大衆心理の落とし穴
投資の世界で有名な格言の一つに、
「人の行く裏に道あり花の山」というものがあります。
つまり、投資で成功するためには市場の一般的な見方とは異なる視点を持つことが重要であるということを言っています。
これについて、競艇予想においても通じる格言だと考えています。
現代の競艇はフラットで開かれた勝負。
インターネットで少し調べれば、表面的な情報は誰でも簡単に取り出せます。
また、X(旧Twitter)でもそうなのですが、コアな競艇ファンの情報やモーターについての見解、その他大勢の予想屋の買い目までもズラりとタイムラインに並んでいるような状況なので、多くの人が同じ情報や分析を元に意思決定を行うことが多いです。
「◯コース巧者だ!」とか、
「エースモーターだ!」とか・・・
日頃から競艇やってたら当然みんな知っているのですが、不思議とそこにみんな吸い寄せられてしまうんですよね。
ただ、誰でも知っているような一般的な見方や傾向に従ってベットを行ってしまえば、仮にその予想が当たったとしても、多くの人の持つ情報も同じくオッズに反映されていることも多いため「美味しくない」配当になることが多いです。
さらにボートレースでは、そこからテラ銭まで取られるので、果たしてそんな美味しくないオッズがつけられた舟券を積極的に買いに行く必要はあるのでしょうか。
バンドワゴンに乗ってはいけない
人の心理構造には「安全」を求める傾向があり、他の人々が何かに参加している場合、それが正しいと思い込みやすくなります。
これを「バンドワゴン効果」と言います。
バンドワゴン効果は、心理学用語では、大勢の人がそれを支持している製品や事柄に対し、人々からの支持がよりいっそう高くなる現象のこと。
人々の「勝ち馬に乗りたい」という心理からも起こる効果であり、他の人々の行動や意見に影響され、それに追随するような心理現象を指します。
つまり、集団心理のことですね。
バンドワゴンはもともと、
「行列を先頭で率いる楽隊車」という意味があります。
それが転じて「人々が優勢な勢力につく動き」を指すようになりました。
要するに、「バンドワゴン効果」とは、
「皆んなが良いと言っているなら良いに違いない」と十分な検証をせずに情報を過信してしまうことをいいます。
皆んなが良いと言っている情報は実際に正しいことも多いですが、注意したいのはギャンブルにおいては、バンドワゴンに乗ることは成功への道ではないということ。
むしろ、成功から遠ざかっているとも言えるかもしれません。
なぜなら、本来ボートレース等の公営ギャンブルは参加者同士でパイを奪い合うマイナスサムのゲームだからです。
マイナスサムゲームとは、参加している人全員の利益と損失を合計するとマイナスになる仕組みのことです。 弱肉強食ですね。
特に、公営ギャンブルはごく一部の人が勝ち、逆に多くの参加者が負けるので、一般的には「9割以上の人が負ける」と言われています。
だとすると、ほとんどの人が負けていくボートレースというギャンブルをしていくうえで、大多数が注目している情報に同じように注目していくことは果たして正解と言えるのでしょうか?
ご存知のように公営ギャンブルの仕組みは、得られる配当は得票率によって変動していますよね。
つまり、多くの人々が同じ方向に注目して賭けを行っていく場合、その反応はオッズという形で市場に反映されていきます。
4コースの◯◯選手は・・・
エースモーター▲号機は・・・
メディアや公式が発信するような目を引く情報はとことんバレてるので、オッズに当然織り込まれていきます。
なので、それを買って仮に当たったとしても利益はごく限られたもので、正味のリスクに全く見合ってないということにもなりかねません。
皆と同じような舟券を買うということは、一般的な見方や行動に追従することを意味するので、損なゲームに参加し続けてしまう可能性が非常に高くなるとさえ言えるでしょう。
また、バンドワゴン効果が発揮されて「これだけ人気だから抑えには加えておこう」という腰の引けた予想をしてしまったことがある人も多いかと思います。
しかし、バンドワゴンに乗るように、多くの人と同じ目線で行動すると、失敗した場合には多くの人々と共に損失を被る可能性が高くなり、成功した場合にも限られた利益しか得らません。
多数が支持していると、いっそう支持が高くなる心理学「バンドワゴン効果」。
色んな人たちの見解を見ていても、
だいたい同じような選手やモーターが推されていることがあります。
自分がそんなに良く思っていなくても、色んな所で推されていると「自分が思ってるより良いのかもしれないなぁ…」と、思う事はありませんか?
それは「バンドワゴン効果」が、発揮されています。
一旦立ち止まって、もう一度冷静に自分の目で確かめてみましょう。
それでも本当に良いと思えば買えばよいし、やっぱり良くないと思えば止める。
心理学「バンドワゴン効果」に惑わされれないように、「周りに(オッズに)惑わされていないか?」と一旦立ち止まると良いです。
ギャンブルは周りに流されないで自分を信じ続けることができる人が最後に笑うことができるゲームです。勇気を出して孤独と向き合っていきましょう。
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