【好話】イカれエロ女たちがバカガキの心臓を狙う話、チェンソーマン(ひとつめ)
もしもデンジ君が銃の悪魔を殺せたら 私がキミの願い事なんでも一つ叶えてあげる
それって・・・・・・ それはつまり・・・・・・ デンジ君が銃の悪魔を殺したら マキマさんが願い事なんでも一つ叶えてあげるっつー事ですか・・・!?
こんな感じのセリフがありとあらゆるところに散りばめられている最高の漫画です。
このセリフを言っているマキマさんは、公安のだいぶ上の方の役職のお姉さんで、主人公のデンジの上司にあたります。
第一話で、死んだ親の借金のカタに内蔵やらなんやらをヤクザに取られつつ、ポチタというチェンソーの悪魔(かわいい犬みたいな生き物)と一緒にデビルハンターという悪魔を狩る職業の真似事をさせられています。
困窮という生ぬるい表現で言い表せないほど、質素な生活をしていたデンジは「食パンにジャムを塗って食べる」、「一度でいいから女を抱いて死にたい」などの、その生活では手の届かない夢を毎夜毎夜眠れるまでポチタに語ります。
しかし、ある夜そのヤクザたちは「ゾンビの悪魔」と契約して、痛みを感じず自我もないゾンビ兵士たちに変えられてしまっています。
デンジは、一度そこで殺されてしまいますが、チェンソーの悪魔である「ポチタ」との「心臓をもらう代わりに、デンジが描く夢を見続ける」という契約により、額と両手からチェンソーの生えた、「チェンソーマン」として復活します。
そしてゾンビの悪魔とそのゾンビ兵士たちを返り血の気持ちよさに溺れながら殲滅します。
夜が明けるころ、通報を受けてゾンビの悪魔を討伐しにきたマキマさんとその側近が血の海の中で自我を失ったチェンソーマンを発見します。
「だ・・・抱かせて・・・」、そう言いながら崩れ落ちるチェンソーマンをマキマさんが抱き寄せると、変身が解けて憔悴したデンジはマキマさんに公安の犬として飼われないか?という提案をされます。
「飼うならちゃんと餌はあげるよ」と言うマキマさんにデンジはこう尋ねます。
「餌って・・・・・・・・・ ・・・・・・朝飯はどんなの?」
「う~ん・・・・・・食パンにバターとジャム塗って サラダコーヒー あと・・・デザートかな・・・」
「最高じゃあないっすかあ・・・・・・」
最高じゃあないっすか?????
今までの最悪を煮詰めて、そこにまた別の最悪を継ぎ足しているような生活をしていたデンジからすれば、まさに夢が叶う最高の提案です。
早速デンジはマキマさんとともに、公安の本部に向かいます。
その途中のサービスエリアで発生した、「筋肉の悪魔」という雑魚悪魔をボロボロのデンジに殺しておいでというマキマさん。
からがら倒したデンジでしたが、憔悴しきったからだでは、人生で初めて食べるうどんも、フランクフルトも口まで運べません。
「ハイ アーん」「アーん」、なんとマキマさんにアーんして食べさせてもらいます。羨ましい限りです。
「おいしい?」「ワン!」デンジの返事を聞くと、愛玩動物でも見るかのような目でデンジを見るマキマさん。
デンジからすればそんなことはどうでもいいのです、初めてまともに話した女の人であり、ツラも良くて乳もでかいマキマさんにデンジ少年の心はもう完全に支配されてしまいました。
おそるおそる好きな男のタイプを聞くデンジ・・・
「う~~~~ん・・・・・・」少しだけ間を置いて、マキマさんは口を開きます。一度外した視線をまた戻し、こう一言。
「デンジ君みたいな人」
「デンジ君・・・・・・?」
「俺じゃん・・・・・・」
お前仕事やめろ 明日も来たらまたボコるからな
東京のデビルハンター東京本部に到着した、デンジとマキマさん。
先輩であるアキという男とバディを組まされたデンジはマキマさんと一緒に働けないことにぶつくさと文句を言いながら二人でパトロールへと出かけます。
「ちょっとこい」そう言うアキに、路地裏に連れていかれたデンジは顔面に肘鉄をかまされます。
デビルハンターという命を賭ける仕事を舐めたデンジに、それだけでは終わるはずもなく、ボッコボコにしたあとにタバコを投げつけ唾でその火を消すというフルコンボをたたき込みます。
しかし、デンジはそんじょそこらの男ではなく、ハングリー精神のみで生きてきた獣です。
背中を見せたが最後、振り上げられるデンジの足はアキの金玉に一閃。
「先輩は優しい人なんだなあオイ・・・・・・」
俺は! 男と! 喧嘩する! 時ゃ! 股間! しか! 狙わねえ!
