2022年7月
いよいよ夏ですね。夏はロックの季節やから…。そんな、7月。
7月のライブ
7月6日@代々木labo「YOYOGI-LINE」
7月12日@代々木labo「tender song vol.59」
7月14日@代々木labo「マロンブランド」
7月16日@湘南bit「24歳の成夢です。~弾き語りの人呼んでみました~」
7月18日@代々木labo「LABOずっきゅん」
7月はギリギリまでライブが1本もなく、こりゃ製作期間になるかしらんと不安になっていたのですが、実際はこんなにいっぱいライブをやらせてもらえてとても満足感の高いライブ生活となりました(意味の重複)。
6日と12日のMCで喋った「代々木のセフレ感」の話。新宿でも原宿でも渋谷でもない。私はあくまで代々木。ということなのですが、都合のいい時だけ降りてもらえるけど絶対最後に選ばれるわけではないという。その悲しさ。電話が来ても多分酔っぱらってそういう気分になったんだなぁって頭では理解してるけどそれでも少し喜んでしまっている自分に気づいて虚しくなるあの。あの感じ。代々木ってそういう感じがするんですよね(あくまで個人の見解です)。それを歌ったのが「JY18」という曲です。以後お見知りおきを。
14日はたくさんの大人に囲まれた日でした。たくさん勉強させていただきました。自分の中で行き詰っていたあれやこれやを解いていただけた感じです。1番手なのもあり朝起きた時から「あっ今日なんかかかってるわ…」と危機感を覚え、ずっとソワソワしてました。この日はカバーを。山口百恵「イミテーション・ゴールド」をやってみました。個人的には結構メジャーな選曲だと思っていたのですが、そうでもなかったみたいです。でも好きなので。「ライブハウス」という空間として非常に濃い最高な1日でした。そしてこの日、突如として浮上した「山内てっぺい衣装ダサい問題」ですが、これが超盛り上がってしまったので何かしらやります。
16日は僕がブッカーになって最初のイベントに出てくれた貴重な同い年のイケメンこと成夢くんの誕生日イベントに呼んでもらいました。そして初の湘南。こちらも超最高な日でしたね。まだ知り合って3か月ぐらいの僕を大切な誕生日イベントに呼んでくれたのは本当にうれしかった。この日は割と同年代多めの日だったのでそこも楽しかったです。とても温かい日でたくさんの人に愛されているなぁと。これからも仲良くしてくださいませ。
ライブを1日置きでやっていった最後はlabo夏祭りイベントでした。タイトルを決めてほしいと頼まれ、ちょうどその時に相対性理論を聞いていたのでこのタイトルに。まぁ海の歌だし。この日はカバー曲でまとめました。結構大変で難しかったです。こういう日はカバーの勉強にもなるし酒はうまいし最高です。
7月に見たもの聞いたもの
Primitive TechnologyというYouTubeチャンネルをご存じでしょうか。略してプリテクと呼ばれています。上裸の男性が石を磨いて斧を作り、木を切って小屋を作り、粘土を採取してレンガを作り、レンガで作ったかまどで木炭を作り、鉄バクテリアから鉄器を作る動画をスローペースで届けてくれるチャンネルです。
2年ぶりに再開した今期のプリテクは技術の躍進がハンパないです。ここまでいっぱい鉄が取れたのは快挙とも思えます。セクシーなお姉さんに「男の子ってこういうのが好きなんでしょ…?」と言われながら見せられたいプリテク。一度見始めると止まりません。あと自然の音がいっぱい入っているから睡眠導入BGMにも使える。変な喋りもないから見やすい。今後も楽しみプリテク。
Perfumeのニューアルバム「PLASMA」が最高だった話。
個人的ベストPerfumeは2011年のアルバム「JPN」です。ポップな歌モノで構成されたアルバムなので割と入門編ともとれる「JPN」ですが、奥深すぎるしずっと好き。なので直近2枚のアルバムがあまり刺さらなかったのも正直なところ。完全に好みの話になってしまうのですが、同じ時期のきゃりーぱみゅぱみゅも実はそんなに刺さっていない。それぐらい「JPN」のポップさが刺さりすぎていた。
そんなところで投下されたシングル「再生」があの頃のPerfumeっぽくて熱が再燃。続く「Time Warp」で「ヤスタカ!やっとわかってクレタカ!」と涙を流したのです。ちゃんとテクノしつつポップの主張もじっとり感じられる、この塩梅が一番好きなんだなと再確認。これはアルバムが楽しみだぞぉ!と勝手に期待値を爆上げしていました。
アルバム全体の印象としては、やっぱりまだ芯は重めなのかなぁと。もっとわかりやすい後味だと好きだったかなぁと。ただもう聞き飽きぐらいのこの時期にシティポップ的アプローチの「Spinning World」と「Drive’n The Rain」はソワソワしました。踊りたい。
多分今の「ポップ」ってこうなんだろうなぁと俯瞰で時代を観察できた気がした。「JPN」から10年の間に日本で求められる「ポップ」の形は大きく変わったんだろうし、世界からの人気も熱いPerfumeが提示する現時点での「ポップ」がこのアルバムなのかなぁと思うと、まだまだ勉強しなきゃなぁとも思うのでした。最後に、のっちへBIG LOVE…
その他いろいろと
わかりやすさと正しさと伝わりやすさと。
小学生のころ「お笑いがかり」という恐ろしい係のリーダーを3期ほど務めたことがあります。活動のメインは帰りの会に設けられた「お笑いがかりの時間」に即興コントを披露すること。雨の日に校庭で遊べない日は教室で遊べる何かを提供することもありました。恐ろしいポイントは、係活動は自ら望んで入りたい係に入るという点。そうです、僕は自らお笑いがかりになったのです。小学生時代が平成のお笑いブームとともにあったあの頃、体育がかりの次に人気があったのがお笑いがかりだったのです。そこで僕はのちに敵対することになる野球部やサッカー部に入るような奴らとともに日々笑いを届けていました。
