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まちはひとがつくる
地方の画一化=いま、地方はよく似た光景が広がっています。中心街の空洞化、商店街の衰退、シャッター街、空きテナントなど、これを時代の流れにまかせるか、否か…
時代の流れにまかせるしかない、まちは生き物だからとか、そのような意見を訊くことが多々あります。ダーウィンの進化論では、生き物は環境の変化に適応して進化してきたそうです。
時代の流れにまかせる、まちは生き物だから…とすればまちづくりは国や行政、ディベロッパーにまかせりゃいい、ということでしょうか。まちに住む人たちの意思は尊重されないのでしょうか。
まちはひとがつくる、その意志があるかないか
しかし、まちはどうでしょうか。まちは、ひとがつくるのではないでしょうか。そこに意志があるかないか、そこにまちづくりの真価が問われるはずです。
地域の歴史文化資産→再生・活用→新たな価値創出へ。例えば、歴史ある建物の再生で衰退した商店街を再生した事例もあります。それは歴史と文化が、人をあつめる機会となる証となりました。
その一例を、川越市に見ることができます。川越では、1970年頃から学者や建築家が、歴史ある蔵造りの町並みを保存・活用すべく活動を始めました。その結果、70年代後半には、商店街の反対により一旦頓挫します。
しかし80年代になり、ふたたび立ち上がる人たちがいました。今度は、商店街、住民の多くの賛同を得て、町並みの再生に向かうことになりました。時代の流れにまかせたのではなく、ひとの意思によって流れをつくったといえます。
オーガニックなまちづくり
スクラップ&ビルド〜サステナビリティー(持続性あるもったいない)へ。歴史と文化の活用は、オーガニックなまちづくりにつながる。そして、他地域との差異・差別化や、まちの発展にも寄与するものと考えます。
Rの会メッセージ/歴史ある建物を活かしたまちづくり
冒頭写真:1975年頃の川越一番街