そう叫びながら、何度も何度も蹴り上げられるアキの金玉はもう限界です。
「はじめて人並みの扱いされたし はじめてメシ食わせてもらった 俺にとっちゃ夢みてえな生活だ」
「俺は軽~~~い気持ちでデビルハンターになったけどよぉ この生活続けるためなら死んでもいいぜ」
そう啖呵を切ったところで、アキの反撃がはじまります。
しかし、蹴り上げられ続けた金玉のダメージと、その後も金玉しか狙わないデンジに、ついにダウンしてしまいます。
先輩が金玉の悪魔に玉を襲われました
クソみたいな嘘とともにマキマさんのもとへと帰った二人を「仲良くできそうでよかった」と安心した様子でこう続けます。
公安を辞職したり違反行為があった場合デンジ君は悪魔として処理されます
つまり
死ぬまで一緒に働こうってこと
横で聞いていたアキもさすがにこれにはドン引きです。
そうして相棒を得たデンジ君の、公安のデビルハンターとしての楽しい楽しい夢のような生活が始まるのです。
アキの家で暮らすこととなったデンジは、ことあるごとにアキをキレさせながら、最高の暮らしを手に入れます。
その最たるものは、冷蔵庫に入っていた2、3種類のジャムと数種類の香辛料を贅沢に塗りたくった「最強のパン」を作ったことです。
夢でしたからね、パンにジャム塗って食べるの。
でもデンジも人間だったようで、そんな生活にどこか「飽き」を感じ始めます。
夢多き少年、デンジの次なる夢とは・・・???
胸ぇ揉んでみてえ・・・・・・
いきなり女を抱くことは難しいと判断したデンジは、まずは胸からなら俺にでもいけるんじゃないか・・・?と、天才的な発想を閃きます。
マキマさんやアキとの朝礼中も、上の空でどうマキマさんの胸を揉むのかしか考えられません。
おうおう! ひれ伏せ人間!! ワシの名はパワー!
強烈なセリフとともに登場した「血の魔人」パワーと新たにバディを組むこととなるデンジ君。
魔人とは、悪魔が人間の死体に取り付いて人間の姿を持ちながらその頭部に悪魔的な特徴を見せるという生き物です。
パワーちゃんの場合には鬼のような赤い角が二本生えています。
しかもこのパワーちゃん、美人の死体に取り付いているツラがカワイイ魔人なのです。
しかし、中身は悪魔です。自己中心的で嘘吐きですぐ他人のものを自分のものと思い込む性格の最悪さに、デンジはブチギレながらも、その胸を揉むことだけのために全てをグッと堪えて一緒に任務に赴きます。
ある日、パワーからある相談と交渉を持ち掛けられます。
悪魔にさらわれたニャーコという猫を助けてくれ、と。
しかしいかに優しいデンジくんと言えど、犬派です。(ポチタが犬みたいだったため)
猫かあ~と悩んでいるところ、パワーのキラーワードがデンジの脳に突き刺さります。
ニャーコを悪魔から取り戻してくれたら 胸を揉ませてやるといったらどうする?
悪魔がよぉ! 猫をよお!! さらうなんてよオ!! んな事許せねえよなあ!? デビルハンターとして許せねえ!!
そん悪魔俺がぶっ殺してやるぜ!!
急にデビルハンターの本懐に目覚めたデンジにドン引きしつつも、パワーはニャーコをさらった悪魔のアジトへとデンジを案内します。
そこにいたのは傷ついて、人間の血を求めているコウモリの悪魔でした。
はじめからデンジでは勝てるはずもない、と高を括っていたパワーによって半ばニャーコとの人質交換のような形で、デンジは差し出されます。
しかし、デンジの人間でも悪魔でもない血は、グルメなコウモリの悪魔の口には合いませんでした。
機嫌を損ねたコウモリはニャーコともどもパワーを丸のみにします。
ポチタをもう撫でれんと言ったな・・・・・・ ウヌの気持ちわかったぞ 酷い気分じゃな
血の海の中でなんとかコウモリの悪魔を視界に入れているデンジに、パワーはそう呟きます。
人間も悪魔も嫌いなパワーでしたが、ニャーコから愛を教えてもらったのですね。
オレの胸ェ返せ!
