デザインはオーダーメイドの時代へ-オリジナルドリップコーヒーの作り方(デカフェ可)-
今回はドリップコーヒー作りのHOW TO系とデザインの未来予測に伴う実戦型の記事です。
クレイジータンクでは、これからのビジネスやデザインが、よりオーダメイドやセミオーダーメイドの時代に入っていくと予測し、これまで事業展開を行ってきました。
そして先日、クレイジータンクオリジナルでディレクションさせていただいたドリップコーヒー「CAFE de MARINE」が完成し、販売がスタートしました。
製作秘話もぜひご覧ください。
自分だけのフィルターコーヒーを作りたい、と思ってインターネットなどで調べると、選択できるコーヒー豆が限定されていたり、デザインも指定の物だったりします。それをオリジナルやオーダーメイドと言い切るのかは色々な意見があると思いますが、私たちクレイジータンクがオリジナルでディレクションするフィルターコーヒーの作り方をご紹介させていただきます。
1.オーダーメイドでコーヒーの味わいの方向性を決める
この工程を一番重要視します。
好きな"味わい"だけでなく、その人の人生や経験など、オーナーとなる方を構成する"何か"を一緒に読み解きながら、味の方向性を見極めます。
その際、打ち合わせでいろんなフィルターコーヒーを飲んでみることもあります。すでにお好きなコーヒーがある場合は紹介していただき、飲んでみます。
味だけを追求するのではなく、その人らしさの追求を大切にします。
2.方向性が決まったら、コーヒー豆を焙煎する
この工程も時間がかかります。コーヒー豆の種類や浅煎り・深煎りなど焙煎度も決める工程で、クレイジータンクが焙煎をお願いするのは焙煎士の日比野泰之さんです。
コーヒー豆のサンプルが完成したらドリッパーで試飲をし、気に入るまで何度も微調整することがあります。
3.ドリップパックの種類とパッケージデザインを決める
フィルターにはドリップパックVFR型・ドリップパックX型・DIPStyleの3種類があり、お好みのフィルターを選んでいただきます。そしてパッケージの袋の色や素材を決めます。この選択肢は製造をお願いする業者にもよりますが、クレイジータンクと日比野氏がお願いしている株式会社ピーエスアイさんは色々な選択肢を持っておられます。
実際のパッケージサンプルを製造業者からもらうこともできます。
4.袋に充填する内容量と粒度(豆の細かさ)を決める
空のフィルターに完成したコーヒー豆を入れ、内容量を決めていきます。
8g、9g、10g、11g、12gの選択肢があり、どの内容量がコーヒー豆に合うのかを決めていきます。サンプルが多い場合は、一つ一つ調整して内容量を決めます。
この時に細引きや中細引きなどコーヒー豆の粒度も決定します。
5.ロゴなどデザイン関係を決める
デザインは基本的にクレイジータンクのデザイン担当がデザインし、お客様と調整します。
ここで重要視するのが、グラフィックデザインのノウハウやルールに従うだけでなく、お客様の声や人生や体験に耳を傾けることです。プロとしてのデザインルールとお客様の満足度のバランスをしっかり取ります。
デザイン例
るみブレンド
KAICHOブレンド
TOP OF TOP COFFEE BEANS
CAFE de MARINE
この工程で製作費(ディレクション費は別途)のお見積もりが見えてきます。販売金額の設定も大切なオリジナリティになります。
6.パッケージにおけるロゴの配置位置などを決める
配置などは細かく調整可能です。文字ずれなどあれば修正してくれます。文字はアウトライン化が必要です。画像データは文字ずれが起こっていますが、この辺りもしっかりと製造業者と調整を重ねます。
7.パッケージの裏側に記載される仕様書を作る
お客様に決めていただく項目は以下です。
・商品名
・販売者名
・販売先住所
・配送先住所と名称
他、賞味期限や保存方法などは焙煎士である日比野泰之さんが記載します。
8.業者から送られてくる完成データを確認し調整する
裏面の記載情報やロゴデザインの配置など、製造業者から確認の連絡がきます。日比野さんが確認をし、クレイジータンク、そしてお客様にも確認をしていただき、問題なければ製造に入ります。1000袋からのオーダーとなります。
コロナの状況もあり、現在は少し製造に時間がかかることもあります。
9.製造所にドリップコーヒー製作を依頼し、完成品を待つ
焙煎士である日比野泰之さんから製造業者へ焙煎したコーヒー豆を送っていただき、窒素充填された商品が手元に届くのを待ちます。
10.完成とお届け
製造業者から完成したドリップコーヒーが届きます。ご相談によっては配送先を複数に分けることも可能で、大きめの段ボールにまとめられて届きます。
11.販売までに必要な要項
別途商品カードやパッケージデザインなども承ることがあります。
以上がクレタン式のオリジナルドリップコーヒーの作り方になります。コーヒー豆やデザインにこだわりながら、お客様だけのオリジナルドリップコーヒーをご提供しています。
これからのビジネスには"手間"をどれだけかけられるかが重要になってくると考えています。お金はかかるけれど、手間暇をかけながら、一緒に寄り添いながら本物を提供することが大切です。
テクノロジー時代や合理化の時代だからこそ、一人一人に寄り添った事業を大切にしていきたいと考えています。
CRAZYTANK research station 研究員一同
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