BODE新規「スモール・ワールド」の可能性※ただし「マジシャン・ガール」に限る
0.はじめに
本記事は、「スモール・ワールド」の登場により「マジシャン・ガール」というカテゴリが新たに手にした強みについての記事です。
要約すると、マジシャン・ガールは"種族のみが同じ"最大6種類のモンスターがメインデッキに入るため、恐ろしく柔軟なサーチ範囲を実現するということです。
1.スモール・ワールドとは
スモール・ワールドは、BODE収録の通常魔法カードで、以下のテキストを持ちます。
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。①手札のモンスター1体を相手に見せる。見せたモンスターの種族・属性・レベル・攻撃力・守備力の内、1つのみが同じモンスター1体をデッキから選んで確認し、手札から見せたモンスターを裏側表示で除外する。さらに確認したカードと種族・属性・レベル・攻撃力・守備力の内、1つのみが同じモンスター1体をデッキから手札に加え、デッキから確認したカードを裏側表示で除外する。
一読ではよく分かりません。私は2回読みました。大雑把に言うと、手札の1体から"ちょっとずつ同じモンスター"をデッキから選ぶ操作2回で到達するモンスターを手札に加えるという感じです。以下、種族/属性/レベル/攻撃力/守備力のように5情報のうちひとつまたはふたつを太字で書いた場合、その前後でそこだけが同じものを選んだことを意味します。
素朴には、以下の2通りのことが起こります。
(i)1種類の情報に2度注目し、同じような情報に返ってくる。
(例:種族/属性/レベル/攻撃力/守備力→種族/属性/レベル/攻撃力/守備力→種族/属性/レベル/攻撃力/守備力
青眼の白龍→真紅眼の黒竜→青眼の亜白龍)
(ii)2種類の情報に1度ずつ注目し、全然違う情報を持つモンスターに辿り着く
(例:種族/属性/レベル/攻撃力/守備力→種族/属性/レベル/攻撃力/守備力→種族/属性/レベル/攻撃力/守備力
ワイト→ブラック・マジシャン→ハーピィ・レディ三姉妹)
(i)により似たカードのサーチが、(ii)により恐ろしく広範囲のサーチが実現します。ただし、手札が1枚減ることはもちろんですが、最初の2枚が裏側表示で除外される重い損失があることを忘れてはいけません。
スモール・ワールドの話、及び真面目な話はここまでです。ここから先はマジシャン・ガールの話しかありません。ごめんなさい。
2.マジシャンガールとは
※以下、カード群を指して「ガールズ」というとき、「ベリー・マジシャン・ガール」「レモン・マジシャン・ガール」「アップル・マジシャン・ガール」「チョコ・マジシャン・ガール」「キウイ・マジシャン・ガール」「ブラック・マジシャン・ガール」の6体をまとめていうこととします。「トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール」と「竜騎士・マジシャン・ガール」は含めません。
マジシャン・ガールというカテゴリについて本記事で必要な情報は、それぞれ種族のみを共有するということです。とりあえず効果はどうでもいいです。一応それぞれの情報を列挙しておくと以下の通りです。
ベリー(魔法使い/地/1/400/400)
レモン(魔法使い/光/2/800/600)
アップル(魔法使い/炎/3/1200/800)
チョコ(魔法使い/水/4/1600/1000)
キウイ(魔法使い/風/5/1800/1200)
ブラック(魔法使い/闇/6/2000/1700)
万が一効果を含めた詳細が知りたいという方がいらしたら、私の過去記事をご覧ください。かなり長くなっているので、いつかスッキリさせたバージョンを遊戯王ブログナビ用に書こうと思っていたのですが、スモール・ワールドの登場によりそんな余裕はなくなりました。いつか書きます。いつか。
3.マジシャン・ガールとスモール・ワールドで何が起こるか
上述の通り、ガールズは6属性6種のモンスターを擁します。よって、スモール・ワールドを持っていれば任意のガールズから任意の(※嘘)モンスターにアクセスすることができます。この表現には多少誇張がありますが、とりあえず例を示してみます。一部、私が好みで使用するカードが登場しますが、そんなものまでサーチ出来るという意味だとご理解ください。
例1:増殖するGをサーチしたい
アップル・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→ベリー・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→増殖するG(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)
例2:灰流うららをサーチしたい
チョコ・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→アップル・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→灰流うらら(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)
例3:聖鳥クレインをサーチしたい
ベリー・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→レモン・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→聖鳥クレイン(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)
例4:十二獣モルモラットをサーチしたい
(ベリー以外の)・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→ベリー・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→十二獣モルモラット(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)
例5:(マジシャン・ガールの要である)ベリー・マジシャン・ガールをサーチしたい
レモン・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→チョコ・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)→ベリー・マジシャン・ガール(種族/属性/レベル/攻撃力/守備力)
4.総括
こんな具合で、かなり広い範囲のカードに触ることができます。もう少し具体的に言うと、構築段階で注意しておけば、手札のマジシャン・ガールをデッキの好きなモンスターに書き換えることができます。
5.最後に
というわけで、種族以外一致しないというマジシャン・ガールの汚点を活かせるカードが生まれたので興奮のままり書き下しました。私は長年、属性もレベルも合わないこのテーマに辛酸をなめさせられ続けましたが、その全てがこの瞬間のためであるなら安いものです。ありがとうスモール・ワールド。ありがとうマジシャン・ガール。
追記:私はスモール・ワールドの効果を読んだその瞬間からマジシャン・ガールのことで頭がいっぱいなので気付きませんが、マジシャン・ガール以外にこの条件を満たす(種族のみを共有する)真っ当なテーマが存在しないことを祈るばかりです(単純なパワー勝負ならマジシャン・ガールは信じられないくらい弱いので)。