秘密だったんですか?」
紗代子「そこには。もう一つ別の秘密があるの。
少し信じられないかもしれないけど。
その事故があった夜ね。お母さんは不倫相手と会ってたの」
佐紀子「不倫!」
紗代子「声が大きい。そうよね、私たちの親がまさかって。
でもね、これがまたひとひねり。
その相手は女性だった。つまり母親はバイセクだったってわけ。
実はうちの父親はね普段は普通なんだけど。
とかく酔っ払うと性格が変わる
人だった。暴力もあったし私も幼い時よく怒鳴られた。
怖くてよく泣いてた。
その事故だって飲酒運転しちゃったみたいなの。
ある時にパノニカに来たお客さんと母は恋をした。
きっと逃げ場が必要だった。
事故の夜をきっかけにその関係がバレた。
佐伯の親族の中で大問題。
結局、そんな事を弁明して許してもらえる訳もなく
母は佐伯を追い出されて私も引き離され
それ以降、母はなき者として私は祖父祖母に育てられた。
そんな二人も数年前に他界。だけど佐伯家の周りからも
私が母親と会う事は固く禁じられたままだった
田舎だし仕方ない。体裁的にタブーよね」
佐紀子「手紙は?どうして手紙を書いたんですか?」
紗代子「うん、やっぱりどうしても忘れられなくて。調べたの。
電話だと切られたら怖くて。
とりあえず元気に生きてる事も伝えたくて。
そこから手紙を毎年一回だけバレないように書いてた。
その度にお母さんは返事をくれた。
もちろん差出人をごまかして私の転校した
同級生だと言うことにして。
だから私はあなたの存在も知っていた」
佐紀子「手紙には私の事書いてなかった!」
紗代子「だって手紙だけじゃないもの。何度か電話でも話した。
その度にいつか会いに行くって約束した。
叶わなかったけど・・・」
佐紀子「これ、母の形見です。
もえみおばさんにある人に渡すんだって渡されました。
紗代子さんですね」
紗代子「綺麗なネックレス。ありがとう。もえみおばさんか。懐かしい。
ちっちゃい時に遊んでもらったの覚えてる。
写真も一度送られて来たよ」
佐紀子「私だけ何も聞かされてない・・・」
紗代子「うん、でも。考えても見てよ。そんな事情。
どう説明するの?察してあげて」
佐紀子「・・・私の父親のことも聞いてますか?」
紗代子「うん。すごい、本当に何も聞かされずに来たんだね」
佐紀子「笑い事じゃないです」
紗代子「だよね、ごめんごめん。私が聞いたのは
横浜で出会った人だって。でも結婚しなかった。
結婚は懲りたって話してた。親子引き離されて。
せめてもう一人の子だけは自分の手で育てようと
思ったんじゃないかな。
ねえ、佐紀子ちゃん明日も暇あるよね?小岩井農場連れて行くよ。
私とお母さんの思い出」
佐紀子N「正直、一晩たっても自分の中でまとまらなかった。
翌日、小岩井農場に行った」
○小岩井農場
紗代子「こっちこっち。ポニー乗ろうよ。
あ、牛乳のも?ヨーグルトも美味しいよ」
佐紀子「すごいはしゃいでるじゃないですか!」
紗代子「え、だって。ねえ~」
佐紀子「ねえ~ってなに?」
紗代子「だって離れてた妹に会えたんだよ。私にとって家族。
そして母親の思い出を話せる同志」
佐紀子「同志って」
紗代子「この奥にね。アーチェリーできるの。
やったことある?やろうよ~!」
佐紀子Z「いつの間にか、私たちは昔からの友人のように遊んでいた。」
○農場の出口付近
紗代子「ねえ、また盛岡おいでよ。
パノニカも一緒に行って、そして私も横浜行くよ。」
佐紀子「え、だって親族のタブーは怒られるんじゃない?」
紗代子「正直。お母さんが死んだって聞いて。すごく後悔してるの。
そんなもん破ればよかったって。モヤモヤしてた。
そしたらあなたが会いに来てくれた。吹っ切れたのよね~。
私達、同じ人の遺伝子を引き継いでるんだよ。
それって当たり前だけど凄い事よ」
佐紀子「遺伝子を引き継いでるって言われると。なんか凄い」
紗代子「はい、これ」
佐紀子「これ!ミルクケーキのお菓子」
紗代子「そ、やっぱりあなたも食べた?
これ東北のやつ。本当は山形のもんだけどね」
佐紀子「うん!小さい時、お母さんがくれてた。懐かしい。」
紗代子「私もよくもらってた。
ね。なんか不思議ね。過去と今がツナがった感じ」
佐紀子「ワンダー!」
紗代子「それ、内藤さん!もうモノにしてる。
これから、私が知らないお母さん教えてね。
佐紀子ちゃんの方がよく知ってるんだから」
佐紀子「うん。紗代子さんに私も知らない事もっと教えて欲しい」
紗代子「紗代子さんってやめよ。姉さんでいいよ。
あ、慣れたらね。慣れたらで!
もう、日暮れだ。こっちは暮れるの早いでしょ?帰ろうか。
新幹線で帰るんでしょう」
佐紀子「うん。今日はありがとう。楽しかった・・・」
○新幹線の中
佐紀子N「私は盛岡の駅で紗代子さんに見送ってもらった。
何度もまたすぐに会おうって。
笑顔で彼女は言った。私には姉がいる。盛岡に。
少し前にはそんな事を自分が口にするなんて想像もしなかった。
本当に変な数日だった。
新幹線の中で彼女の言葉を何度も思い出した」
○改札前
紗代子
「急に会っても姉さんなんて思えないかもしれない。だからこれから。
これから姉妹になって行こうよ。失った時間これから作って行こう。
ゆっくりでいいから。じゃあねサキちゃん」
○新幹線
佐紀子「うん(実際にミルクケーキをかじる)美味しい。
お母さんの味だ」
終わり