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ご存知ですか?肌の素晴らしい能力「アルカリ中和能」

「肌は弱酸性だから、洗顔も弱酸性で洗う方がいいの︖」というご質問をいただきます。泡立て洗顔料、クレンジングオイルは基本的にアルカリ性です。
洗顔料やクレンジングで汚れを落とすということは、一時的に弱酸性のバリア機能を緩めるということです。
スキンケアで最も肌に負担を強いる行為ですが、これなしで清潔な肌にはなりません。

確かに肌は弱酸性、でも私たちの肌はアルカリの刺激を受けても30分ぐらいで弱酸性に戻ろうとする不思議な優れた能力をもっています。

これが「肌のアルカリ中和能」といわれているものです。

皮膚に備わっている「刺激に対する保護作用」で、誰もが持っているすばらしいpH調整能力。

ですが、肌あれ、乾燥、日焼け直後などの肌が過敏なときは、この能力がうまく働かないときがあります。

肌は弱酸性といいますが、実は皮脂膜と角質層だけなのです。

角質層の下の組織、真皮は弱アルカリ性で、人体は血液も含めて超弱アルカリ性なのです。 では、なぜ角質層だけが弱酸性なのでしょうか︖

それは、肌表面に常に分泌される皮脂と汗が弱酸性だからです。この二つが混じり合って天然の皮膚保護膜となり雑菌の侵入や繁殖を抑え、肌を保護しています。

また、肌は、42日周期で垢となって剥がれ落ちる新陳代謝(ターンオーバー)機能があります。

肌の表面、角質層は、ミルフィーユのように20層くらいの細胞が重なったケラチンという硬化したタンパク質。

ここはpH5前後(弱酸性)で細胞同士が強固にくっついています。

これが柔らかくなり剥がれやすくなるのは、肌表面が弱アルカリ性に傾いたとき。洗顔料を使った「洗顔」です。

老化角質や毛穴に詰まったメイク汚れ、老廃物などをスムーズに落とすために弱アルカリ性の洗顔料が必要になってくるわけです。

肌自体もこの老化角質がくっついた状態を剥がれやすくするためにある酵素が細胞同士の接着を弱めていきます。

ただ、年齢と共にその酵素も生成されにくくなり、「角質肥厚」=ざらつき・くすみ・色素沈着・キメの乱れ・乾燥・シワ・タルミ・目立つ毛穴の原因にもなります。

つまり、肌が荒れていたり、過敏になっていたり、年齢を重ねた肌など、状態によってはこの中和能機能がうまく働かなくなります。

洗顔後、中和能が働いて肌表面を弱酸性に戻すため、正常な肌なら約30分前後でもとのphに戻りますが、

常にアルカリ性に傾いている、いわゆる敏感肌や肌荒れをおこしている状態、また年齢を重ねたおとなの肌はこの回復のためにそれ以上の時間がかかる場合があります。

「洗顔後なるべく時間を空けずローションをつけましょう。」というのは、

早く弱酸性に戻し、乾燥や過敏で起こる肌荒れを予防するためなのです。

洗顔後の肌を出来るだけ早く元に戻すためにもローション塗布は大切です。

季節や肌の状態で洗顔料をチョイスし、知的スキンケアをお勧めします。

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