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ジュニアNISA、今から始めても意味ない?

2023年末で期間満了するジュニアNISA

2024年からNISA制度が改正されます。それにともない2023年末をもってジュニアNISA(未成年向け)制度は終了することが決まりました。2024年以降、新規の口座開設や追加投資はできなくなりますが、私の主催しているオンラインコミュニティでは、このタイミングにジュニアNISAの口座開設をする人が増えています。なぜでしょうか?
その理由について解説していきたいと思います。

元々の背景

あくまで仮説ですが、ジュニアNISA誕生の年は2016年。マイナス金利政策導入が宣言され、学資保険の販売停止をする保険会社も相次ぎました。
そんな中、教育資金を備えるための代替手段として設定されたんだろうな、と思います。

いまいち人気がなかった理由

ジュニアNISA(正式名称「未成年者小額投資非課税制度」)は年間80万円まで、期間は原則5年間まで、本来20.315%かかる運用益への課税が免除される制度です。

普通に証券会社で運用するよりは効率よさげですが、二の足を踏む方の理由として、現行のジュニアNISAは18歳前の払い出しが原則不可となっていることがあります。厳密にいうと払い出しをしてしまうとそれまで非課税だった運用益が、過去に遡って課税されてしまうことになるのです。

これは18歳以降必要な教育資金をしっかり確保するための制度だからこそで、運用は長期の方が効果があるので妥当な制約と思いますが、「もし途中で相場が崩れても(一般NISAのように)いつでも現金化できないのは怖い」とか「中学受験などの目的のため途中で一部引き出したりできるといいのに」という声も聞きました。

制度が終わるとどうなるの?

次のうち、いずれかの対応を選ぶことになります。
①18歳を待たずに全額払い出しをする(2024年以降は18歳未満でも課税されることがなくなります)
②そのまま18歳まで保有する(非課税期間5年終了ごとにロールオーバーすることで10年は非課税のまま運用し続けられる)
③18歳に到達した以降も一般NISAに移管して運用し続ける

②、③は今までも可能でしたが、今後①の18歳前に払い出しという選択肢が増えそうです。

ゴールが必ずしも18歳でないことで、よりフレキシブルに投資できるということで皮肉なことに?新規口座開設する方も増えています。今年から始めるとお子様ひとりにつき、年間80万円×2年=160万円を元手にしばらく非課税で運用できることになります。学資保険は魅力がない、と普通預金などで貯めていた方にとっても、少し効率よく殖やす機会になりそうです。

非課税枠を使うための注意点

もともとジュニアNISAは一般NISA同様、基本の非課税期間は5年間、ロールオーバーすることで最長10年となります。
そのため、投資した年から5年経っても運用を続けたい場合、ロールオーバーの手続きをする必要があります。証券会社から来る書類にサインして返送(あるいはネットで提出)だけの簡易な手続きですが、うっかり忘れることのないようにしましょう。

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