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1人ではなく複数人の良いところをロールモデルとして定める③

これまで、自身のキャリアを明確にしていくために、「複数の人の良いところをロールモデルとして定める」ということを意識して、お二人の方を紹介させていただきました。

安田登さん

田坂広志さん

お二人(また私の知人でロールモデルにさせていただいている方も)の共通点として、複数の肩書つまりマルチタレントな方が多いです。

ただ、今回ご紹介するのは、才能としてはただ1つ「楕円形のボールを前に投げる」ということ。しかし、その才能において、歴代世界一とも言える方です。

Tom Brady:NFL Tampa Bay Buccaneers Quarter Back

NFLはNational Football Leagueの略で、米国のアメリカンフットボールの最高峰のリーグです。
日本では、アメリカンフットボールは、マイナーなスポーツ&イメージが悪い(以前の日大の事件とか)ので、知名度はイマイチかと思いますが、米国においては、アメリカンフットボールこそスポーツといっても過言ではないと思います。

NFLで優勝チームを決める試合を、スーパーボウルというのですが、その視聴率たるや毎年40%を超えており、全米テレビ歴代平均視聴者数トップ10のうち、9つまでを過去のスーパーボウルが占めているという注目ぶりです。

また、令和の天皇即位の際に、米国トランプ大統領が安倍首相から「スーパーボウルの100倍大事」と重要性を説明するのに、例に挙げられるほど。

そのスポーツにおいて最も重要なポジションであるQuarter Back(QB:プレイでボールの起点になって、投げたり・走らせたりする人)のGreatest of All Time(GOAT)と評されるプレイヤーが、今回挙げたTom Bradyです。

ちなみに余談ですが、Tampa Bay BuccaneersというのはNFLのチームの1つですが、Tom Bradyは昨年度まではNew England Patriotsというチームに所属し、そこで20年に渡ってQBのポジションを務め、スーパーボウルに8度進出・6度勝利という偉業を成し遂げています。
それが、ついに今年チームを移籍することになりました。

ここまで、熱くアメリカンフットボールのことを語ってきましたが、私は自分ではアメリカンフットボールはおろか、球技全般が苦手&学校の体育以外での経験が皆無なので、スポーツの面で彼をロールモデルとしている訳ではありません。

私がロールモデルとしているのは、「勝利に対して絶対に諦めない心」です。

スポーツ選手であれば、誰でもそうだろと思われるかもしれませんが、彼はその執念が違います。(そのせいで、ルール違反を犯して罰せられたりもしていて、嫌われることも多いプレイヤーです・・・)

特に私が、今でも忘れられないのが2017年2月に開催された、第51回スーパーボウルです。
(下記動画は、公式からフルで公開されていました。新型コロナのStay Home対策かもしれませんので、将来的に観られなくなっていたら、すみません)

ここまでの、私の拙いアメリカンフットボールの説明で、少しでも興味をもってもらったら、この試合はぜひ観てほしいです。
(ただ、英語オンリーなので、どういうプレイかとか何の反則かとかは、分かりづらいかもしれません&2時間半と長いですが)


試合を観た or そこまで興味ないからネタバレしてもいいよという前提で続けさせていただきます。

この試合、前半の時点でTom Bradyが率いるNew England Patriotsは3-21で負けています。後半から調整してくるのが上手いチームとはいえ、結構な大差です。

更に、後半に入っても押される一方で、3Q(アメリカンフットボールは、15分×4のQuarter制)終了時点で、9-28。3ポゼッション差(3回タッチダウン等のゴールを決めないと追いつけない)という、ほぼ絶望的な点差です。

かく言う私も、その日は午前休を取って観ていたのですが、諦めて出社しました。どうやっても、ここからは追いつけないだろうと思って。
それは、正直、観ている私だけじゃなくて、そういう表情をしているプレイヤーが多くいました。(ドーハの悲劇で、同点にされた後の選手たちの様に)


しかし、そこからがTom Bradyの真骨頂。他の選手たちは諦めても、彼だけは諦めない。

常識的には追いつけない点差であっても、論理的・物理的には落ち着ける(つまり3回ゴールする時間がまだある)のであれば、相手が完全に防戦ムードで時間を潰しに掛かっても、そんなのを払いのけるようにガンガン進みます。

上記のプレイ動画では観られませんが、他の選手たちにも発破をかけまくってます。

そして、1回タッチダウンをした後には、完全に空気が変わっています。
選手たち・会場・視聴者(は見えてないですが)が、完全にTom Bradyと同じ様に勝利を信じるようになっている。

この様に、自分たちの勝利だけを信じ・それを言葉にするとともに行動で示して周りを巻き込み・そしてチームでその勝利を実際のものにしていく

非常に強いリーダーシップで、最近のサーバント・リーダーシップには反するものかもしれませんが、戦いの場においては強いリーダーというものが必要な場面は必ずでてくるもの。

そんな時に、Tom Bradyをロールモデルとして、リーダーシップを発揮したいものです。

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