小学5年生のころ、テレビでは「ザ・イロモネア」という番組が大ブームでした。観客からランダムで選ばれた5人を、お笑い芸人は「一発ギャグ」「ショートコント」「モノマネ」「モノボケ」「サイレント」の5ジャンルを5つのステージごとに選択し笑わせます。最初の4ステージは5人中3人を笑わせること、最終ステージでは5人全員を笑わせることがクリア条件です。挑戦する芸人はどの観客が選ばれたかを知ることはできず、観客も自身が選ばれたかどうかを知ることはできない。この画期的なネタ見せシステムは衝撃でした。
さて、我々お笑いがかりがこのシステムに黙っているわけにはいかない。ある雨の日、「今日の昼はイロモネアやろうぜ!」という話になりました。僕はウッチャンがやりたかったので、他のクラスからも観客を集めたり即席のステージを作ったりして、イロモネアの準備を整えました。芸人はサッカー少年や野球少年たち。授業中すら一発ギャグの発表会にしてしまうような陽気者たちです。司会サイドは3人になり、ウッチャンの僕と他2人でランダムに判定のための観客を5人選びチェックします。特に面白くないコンビ名を読み上げ「ショートコントでの挑戦です。1stチャレンジっスタートっ!」と気持ちはもうウッチャン。しかし、ウケない。当たり前なんだけど。次第に恥ずかしくなってくるベースボールボーイズ(仮名)。1組目の挑戦者のチャレンジは失敗となりました。続いて2組目のフットサルボーイズ(仮名)。「さぁそれではフットサルボーイズ(仮名)、モノマネでの挑戦です。1stステージっスタートっ!」とさらに気持ちはウッチャン。もはやナンチャン。ちょっとウケる。まぁサッカー野郎は顔がいいからファンなら箸が転んでも笑う。しかしイロモネアはそうはいかない。こちらが選んだ「あまり笑わなそうな」5人のうち3人を笑わせなければいけないからです。ややウケなのに時間だけがすぎていく。次第にイライラし始めるフットサルボーイズ(仮名)。もちろん2組目のチャレンジも失敗となりました。ここでついにフットサルボーイ1号(仮名)がキレました。「お前らズルしてるだろ!」いかにも小5のキレ方であります。しかしズルはしていません。なぜならこちらが選んだ5人のうち笑っている人は1人もいないからです。残り時間は言い争いの時間となりました。言い争いの1stチャレンジがスタートです。この時の気持ちは「お前らが面白くないのが悪いんだろうが!」です。冷静に「だってイロモネアがやりたいんだよね?それならこちらが選んだ5人を把握していない状態で笑わせなければそれはイロモネアではなくない?」となだめました。しかしフットサルボーイ1号(仮名)は「でもみんな笑ってるじゃん!合格にしろよ!」と意味の通らない主張を繰り広げます。フットサルボーイ2号(仮名)は「どの5人を選んだか教えろ!」とルールを覆そうとします。まぁサッカーってよくルール変わるもんね。でもそんなオフサイドは認められないよね(オフサイドの意味はよくわかっていない)。この言い争いはさらに熱くなり、最終的には担任の先生というリーサルウェポンの投入となり、結論は「イロモネアの禁止」というなんとも小学校教師が出しそうなもので収束しました。
このイロモネア問題はなぜ起きたのか。原因の一つは「お笑いがかりの連中が面白くなかった」ということですが、これを小学生の彼らに求めるのはさすがに酷すぎるのでここでは考えないものとします。つまりもっとシステム的なところにあると考えるのが妥当です。ウッチャンになりたかった僕はあくまで「司会者サイドが選んだ5人を笑わせなければクリアできない」という設定にこだわりました。言い争いの時も僕はこのスタンスを崩しませんでした。しかしお笑いがかりのメンバーたちは「この大人数の中の誰でもいい5人を笑わせればクリアだ」と勝手に解釈違いを起こしていたのではないかと、今になって思います。イロモネアという番組からお笑いがかりは「5人を笑わせる」というわかりやすさだけを受け取り僕に押し付けました。僕は「イロモネア」という名前でイベントを行うための正しいルールを押し付けました。この二大勢力がぶつかった時、禁止令が出されたのです。
さらに、小5の彼らはある大事な役割を見落としいていました。そう。「視聴者」です。イロモネアは収録し編集されたものが放送されることでようやく「完成」するゲームだったのです。芸人のネタも選ばれた5人の表情も、両方を見れる人だけが楽しめるシステム、それがイロモネアだったのです。しかし、それを理解できていない彼らは「イロモネアで笑わせたい」と躍起になり、笑わせられず、禁止令を出されたのです。
たまにあの地獄のイロモネアを思いだしては、意地悪なことをしてしまったなぁと申し訳ない気持ちになります。でも、「イロモネア」がやりたいと言ったのは彼らです。笑わせられなかった彼らが100%悪いです。たとえば「イロモネアみたいに5つのジャンルを使って5人を笑わせるイベントをやりたい!」という提案であれば、こんなことにはならなかった。わかりやすさと正しさの衝突はもう少しお互いに伝わりやすさがあれば防げたのかもしれません。
さてもう8月です。誕生月です。気難しいことばっかり言ってないで楽しく過ごします!
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