パワーの言葉に、ポチタが姿を消して一日中捜しまわったことを走馬灯のように思い出したデンジ。
コウモリの悪魔の足にしがみつき、その血を飲みながら回復を図るデンジと、早く街にでて新鮮で上質な人間の血を飲みたいコウモリの悪魔との闘いが始まります。
胸の真ん中から伸びる、チェンソーのスターターを引き「ブゥン!!」という音とともにチェンソーマンへと変身したデンジはコウモリの悪魔と対等に、いやそれ以上の力を見せます。
圧倒されたコウモリの悪魔はそこらじゅうの人間を投げつけて時間を稼ごうとしますが、女の子に優しく、男の命はなんとも思っていないデンジにとってそれは、時間稼ぎ未満の意味しかありません。
コウモリの悪魔を引き裂いて、腹の中からパワーとニャーコを救出したデンジは、パワーに尋ねられます。
なぜワシを助けた・・・? ウヌを殺そうとしたのに・・・・・・
チェンソーマンに変身した影響で、貧血になり口を開くこともしんどいデンジはパワーの胸をゆびさし、空を揉むジェスチャーで伝えます。
馬鹿みたいな理由じゃな・・・・・・
そう一蹴しつつも、デンジがニャーコを助けてくれたことに変わりはありません。
胸を揉む許可をもらったデンジは一声
よっしゃあアアアア!!
と天を衝くように腕を振り上げます。
しかし次の瞬間、その前腕に突如空いた穴と、吹き飛んだその腕の先を「パク」と口に運ぶ新たな悪魔の姿が。
コウモリの悪魔とのつがいであるヒルの悪魔が現れます。
面食いのヒルの悪魔は、血が足りなくてチェンソーマンに変身できないデンジに対して、
好みの顔だから逃がしてあげる!
後ろのヤツらは・・・・・・?
殺す
せっかく胸を揉むという夢が目の前にあるというのに、殺されるわけにはいきません。
不揃いの腕と、先端しか生えていない額のチェンソーで、ファイティングポーズをとります。
それを見たヒルの悪魔は嬉しそうに笑いながら
じゃ 死にな
変身も満足にできないボロボロの体のまま、ヒルの悪魔と対等とは言えないまでも渡り合うデンジ、「たかが、胸を揉むためだけに、こんなに戦えるのか?」と若干引いているパワーを横目に、ヒルの悪魔はデンジに語りかけます。
コウモリは私と一緒に全ての人間を食べる夢を見ていた・・・・・・
無謀だけど崇高で素敵な夢 それを子犬程度にぶち壊された
殺すのはもったいないけど
死んでちょうだい
胸揉む前に死ねっかよ・・・・・・!
くだらな~い!
低俗な欲望を持つヤツに殺されたものね・・・
かわいそうコウモリ・・・・・・
その言葉で、デンジの脳裏にアキやパワーの夢についての言葉がよみがえります。
復讐だの 家族守りたいだの 猫救うだの あーだの こーだの
みんな偉い夢持ってていいなア!!
じゃあ夢バトルしようぜ! 夢バトル!!
俺がテメーをぶっ殺したらよお~・・・・・・!
てめえの夢ェ!
胸揉むこと以下な~!?
ボロボロになりながら狂喜の表情を浮かべ、ヒルと夢バトルを繰り広げるデンジを、「悪魔じゃ・・・・・・」と形容するパワー。
どてっぱらにヒルの舌が突き刺さり、
いただきまァアす
一口に飲み込まれるその一瞬手前
狐さんのポーズを作った手を通して、ヒルを見る男が。
コン
そうアキがつぶやくと、狐の悪魔にひとかじりにされたヒルの悪魔の頭だけが残ります。
新しい顔を連れて現れたアキはその場を収め、デンジとパワーを回収し、物語は次へと進みます。
一旦ここで切り辞めます。
ひとまず、デンジが最低な生活から抜け出して、胸を揉むために他人を初めて助けるところまで、この後結局胸を揉めたのかどうかは次回のお楽しみに。
チェンソーマンって、全部で11巻と現在連載中の2部があるのですが、今の段階で、まだ2巻の真ん中ぐらいなんですよねえ・・・。
これがあと5回は最低でも続きます。
しかもこれから好きなヒロインしかでてこないので、もっと早口のもっとボリュームのあるやつになっていくと思います。
どういうスタイルで書いていくのか結構迷ったんですが、まだチェンソーマンを読んでいない人から、読み終わった人まで楽しめるように、物語を追っていく形で、なおかつ自分の好きなセリフをまとめていく。
みたいな形でやっていきたいと思っています。
画像もバンバン差し込もうとは思うんですけど、この記事で金を稼ぐつもりはないので著作権関係とか大丈夫ですよね?
ガビガビの画像になってるけど、逆にチェンソーマン読みたくなるかなあと思ったので、とりあえずそのままにしときます。
やばそうならちまちま消すので、そんな感じでいこうと思います。
こんな長いヤツを読んでくれてありがとうございます。
まだしばらくは続くので、良ければまた遊びに来てください。
そしてチェンソーマンを読め、藤本タツキ短編集も読め、ファイアパンチは読むな。
とりあえずここまで、またこんど!