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Canvaのインボイス・仕入税額控除について(2024年5月21日現在)
Canvaの有料プランに契約後、初回請求の請求書の記載内容を確認したところ、適格請求書の要件に該当していなかったのためサポートへ問い合わせてみました。
ご参考までに問い合わせ内容をシェア致します。
1.Canvaは適格請求書発行事業者に該当しています。
登録番号:T2700150107555
登録日:令和5年10月1日
として、適格請求書発行事業者に該当しています。
2.Canvaはデフォルトでは適格請求書を発行していません
仕入税額控除の要件として、「適格請求書を保存すること」がありますが、Canvaはデフォルトでは適格請求書を発行していません。
下記の請求書には次の①及び②の記載がありません。
①登録番号
②税率の不記載(消費税10%の記載なし)
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3.結論:Canvaのサポートに連絡して、登録番号+税率の記載の依頼が必要
Webで調べてみても有益な情報が見つからなかったので、サポートに問い合わせてみました。
(1)提示された解決方法(適格請求書に該当しません。)
提示された解決方法は、「請求先住所に、Canvaの登録番号を追加して下さい。」でした。
この方法では、登録番号の記載要件は(何とか)満たしますが、適用税率の記載がないため、適格請求書に該当しないこととなります。
下記引用がサポートからメールです(太字ママ)
当社の日本のアドバイザーによると、Canva はすでに登録番号
T2700150107555で登録された外国事業会社であるため、追加の手続きを必要とせず、自動的に適格請求書発行者となり、日本の税務当局から書簡で通知される予定です。
ただし、現在の請求書にはこの登録番号が自動的に反映されません。 必要に応じて、回避策として次の手順を実行できます。
ホームページからアカウント設定に移動します。
請求とプランを開く タブ。
チームの請求情報セクションの利用可能なフィールドに入力して、情報を変更または追加します。注: 請求先住所の他に、請求先住所フィールドに納税者番号またはCanva 登録番号を追加することもできます。
「変更を保存」をクリックして終了します。
新しく登録された詳細は、以前の請求書にも反映されます。これらを表示するには、「 請求書へのアクセス」を参照してください。
請求書を手動で更新できるように、請求書のコピー(英語以外の言語の場合)をご提供ください。
ご返答をお待ちしております。
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なお、適格請求書の記載事項は、下記の6つとなります。
①書類作成者の氏名または名称および登録番号
②取引年月日
③取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
④税率ごとに区分して合計した税込対価(又は税抜対価)の額及び適用税率
⑤税率ごとに区分した消費税額等
⑥書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
(2)最終的な解決方法
何度かCanvaのサポート問い合わせを重ねた結果、現状(2024年5月21日現在)のシステムでは適格請求書を発行できないことが分かりました。
解決方法としては、発行の都度Canvaのサポートに問い合わせて、請求書の記載事項を下記のように修正してもらう必要があります。
追加:登録番号:T2700150107555
変更:「税込み」→「消費税 - 10%」
修正依頼した結果、適格請求書を送っていただけました。
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4.対応方法についての提案
(1)基準期間の課税売上高が1億円超の事業者等
請求書の発行の都度、サポートに修正依頼するのはかなりの手間であるため、決算時にまとめて1年分の修正依頼をサポートにお願いする方法が良いと考えます。
(2)基準期間の課税売上高が1億円以下の事業者等
少額特例の対象者に該当しますので、税込み1万円未満の課税仕入れについては適格請求書の保存が不要です。(帳簿の記載要件はあります)
上記はフルシカトしましょう。
以上です。
ここまでお読み下さいましてありがとうございました。