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大腸がんのステージ
大腸がんのステージ(病期)分類は、がんの進行度を示すものになり、ステージ0からステージIVまでの5段階からになっています。

大腸がんでは、大腸の粘膜から腸の粘膜にどれだけ深く入り込んでいるか(深達度)、リンパ節への転移はあるのか、また他の臓器(肺、肝臓、腹膜など)への転移はあるかの3項目を総合してステージが決定されます。

このステージという診断は、患者へのより適切な治療法を決めるためにも重要となってきます。


大腸がん各ステージの詳細
ステージ0の大腸がんは、がんが粘膜の中にとどまっている状態となり、転移の可能性はほぼなく、内視鏡でがんを切り取る手術が可能です。ステージ0での5年生存率は約95%になります。

ステージIの大腸がんは、固有筋層(筋肉の層)までに留まっている状態で、治療は浸潤の割合にによって異なります。ステージ0と同様に内視鏡でがんを切り取ることが可能です。

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大腸の壁への浸潤が深いものは、取り残しやリンパ節転移を防ぐためにも手術によって、がんの部分と転移の可能性があるリンパ節を切除します。

色々な可能性を考慮して、内視鏡治療か手術かを決定しますが、おおよその目安は2センチ以下だと内視鏡の治療が行われることが多いようです。ステージIの5年生存率は約90%になります。

ステージIIの大腸がんは、固有筋層を超えて周囲にひろがっているものの、リンパ節には転移していない状態です。この時点での5年生存率は約85%で、まだまだ高い倍率と言えます。

ステージIIIは、がんの浸潤の深さに関わらず、リンパ節転移がある場合を指します。ステージIIIの5年生存率は約60%~75%と少し低くなります。

ステージIIとステージIIIの大腸がんの治療は、病変分部を含む大腸と転移の可能性があるリンパ節を切除します。最近では腹腔鏡手術が多くの病院で受けられるようになり、患者の体への負担を軽くする事できます。

切除したリンパ節にがんの転移がある場合、再発予防の為の抗がん剤治療が手術後に行われる場合があります。

ステージIVの大腸がんは、肝臓や肺、腹膜などに転移している状態です。一般的に大腸がんでは肝臓や肺に転移したケースでも、がんの切除が可能であれば積極的に手術が行われます。

手術を行うかどうかは、転移のある場所、数、患者の状態を総合的に見て決定されますが、抗がん剤治療が勧められる場合もあります。ここでの5年生存率は約19%と他のステージに比べ、ぐっと低くなってきます。

大腸がんの症状としては腹痛や出血がありますが、初期の場合症状が出ることがほとんどなく、早くてもステージII以上にならないと症状は出ないといわれているので定期的な健診が勧められます。

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