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バックカントリー初心者なら知っておきたい基本的ギアの選び方 ②ウェアの構造編

前回の記事に続いて、今回はウェアについて少し掘り下げながら書いていこうと思います。

もし今持っているウェアの寿命がきそう、今年買い替えようかな…
と思っている方がいれば参考になるかと思いますので、今回も最後まで見てください👍

まず最初に断言しておきますが、ここのブランドが100%絶対いいよ!
といえる物はなく、人それぞれ見た目や機能性の好みがあるので、僕が使用しての感想をこちらに残しています。
決してどこかのブランドやメーカーの回し者ではないので、ご心配なく。

シェルの構造について

以下代表的な構造に分けて説明していきます。

3層構造

2層構造

2.5層構造



3層構造について

メリット…
多様なBC環境でも使用ができ、軽量でパッキング能力が高い
シェルを着用しながら行動してもストレスを感じにくい
デメリット…
コストが高い、レイヤリングを工夫しないと寒さを感じやすい。

結論になってしまいますが、今後バックカントリー(以下BC)を始めることを視野に入れているのであれば、3層構造のものを選ぶことを勧めます。

そして細かいところでいうと、Gore-tex Pro shell40〜70デニールのもで、3層構造、またよくを言えばそのメーカーで出しているハイエンドクラスのものを選ぶことがいいでしょう。

ここを詳しく深掘りしていきます。
なぜGore-tex Proシェルがいいのか、それはゴア社の最高のテクノロジーが詰め込まれているプロダクトだからです。
透湿性や生地の耐久度、耐久防水性、そして軽量性がとても優れていて、過酷な環境でテストされ生み出された最高レベルのテクノロジーは他と比べることができない程だと感じています。
そして今までGore-tex pro(以下PROシェル)は40デニールで造られてきましたが、30デニールでプロダクトを作ることを可能にし、更に軽量になりました。

またデニールの数字が小さければ小さい程、しなやかで軽量になるのでパッキングするときに楽ですし、荷物を少しでも軽くしたいという状況ではこの特徴は重要になってきます。



デニール(おまけ)

今まで無視して書いてきましたが、デニールとは糸を約9000メートルに伸ばしたときに重量になります。一般的なウェアはだいたい150〜200Dくらいでしょう。
(パタゴニアのウェアはデニール表記と重量が表記されているので分かりやすいですね)
Gore proはその1/5の重量と考えたら驚きですよね。



2層構造について

メリット…
生地が厚く、3層構造の製品よりも丈夫で安心感がある。
厚みもあるため外気の気温が3層構造よりも伝わりにくい(気がする…)
比較的リーズナブルで、手を出しさやすいモデルが多く冬のシーズンはカジュアルなジャケットとしてきれるデザインが多い。

デメリット…
生地が厚い=重量が3層構造と比べるとウェアを持った時に感じやすく、重さを測った時に数値的に差が大きい。
デニールが大きいものが多いので少し嵩張る。パッキングするのには向いていない。

この構造は一般的に、ゲレンデや軽いBCツアーで活躍する構造だと思います。
僕が初めて購入したウェアはヘリーハンセンのインサレーション(化繊の中綿)いりジャケットで、パンツはゴールドウィン(同じく中綿)でした。
レイヤリングが少なめでも、中綿入りなので温かくゲレンデなどリフトに乗ったり止まっている時間が多い場面では快適です。

ですがこれをBCでは使おうとは思いません。
ウェアが嵩張るとBCでは、動きづらさのストレスを感じやすく、それが長時間になってくれば尚更です。
スキー場からBCエリアのアクセスで1時間のハイクアップや、雪上車で送迎してくれるなど、比較的行動時間が短いことが確実であれば着用はするかもしれません。
ですが長時間ハイクアップをする状況であれば、レイヤリングの工夫も必要ですし、シェルを脱いだりきたりをすることを仮定するとストレスと消費エネルギーがかかります。

状況として、暴風雪の天候時ハイクアップ後シェルが凍った事があります。
透湿機能が追いつかず、内ポケットに入れていたゴーグルが使えなくなってしまった経験があるので、天候のチェックも欠かさず行うことも必要ですが予測不可能な天候でのハイクアップが長くなってしまうシーンでは使用を控えたいですね。

○もし2層構造のものを選ぶのであれば…
状況は2-3時間くらいのハイクアップ、アクセスが楽でラッセルすることもあまりない、比較的初球のBCエリアやシーンでの使用をお勧めします。


⚠︎番外編⚠︎ 2.5層構造について

メリット…
・価格帯が一番安価で購入しやすい。
・薄手なのでコンパクト性/軽量性が3つの中で一番良い。
・行動する時に着ても軽いのでストレスを感じにくい。

デメリット…
・厳冬期には生地が薄く、耐久性が心配。
・滑り用に出来てるいるモノは少ない。
・裏地のコーティングが剥離しやすい。

主に使うなら春のポカポカと天気も安定してる時くらいでしょう。
あまりスノーウェアとして考えず、レインウェアくらいに考えていただくとわかりやすいかと思います。

まずスノーウェアとして考えることがない構造ですので、
本格的なシーズンで使用したいなら、3層or2層構造をお選びください!!
※スノーウェア(ジャケット)は中にパウダーガードがついているので、ついていないものは別用途のシェルの場合もあります。



まとめ

ここまで構造についてお話ししてきましたが、参考になったでしょうか。
例としてですが、僕は上下proシェルを使用しているの、シーズン中は全くストレスがありません。
もし予算に余裕がある場合は、proシェルでもいいですがgore-texがついている2層構造のシェルでも十分使用できるので、もし詳しい詳細を知りたいときは直接ショップに足を運んで購入することをお勧めします!
その時に、自分が使いたいシチュエーションと上記のことを踏まえてお話し出来るとスタッフさんとも話がスムーズにいくと思われます。

あ、あとたまに勘違いして来られる方もいますがGore-texはゴアテックスと読み、ゴアテックではありません。
そして、goreがついているからといって温かいと思われる方もいますが、そうではなく上にあるように、透湿性が優れていることが分かりやすい特徴です。
TNFでは防水だが、風は通すという機能を開発しましたが、僕は使ったことがないので持ってる人がいたら教えてください!!笑
性能が気になる笑

ではでは、今回はこの辺で〜

photo by @noripei.h on instagram

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